資産家と結婚したのに倹約生活。ケチケチ夫の銀座ホステス“貢ぎ不倫”が発覚 #1

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2024-09-03 13:56
投稿日:2024-08-09 06:00

ドンペリ2本で150万円

 何と、相手は銀座の高級クラブのホステスでした。

――郁夫さんが来てくれるだけで嬉しい。閉店後は、いつものホテルで抱いてほしいな♡

――いっぱい抱くよ。でも、目に見える形でも応援して、真由子をトップにさせたいから、遠慮なく言ってほしい。

――じゃあ…2つだけ甘えさせて♡ ひとつめは胡蝶蘭の花を贈ってほしいの。5~6万円ほどの大きいもの。クラブって見栄の世界でもあるから、高級感ある胡蝶蘭を飾るのが夢で…。そして、ふたつめはシャンパンを入れてほしい。

――胡蝶蘭とシャンパンだね。分かった。

――胡蝶蘭専門店があるから、そこを紹介するね。

――シャンパンは何がいい? 誕生日なんだから奮発するよ。

――郁夫さんにしか甘えられないんだけど…ドンペリゴールドとドンペリP3、2本お願いしてもいい? ホステスにとってバースデーの売り上げは『成績表』同然なの。ここで、ママやホステス仲間にも認めてもらいたくて…。

――いいよ。いくらくらいになる?

――2本合わせて、150万くらいかな。

――分かった。真由子の大切な晴れ舞台だ。当日は大いに盛り上がろう!

夫の裏切り行為に呆然

 読んでいて目を疑いました。お酒に150万円? 信じられません。私には必要最低限の生活費しかくれず、洋服や化粧品はぜいたく品だと言って経済的な締めつけをする夫が、150万円のお酒をねだられ、承諾するなんて。

 おまけに不倫まで…。

(ひどい…完全な裏切りよ)

 私はスマホを握ったまま、唇をきつく噛みしめました。

 その時、

――奈緒子、そこにいるの?

 バスルームから声が聞こえてきたんです。

――あっ…新しいバスタオルを持ってきたの。置いておくわね。

 慌ててスマホを洗面台に戻して、脱衣場を後にしました。あまりの悔しさに、涙がこみ上げてきて…若いホステスを抱く夫の艶めかしい姿が脳裏をよぎって、吐きそうになりました」

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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