号泣しながら「愛の讃歌」を熱唱 なぜ人はスナックでダサい姿を晒すのか

おくげちゃん 漫画家・イラストレーター
更新日:2024-04-12 06:00
投稿日:2024-04-12 06:00

スナックでモテる男女の法則

 私はこれまで多くの夜の世界を見てきましたが、スナックは本当に不思議な場所です。

 完全無欠のモテ人間ほど、なぜか好かれない。逆に情けない非モテほど、みんなに深く愛される。
 
 この謎の逆転現象、実はスナックでは“あるある”なんです。

  ◇  ◇  ◇

 気になる“スナックあるある”の前に…前回のお話し【スナック超入門編】どんな場所? 若葉マークのホステスが実感する5大特徴はコチラ

スナックはがんばる人の「解放区」なのかも

 男性ならスマートさや器の大きさ、女性なら上品さや愛らしさ――。こういう人たちは、一般的には多くの人にモテ認定されますよね。

 逆に非モテっぽく映るのは、男性なら愚痴っぽくて女々しいとか、女性なら愛想がなく口が悪いとか。

 もちろん、モテ要素はあるに越したことはありません。だけど時にスナックでは、この一般的モテの要素はあまり評価されなかったりします。

 むしろ「なんか気取っててイケ好かない」になったりして…。

 じゃあどういうところがスナックでのモテポイントになるか?

 一般的に非モテとされる部分なんです。情けなくて、だらしなくて、しょぼくれていて、お酒に呑まれている。そんなダサめな部分こそがスナックでは愛されるわけです。

 さらに不思議なのが、このモテが異性だけではなく、同性からも強く支持されること。

 最近聞いた話だと、若い男性客ほどスナックでママに説教されるおじさんには憧れるのだとか…笑。でも、なんとなく分かります。

がんばっている人がふと見せる“弱い一面”こそかっこいい

 私も女性のお客さんがベロンベロンに酔って、泣きながら『愛の讃歌』(越路吹雪ver.でした)を熱唱する姿に胸打たれましたもの。

 がんばって生きている人が醜態を晒(さら)すの、かっこいいですよ。私はまだまだ変にカッコつけちゃうし。

 たぶん、スナックでは《いかに人間くさくいられるか》というのが重視されるんでしょうね。

 人間の《よりピュアな部分》を受け入れてくれる場所、それがスナックなのかもしれません。

【登場人物紹介】

モジョ子:自信がほしい主人公。早く一人前になるため修行中。

コミ:モジョ子の先輩。人気ホステスだが酒乱なのが玉にきず。

ママ:どろんぱのママ。自信と負けん気と美容代がメガトン級。

マキさん:どろんぱNo.1ホステス。おっとり系毒舌で3人の子持ち。

おくげちゃん
記事一覧
漫画家・イラストレーター
酒呑みまんが家。ふしぎで妖しい話を描いています。就活が嫌すぎて3年間ドイツに逃亡するなど放浪癖あり。京都市出身、東京在住。水商売歴10年。XInstagramでは毎日漫画を更新中。実績などはこちら

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


寄り添って眺める景色の美しさ 2023.4.24(月)
「今年もまた春が来たね」と話しかけられる相手がいるって幸せだ。  それは、長く連れ添った相手でもいいけれど、 ...
人のせいにする人は育ちのせい? 上手に付き合う3つの方法
 人の性格や価値観は、それぞれ異なります。どんなタイプの人とも、上手に付き合えるのは理想的ですよね。しかし、何もかも人の...
「時間は無限」だと思っていた学生時代 2023.4.23(日)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
直前にドタキャンしたくなる人、どきり。「社交的陰キャ」あるある
 控えめな性格の人を指す「陰キャ」と、明るい性格の人を指す「陽キャ」という言葉はもうおなじみですよね。でも最近、「社交的...
耐震マットでヒールが楽になるか試してみた 2023.4.22(土)
 皆さんはハイヒールで歩くのが得意ですか? 筆者の場合、ハイヒールには若干の苦手意識を持っています。  最近SNSで、...
心配性な柴犬くん せつない瞳で何を想う 2023.4.21(金)
 ガラスの向こうの柴犬くん。  目線の先には、憧れのカワサキ・ニンジャ。 「思ったよりも大きいな……。うちの...
洋服の寿命って何年?冬物をクリーニングに出す前におさらい
 洋服が好き! ショッピングも大好き! そんな女性って多いですよね。買うのはいいけど捨てるタイミングがわからず、クローゼ...
心に響かないアドバイスが有益なチャンスに変わる神マインド
 みなさんは素直に聞けないアドバイスはないですか? 私はぶっちゃけいっぱいあります……。もったいないですよね。スッと入っ...
超絶カッコいい!木登り“たまたま”の完璧ポージングにキュン
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
職場のコミュ障さんに悶々…上手に距離を縮める5つの接し方
 職場では様々なタイプの人が働いているため、気が合わない人がもいるのもよくあることでしょう。コミュ障(コミュニケーション...
45歳女、5年越しにワイヤー矯正を決断! 2023.4.20(木)
 新型コロナが流行する前、医師から「健康的な自前の歯」を維持するべく、ひとつの選択肢として歯科矯正を勧められたアラフォー...
行き詰まった時は「料理」をするといいよ 2023.4.19(水)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
花にたとえるならスズランで!幸せ・愛・喜びを全部きやがれ
 細かいことは気にしない性分とはいえ、若い頃に付き合っていた彼氏から「花にたとえるなら、君はドクダミの白い花だね」と言わ...
「ささって」って何ナニ? 混乱必至!県民性ダダ漏れLINE3選
 小さな日本という島国に住んでいるのに、出身地が違うだけで、話し方も習慣も文化も大きく違うものです。違いすぎて、会話が聞...
白と青が眩しい季節 ぶらつくには良い日和 2023.4.17(月)
 この季節はなぜだか白と青が眩しくて、ぶらつくには良い日和。  家に籠もっていた人々が、外を動き回る自由を楽しんで...
“たまたま”も春うらら♡おんにゃの子と素敵な恋が始まる予感
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...