「天気の子」と合わせて…年上好き男子がハマる新海誠作品

内藤みか 作家
更新日:2019-07-25 06:00
投稿日:2019-07-25 06:00
 大ヒット映画「君の名は。」から3年。いよいよ新海誠監督の新作アニメ「天気の子」が公開となりました。
 この新海誠監督の作品は年上好きな男性には刺さるところが多いのだそうです。ならば年下男性が好きな大人女性も新海監督の作品をチェックしておきたいところ。年上女性が出てくるオススメ新海作品をご紹介します。

「言の葉の庭」でのワケアリ感

 年上好きな男性が口を揃えて好きで語りたがる映画は「言の葉の庭」。これは年上の女性に恋をする男子高校生の物語です。

 彼女は彼が知らない大人の世界を知っています。そしてなんだかワケアリな感じ。普通の高校生男子なら、大人のお姉さまと知り合ったら「いろいろ教えてください!」と、エッチな期待も含め「教えて」で頭がいっぱいになってしまいそうですが、新海作品の男子は違うんです。

 この映画の主人公の男子高校生も、年下なりに、年上のお姉さんの痛みを共有したいと考え、行動します。彼女を少しでも癒せればと手作りのプレゼントなどで精一杯尽くしてくれたら、年上の女性だったらキュンとしてしまいますよね。ピュア男子の誠意に年上女性の心も少しずつ動かされ、お話は大きく発展していきます。

 こういったストーリーに萌える年下男子が大勢いるのは、とても嬉しいことですね。だって年上女性に誠実に尽くしたいと考えてくれてるというわけですから。この映画は年下男子好きな女性としては押さえておくべき、まさにマストな1本。小説版では映画版をさらに発展させた展開が出てくるので、映画が気に入ったらぜひそちらも読んでみましょう。

「君の名は。」での気にかけられ

 そして多くの人が観たであろう「君の名は。」ですが、こちらにも年上好き男性にとってたまらないキャラが出てくるのです。

 それは主人公の高校生・瀧くんが勤務するバイト先のカフェの奥寺先輩。彼女をスマホの待ち受けにしている男性もいるほどです。女子大生の彼女は大人っぽい服装やしぐさの持ち主。それだけでも魅力的なのに、なにかと瀧くんのことを気にかけてくれます。

 こんな風にかまわれてみたい! という男子の夢が詰まったキャラなのです。

「彼女と彼女の猫-Everything Flows-」でのせつなさ

 こちらは元々の新海監督の初期作品「彼女と彼女の猫」をリメイクしたもの。監督は別の方なので純粋な新海作品とは少し違うものかもしれませんが、27分という短い作品だからこそ、お姉さま愛が浮き彫りとなっている要チェック作品です。

 主人公はOLのお姉さんに拾われたオスの子猫。彼はお姉さんを恋人のように思い、彼女にそっと寄り添って生きていくのです。もうこの設定だけでたまりません。

 そしてお姉さんにはなにか悩みがあるようで……。猫設定ならではの愛情表現に癒されること間違いなしです。

新海作品の魅力はこの部分!

 実はこれを書いている私自身、女性ですが、新海誠監督作品はほぼ全部観ていて「天気の子」も初回一斉上映で鑑賞済みです。

 新海作品は他のアニメーションとは一線を画したロマンティックな詩の朗読のようなセリフがあちこちにあり、その言葉ひとつひとつが胸にしみて、たちまち魅了されてしまったのです。会いたいのになかなか会えないという設定が多く、そのもどかしさは悶絶したくなるほど。一度味わうと「あのじれったさをもう一度!」とリピートしたくなってしまうのです。

 新海作品の醍醐味は「男女の距離感のせつなさ」。なんらかのことで関係の進展を阻まれた男女が、ふたたび巡り会いたくてもがく。時には宇宙の神秘までもを絡めて描くその葛藤シーンが秀逸で、深く心を打たれるのです。

 年上女性と年下男性という関係も、最初から年齢差があるので距離感はありますよね。そしてその距離感を縮めたいともがくことから始まります。だからこそ年上好きな男性たちは新海誠作品に強く共鳴しているのでしょう。

内藤みか
記事一覧
作家
著書80冊以上。大学時代に作家デビューし、一貫して年下男性との恋愛小説を書き綴る。ケータイ小説でも話題に。近年は電子媒体を中心に活動。著書に「あなたに抱かれたいだけなのに」など。イケメン評論家として、ホストや出張ホストなどにも詳しい。
XInstagram

