「俺不幸っス」と嘆きヒモ生活 勤労意欲ゼロ男が妻に内緒で企むUターン

並木まき ライター・エディター
更新日:2024-03-23 06:00
投稿日:2024-03-23 06:00

健康はお金では買えない

「春奈の収入がそこまで良くないのは、俺だってわかっています。

 だけど、無理をして体が悪くなるほうが問題ですよ! 健康は、お金では買えませんからね。

 春奈の収入だけでこれからやっていくことになるから、それ相応の暮らしに下げればいいだけだと思っています。

 いや、俺だって悔しいっスよ? 体が壊れなければ、もう一度起業して、会社でもやろうかな〜って考えていた矢先に、不整脈の診断ですから。

体を労わるのが最優先

 でももう体が悲鳴を上げちゃった以上は、体を労わるのが最優先になるじゃないスか。

 悔しいけれど、これもまた人生っスよね。

 俺は俺なりに、今後の人生で楽しみを見つけて、細々と静かに暮らしていければいいかなって。

 ちょうど俺の実家がある九州地方に、親戚が『土地が余っているから、こっちに戻ってくるなら、家でも建てないか』って言ってくれているんで。

 春奈と春奈の娘も一緒に、俺の地元に行って暮らすのもいいかな〜って思っています。あ、これはまだ春奈には言っていないんですけどね。

 だって、土地があるからそこに住もうって言って、春奈が法律婚したいとか言い出したら面倒くさいじゃないスか。

 春奈と面倒な話をするのは体によくないんで、俺の体調がいいときにでも切り出そうと思ってます。

 事実婚のままで九州に行って、今と変わらない暮らしが送れたら、それがみんなにとって1番いいっスから」

  ◇  ◇  ◇

 恋人同士であれ、夫婦であれ100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。

 少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。

 まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

 

並木まき
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ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

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