産後からでは遅い! 妊娠中からできる簡単バストケア方法♪

孔井嘉乃 作詞作曲家・ライター
更新日:2019-07-25 06:00
投稿日:2019-07-25 06:00
 妊娠中の女性の体にはさまざまな変化があります。その中でも自覚しやすいのが、女性のシンボル!? とも言えるバストの変化。でも、産後に「垂れた」「しぼんだ」という声、本当に多いですよね。そこで、後悔しないための産前産後のバストケアを紹介します。

なぜ産後にバストの形が崩れやすいの?

 なぜ女性は産後にバストの形が崩れやすいのか、そのメカニズムを知っておきましょう。

1番の原因はクーパー靭帯の損傷

 バストには乳線や脂肪組織を繋ぐ「クーパー靭帯」という組織があります。このクーパー靭帯はバストのハリを保つという、とても重要な役割を持っています。

 しかし、クーパー靭帯は激しい運動や寝返りなどの負荷、妊娠中のバストの重みに耐えきれずに、伸びたり切れたりしてしまいます。残念なことに、一度傷ついたクーパー靭帯は二度と修復しません。そのため、産後に元の大きさに戻ったバストは、クーパー靭帯の損傷によって形が崩れやすくなってしまうのです。

バストの重みや授乳により皮膚が伸びる

 妊娠中にバストが大きくなると、それだけバストの皮膚も伸びます。伸びた皮膚は基本的には元には戻らないため、バスト全体が垂れてしまう原因に。

 また授乳中、赤ちゃんに添い寝をしながら授乳をしたり、乳首を引っ張られることによってバストの形が下向きに。バストの垂れや離れなどの形崩れを引き起こしやすくなります。

【産前】バストの未来を決める妊娠中のバストケア方法

 多くの女性は、授乳が終わった後からバストケアに力を入れがちですが、実はこれじゃ遅い! 妊娠中のバストをいかにケアするか、ここに産後のバストの命運がかかっているんですよ。

 そこで、産前にできるバストケアの方法をチェックしていきましょう。

バストアップに合わせたブラジャーの見直し

 妊娠期〜授乳期の間、女性のバストは平均2カップほどアップすると言われています。

 しかし、今まで使っていたブラジャーがだんだんときつくなっても、「今だけしか使わないし」と買い替えをしない女性はかなり多いです。さらに、きつくて着けられなくなったら、サポート力の弱いブラトップなどでブラジャーの代用をしてしまう方もいます。

 しかし、これだとバストの重みによりクーパー靭帯に負荷がかかり、授乳期が終わった後のバストの形崩れを避けられません。だからこそ、バストアップに合わせたブラジャーの見直しが肝心なのです。

 デリケートな妊娠中ですので、肌に優しく着け心地が良い素材にこだわって選びましょう。

妊娠線予防にも◎ オイルやクリームで保湿ケア

 妊娠中にバストが大きくなると、だんだんと皮膚が伸びます。このとき肌が乾燥していると、皮膚の伸びによる垂れや形崩れを起こしやすくなってしまいます。そのため、妊娠中には保湿ケアが◎。肌に優しいオイルやクリームを使用してください。

 また、下腹部にだけ注目されがちな妊娠線ですが、実はバストにもできてしまうことがあります。保湿ケアを行って、急激に皮膚が伸びないようにサポートしましょう。

【産後】忙しくてもできる簡単な産後のバストケア方法

 産後は赤ちゃんのお世話に忙しく、ただでさえ自分のことは後回しになってしまいがち。でも、そんな時こそ自分に手をかけてケアを行うことが、将来の美乳を作る秘訣なんですよ! そこで、簡単にできる産後バストケア方法を見ていきましょう。

ノーブラはNG! 引き続きバストに合ったブラジャーを選ぶ

 産後の頻回授乳って本当に大変ですよね。「授乳ブラを毎回はずして着けるのが面倒!」とノーブラで過ごすママも多いと聞きますが、これはNG! 垂れ乳街道まっしぐらです。妊娠中に引き続き、バストに合ったブラジャーを選んで、バストの重みを支えてあげましょう。

