亡くなったペットのお別れに注文増、大切な家族の供え花に必要な情報は?

斑目茂美 開運花師
更新日:2023-08-16 06:00
投稿日:2023-08-16 06:00

泣きながら来店する人

 故人へのお供え花を作らせていただく花屋の感覚として、暑さ寒さが続く日や季節の大きな変わり目はお悔やみ花を作る機会が多いな、と感じております。これは人間だけでなくぺットなどの動物も同様で、毎日のように亡くなったペットのお別れ花のご注文をいただきます。

 かけがえのない時間を共に過ごしてきたペットは大切な家族。猫店長「さぶ」率いる我がお花屋に、大人であっても泣きながら来店いただくお客様は、ご注文を伺う前に「ペットが亡くなったな」とすぐにわかります。

 あまりに悲しくわずかな時間でさえも離れ難いと感じる方は、亡くなったペットを抱いてお店に入っていらっしゃる方もいるほど。そんなお客様をお迎えすると、ワタクシ「店長! 出番ですよ」と猫店長「さぶ」に登場してもらい、“全力デブ猫癒しの接客”でご対応させていただきます。

 やがてくる抗うことのできない大切な小さな命との別れは、覚悟しているとはいえ、やはり耐え難い悲しい出来事でございます。

 その悲しみに寄り添うためのお花を作らせていただく花屋として、少しでもより良いお別れ花をご用意させていただくために必要な情報があります。

 今回は「悲しみに寄り添う花を選ぶには」の解説でございます。

亡くなったペットにお供えする花

 ペットの死に寄り添う花は飼い主が用意する場合と、飼い主の知人が贈る場合があります。それぞれご紹介しますね。

【飼い主が用意する場合】

1. 枕花として飾る

 ご遺体を焼くまで枕元に飾る花を「枕花」と言いますが、人間だけでなくペットの場合も同じ。飼い主の希望もございますが、“とりあえずの花”として1000~2000円程度の小さな花束で十分かと思います。

 この花はご遺体とともに焼かれることが多いので、それも踏まえた花作りになります。

2. ご遺体とともに焼く

 愛するペットの姿を目に焼き付ける最期の別れに、ご遺体の周りに花を敷き詰める方もいらっしゃいます。

 その場合、必要な情報はご予算のほかに「性別」「毛色」「体の大きさ」です。お花屋さんは性別や毛色に合わせた色の花、体の大きさに合わせたぴったりなお花は何かを探ります。

 枕花は一緒に焼かれる場合が多いのですが、この時の花は茎を取り除いた花首だけ。ご遺体とともに焼く場合、一緒に入れてはいけないお花がございます。

 合成樹脂などの素材で作られた造花と生花でも色の濃い花は、お骨に付着する可能性があります。飼い主さんが造花をご自分で選んで持参される場合がありますが、せっかく選んでも現場で取り除かれてしまう可能性が高うございます。

 お気持ちはわかりますが、お花屋さんに任せた方が無難でございます。

3. 骨や写真とともに飾る

 骨を一旦自宅に持って帰る場合、骨や写真の横に飾る花が必要になりますが、ペットの「性別」のほかに、花瓶で飾るなら花瓶の大きさの情報も必要になります。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


猛暑の夏…健康な高齢者でも熱中症予防を“家族ですべき”理由
 介護士をしていた経験をもとにライターをしています。筆者はこれまで、認知症の症状や認知症を発症した時の具体的なケアについ...
がんでごめんね…「人生最後の生理」はある日突然やってきた
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー2年生です(進級しました!)。がん告知はひと...
さくらももこさんのエッセイに学んだ 本当の「時は金なり」
「時は金なり」という言葉、年を取れば取るほど心に沁みるのはなぜでしょう。私がこの意味を意識したのは、さくらももこさんのエ...
産毛のような初々しさ…もうすぐ去勢する“にゃんたま”の刹那
 羊毛フェルトで作られた「にゃんたまストラップ」が巷で流行中。フニフニ揉むと、心癒され気持ちが落ち着くのだそう。 ...
結婚したら退職する? 自分が幸せになるための人生の歩み方
 少し前のOLだったら「寿退職」なんて当たり前だったのでしょうが、今はそうはいかないですよね。共働きが普通だし、お金の心...
大人になっても趣味に没頭したい! おすすめできる3つの趣味
 ストレス社会で闘う毎日にふと疲れた時、「何もかも忘れたい」と思うことはありませんか? 多くの人は飲み会や買い物で鬱憤を...
鬼灯って読めますか?夏の風物詩「ホオズキ」の意味と活用法
 地域によりますが、八月はお盆月でございます。  八月の声を聞くとワタクシのお店もお盆のお支度で慌ただしくなり、店...
夕陽で赤く輝いて…黒猫“にゃんたま”は美しい絵のようだった
 にゃんたマニアにみなさんこんにちは! きょうは、初めての黒猫にゃんたまωです。  黒猫のにゃんたまって、真っ黒だ...
遠方に住む親が心配…介護サービスの上手な選び方&使い方
 遠方に住んでいる両親が介護状態になった時、多くの人が「大丈夫かなぁ……」と心配になるはずです。しかし、現代では親の介護...
ホステスの世界にもある「裏引き」という名の“闇営業”の実態
 世間をにぎわせた“闇営業”。「事務所を通さず仕事のオファーを受け、報酬を得る」行為は、夜のクラブでも存在します。店に許...
料理下手を克服する4つの方法 もうメシマズ女と言わせない!
「料理を作ると思った通りの味にならない」「どうしても美味しくない」、そんな悩みを抱えていませんか? せっかく料理をしよう...
住宅ローンは一生無理?がんになった場合の気になるお金の話
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー1年生です。がん告知はひとりで受けました。誰...
大きなチャトラ“にゃんたま”君 立派な尻尾が上がった瞬間!
 にゃんたまωに、ひたすらロックオン! きょうはみんな大好きチャトラ君の鈴カステラです。  小さな港を忙しそうにパ...
恋愛序盤の花火デートはキケン! 準備ゼロでは行かないが吉
「花火デートってドキドキする」――。この季節、誰もが期待し盛り上がる「花火大会」ですが、調べもせず安易にデートとして行く...
ピルをもらう方法と病院選びのコツ…“避妊”が理由でも良い?
 第1回「日本はピル後進国!『ピル=避妊』の考え方は遅れています」、第2回「ピルで確実に避妊するなら?心構えや男性任せの...
声かけが大切! 子どもの“やる気スイッチ”をONにする方法
 子どもの心スペシャリストとして子育て中のお母さんたちと接していると、「子どもにやる気を起こさせるにはどうしたらいいか?...