太陽のように明るく!「娼」の成り立ち、知っていますか

コクハク編集部
更新日:2024-02-04 06:00
投稿日:2024-02-04 06:00
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地名などをピックアップ。
 毎日頑張るあなたがちょっぴり得した気分になれますように…。

明るく盛んなさまを指す「昌」

 昨年末のNHK紅白歌合戦を見てハマったのが、Adoさんの「唱(ショウ)」。アップテンポの力強い曲調が好きで、テンションを上げたいときに聞いています。

 テンションが上がったところで、曲のタイトルでもある「唱」という漢字の成り立ちを追ってみたところ――。

 漢字の成立ち辞典(新装版)によると、唱のつくり(右側)にある「昌」は、「明るく盛んなさま」という意味をもつ記号素とあります。

 加えて、「日+曰(言う)」を合わせ、太陽のように明るく盛んにしゃべる様子の図形により、記号素の意味を暗示させたとも。

 そんな「昌(盛ん)」に口偏をドッキングさせた「唱」は、勢いよく声を出して述べるさまが派生し、『歌をうたう』になったといいます。Adoさんの「唱」もピッタリですよね!

【今回の女ことば】娼(ショウ)

 同辞書には他にも「昌」がついた漢字が紹介されていて、女偏を合わせた「娼」もそのひとつ。

 こちらは、《歌をうたい客をもてなす女。用例)娼妓》とあります。

 広辞苑(第7版)にも、娼は「あそびめ」「遊女」

 1. 宿場などで歌舞をなし、また枕席に侍するのを業とした女。
 2. 安土桃山時代以降、遊郭が公許されてからの公娼・私娼の称。女郎。娼妓。

 明るく盛んなサービスを受けたら、やっぱりテンションが上がるのかな…。

 たかが一文字、されど一文字。漢字の成り立ちを紐解いてみると、これまでとは違った見方ができるかもしれません。

(日刊現代校閲/タダ美)

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