 また、今まで使っていた普通のブラジャーを使うのも、締め付けによりバストに悪影響を与えてしまう恐れがあります。「今だけだから」ではなく「今だからこそ」という意識で、ブラジャーを新調することをおすすめします。

姿勢に気をつける

 産後数年は、抱っこ紐やベビーカーでの移動、赤ちゃんのオムツ替えや授乳など、今までにはない姿勢をする機会が多くなります。特に、抱っこや授乳の時にはついつい前かがみの姿勢になってしまいがちですが、これがバストの形崩れの原因に。

 そのため、なるべく背筋を伸ばしてバストの形を綺麗に保つ姿勢を取りましょう。また、産後に姿勢に気を付けると、乳管がまっすぐになって乳腺炎の予防にもなるそう。自分にも赤ちゃんのためにも、ぜひ意識的に姿勢を正してくださいね。

授乳の仕方の3つのポイント

 母乳育児の方は、授乳の仕方に注意することがバストケアの大きなカギを握ると思います。絶対に守りたい3点、お伝えします。

1. 左右均等にあげる

「授乳後に左右のバストの大きさが変わってしまう」と思うママは多いよう。これは、授乳の仕方に原因があることが多いんです。

 理想は、とにかく左右均等に母乳を与えること! 利き手などの関係で飲ませやすい方のバストからついつい飲ませてしまいがちなのですが、できれば交互に飲ませるようにしましょう。

 ポイントは、あまり張っていない方の小さなバストからあげること。張っているバストから授乳を始めてしまいがちですが、これだと左右差が大きくなるばかりか、小さい方のバストが萎縮してしまい、母乳の出がさらに悪くなってしまいます。

2. 乳首を引っ張らせない

 授乳中には、赤ちゃんが乳首をくわえたまま引っ張る仕草を見せることがあります。これは、できるだけ避けたいこと。なぜなら、バストだけではなく、乳首まで伸びてしまうから!

 これを避けるためには、授乳クッションなどを利用して、できるだけ赤ちゃんの口元をバストの高さに合わせてあげることが大切。そして、バストが下向きになりやすくなるため、寝かしつけの際の添い乳はできれば避けるのがベター。

3. ゆっくり卒乳する

 卒乳をいつにするのかというのは、個々の育児への考え方によって異なります。ただ、バストのことを考えると、突然の断乳を行うのはあまりおすすめできません。

 ゆっくりと自然に卒乳しないと、それまで過度に発達してきた乳腺が急激に縮み、垂れ乳や離れ乳を引き起こす原因になります。母乳をあげる量を徐々に減らして、お子さんの様子を見ながら自然に卒乳を促してあげるようにしましょう。

産前産後こそバストケアに力を注いで!バストは自分で守ろう

 バストケアというと、食事やマッサージ、サプリや豊胸手術まで、さまざまな方法でのアプローチがありますよね。ただ、妊娠期〜授乳期という忙しい時期に、これら全てを行うのはかなり大変なこと。だからといって、ケアを行わないとバストのハリはなくなり、垂れや形崩れを引き起こして元に戻りにくくなってしまいます。

 今回お伝えしたバストケア方法は、比較的簡単に行えるものばかり。最低限でも良いので、ぜひ妊娠中からのアプローチを! できることを無理なく行うようにしましょう。

 ぜひ、自分のバストは自分で守って! 産後でも自慢できるような「美乳」を目指してくださいね。

孔井嘉乃
記事一覧
作詞作曲家・ライター
3歳からピアノを始め、現在は作詞作曲家&シンガーソングライターとして活動中。2014年からウェブライターとしての活動を開始。得意ジャンルは美容、恋愛、ライフスタイル。コスメコンシェルジュ、日本化粧品検定1級、ベビーマッサージ資格、乳児心理+児童心理資格取得。
2016年、ママユニット「mamakanon」を結成。活動5年目にして、YouTube再生回数1,200万回達成。2020年、フレンチシンガーバイオリニストソングライターとのDuo「ellipsis」を結成。両者の絶対音感を活かしてカバー演奏などを行う。
1児のママ。特技は早起き。ウィスキーが好き。