ラブ 新着一覧


20代の娘も涙した「シニアの恋リア」。ネトフリ『あいの里』シーズン2が恋活市場を変える!?
 30代から60代が共同生活をしながらパートナーを探すNetflixの番組「あいの里」。先日そのシーズン2が最終回を迎え...
内藤みか 2024-12-06 06:00 ラブ
イライラはしたくない!パートナーに選ぶなら少食 or 大食いどっちがいい? 意外な悩みとメリット
 パートナーが極端に少食、もしくは大食いだった場合、それぞれに悩みは尽きませんよね。健康面はもちろん、経済的な問題や体型...
恋バナ調査隊 2024-12-05 06:00 ラブ
不倫に対して「自分はいいけど夫は許せない」と考える女性の心理とは?
 不倫に対して「自分はいいけど夫は許せない」と考える女性は、自分を省みる必要があるかもしれません。自分勝手ともいえる価値...
恋バナ調査隊 2024-12-04 06:00 ラブ
なぜに? LINEやってない人あるある3選、拒む理由と特徴から恋愛の戦法を探る
 総人口の78%の人が利用しているともいわれるLINEですが、LINEをやっていない少数派も存在し「恋愛のスタートはLI...
恋バナ調査隊 2024-12-02 06:00 ラブ
墓場まで持っていきます! 6人の夫たちが語る「妻に秘密にしていること」
 夫婦だからといって、相手を100%知り尽くしているとは言えないはず。あなたの夫にも隠し事があるかもしれません。今回は6...
恋バナ調査隊 2024-12-02 06:00 ラブ
東京都主催の婚活イベントに興味津々!慎重な50歳独女ライターのハードルを下げた4つの理由
 パートナーなしの50歳独女ライター、mirae.(みれ)です。48歳で処女を卒業し、現在はフリーで自分の時間を楽しんで...
mirae.(みれ) 2025-02-24 09:57 ラブ
不倫カップル必見! バレにくい&言い訳しやすいおすすめデート場所6選
 大人の禁断の恋愛、不倫。いつか終わりが来るのはなんとなく分かっているものの、今は2人の時間を楽しみたい…。これが不倫を...
恋バナ調査隊 2024-12-01 06:00 ラブ
男がキュンとする送迎のお礼LINE3選。ド直球の「もうちょっと一緒に居たかった」で狙い撃ち?
 気になる彼とのデートの際、自宅や駅まで送迎してもらう場合もあるでしょう。そんなときは、他の女性と差をつけられるチャンス...
恋バナ調査隊 2024-12-01 06:00 ラブ
「俺、現妻を選ばないほうが幸せだった?」認知していない息子への思いが募る50男
「冷酷と激情のあいだvol.223〜女性編〜」では、息子の父親である元恋人のダイスケさん(50歳・仮名)から、10年も経...
並木まき 2024-11-30 06:00 ラブ
「認知も養育費も拒否したくせに!」子どもとの面会を要求する元彼に悩む45歳シングルマザー
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2024-11-30 06:00 ラブ
つらい生理に更年期、女たちが涙した彼氏&夫の“神対応”6選。背中をさすってくれるだけでいい…
 症状の強さや時期は人によって差がありますが、生理や更年期障害はつらく苦しいもの。中には日常生活に支障をきたすほど強い症...
恋バナ調査隊 2024-11-30 06:00 ラブ
レス夫と同性の婚外恋愛相手が対面! 背徳感と緊張に興奮した一夜のあとは… #3
 夫とのレスから女性に恋焦がれるようになった弥生さん(33歳主婦/子供ナシ)。お相手はカルチャースクールでK-POPダン...
蒼井凜花 2025-03-03 19:13 ラブ
小説に描かれた早朝のセックスシーンが口惜しい。“あの対処”がなくて…
 好きな小説家の新刊を、いまいち入り込めないまま読み終えてしまい、口惜しい。それぞれ特殊な幼少時代を過ごした男女が出会い...
新井見枝香 2024-11-29 06:00 ラブ
独身男性の「人妻好き」を鵜呑みにするのは危険すぎる? 隠された心理5つ
 人妻を好む独身男性はレアな存在。本来、男性は好きな女性に独占欲を抱いたり狩猟本能が働いたりするため、自分のものにできな...
恋バナ調査隊 2025-03-03 19:47 ラブ
ママ友の旦那、同僚の夫…不倫相手の奥さんと知り合いの場合、何が必要?
 職場の同僚の旦那さんや、ママ友の旦那さん…。知り合いの女性の旦那さんと不倫する女性もいるのではないでしょうか。今回は不...
恋バナ調査隊 2024-11-29 06:00 ラブ
官能小説を書きたがる女性が増殖中。プロの作家は“素人”とココが違う
「官能小説を書きたい」という女性が増えています。主婦や会社員、それから会社社長らはなぜ、なんのために、性愛を書きたがるの...
内藤みか 2024-11-28 06:00 ラブ