◇孔井嘉乃公式サイトmamakanon公式 YouTubeチャンネルellipsis公式 YouTubeチャンネル

ビューティー 新着一覧


ブルドッグ顔におさらば! 3秒でできる若見え“メイク”テクニック。コンシーラー1本で激変するコツ【美容家解説】
 夏の疲れが、顔に出ていませんか? 鏡を見て、「なんだか不機嫌そう…」と感じるなら要注意! 年齢を重ねると、どうしても顔...
37℃の熱がダラダラ続くのなぜ? たかが微熱と放置しないで。日常に潜む「体温が上がる」生活習慣【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
えっ、納豆にタピオカも!? 実は“カロリーお化け”な食材4選。じゃあ、美容効果バツグンなおやつは?
 ダイエットの大敵といえば、「おいしい食べ物」ですよね。でも、完全に我慢するのは逆にストレス…。多くの人はできるだけ低カ...
汗が止まらない→頭痛や倦怠感の原因に。実はリスクだらけの多汗、自宅でできるセルフケア【医療従事者監修】
「服の汗染みが恥ずかしい」「毎日タオルが手放せない」こんな滝汗に悩んでいませんか? 汗はからだの正常な働きですが、多すぎ...
日焼け止めも日傘もめんどくさい! ズボラ女に捧ぐ夏の「美肌キープ」対策。高級コスメより大切なことって?【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
そのダイエット、骨格タイプに合ってないかもよ。診断別に“理想の痩せ方”がある? ナチュラルは全身運動が◎【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
女性は“脱水リスク”が高い理由。猛暑で「喉が渇いた」時にはもう遅いって知ってた?【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
髪の日焼け、忘れてない? 夏の紫外線対策とヘアケア方法をおさらいしましょ
 夏の強い紫外線が、肌だけでなく髪の毛にもダメージを与えるのをご存じですか? 毎日しっかりスキンケアしていても、髪がパサ...
ギリギリ…恥ずかしい“歯ぎしり”どうすればいいの~!? 睡眠不足や肩凝り、4つのリスクと対処法【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
実は損する? 2wayコスメは「のっぺり顔」の危険アリ。かしこい買い方を美容家が教えます
 美容でも、節約を心がけたい! けれど、もしもその節約術が「間違いだらけ」だったとしたら…?  時短美容家の並木まきが...
「腸活」で“幸福感”が上がるってホント? 嬉しい4つの効果と手軽に始められる3つの方法【医療従事者監修】
 最近注目されている「腸活」は、腸内環境を整えることで免疫力や代謝、メンタルまでサポートしてくれる健康習慣です。  実...
粉薬×ジュースは“相性”があるってホント? 飲みにくい粉薬はこう対処するのが正解【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
日焼け止め、重ねたら「効果もアップ」するの? 下地を塗る順番も聞いてみた/医師監修
 SNSやYouTubeにさまざまな情報が溢れている昨今。美容について発信するアカウントも多く存在し、なかには同じテーマ...
あっつ…夏の不眠、どうにかできない? 熱帯夜に「ぐっすり眠る」ための4つの方法【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
去年の「日焼け止め」使っていい? 意外と知らない買い替え時期、あの場所での保管は極力避けて!/医師監修
 SNSやYouTubeにさまざまな情報が溢れている昨今。美容について発信するアカウントも多く存在し、なかには同じテーマ...
「ジェネリック医薬品」って何が違うの? いまさら聞けないメリット・デメリット【薬剤師解説】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...