政治家とは無縁の人生を送ってきたが、「ポンコツ」って⼈気者なのか?

フィッシュバーン真也子 コラムニスト
更新日:2024-10-30 06:00
投稿日:2024-10-30 06:00
 本コラムは、地元の“幽霊商店会”から「相談がある」と言われ、再始動の先導役を担う会長職を拝命することになったバツイチ女一匹の“ほぼリアタイ”ドタバタルポです。
 商店会は末端社会の縮図。次から次へと巻き起こるトラブルや人間関係は、どこぞの職場や家庭で見たような光景ばかりで…。

ポンコツ感丸出しのせいか、協⼒者が現る

 ご⽼公⼀⾏のポンコツ商店会ながら、新規会員集めはそこそこ順調に進み(⾊々問題はありつつも…)、⽬標会員数を⼤幅に突破。区にも商店会の再出発を認めてもらうこととなった。

 途中から、床屋の⾓さんの奥様が、助さんの「会計ノート」をパソコンに⼊⼒してくれることになり、助さん⼤喜び! ⽔⼾⻩⾨でいえば、助っ⼈のお銀さん(由美かおる)の登場といったところか。

 その上、もろもろ⾒かねた⼯事業者がLED化申請書類の作成を⼿伝ってくれることとなり、皆様のおかげでハードルは少しずつ下がりつつある感じ。

「いやー、ありがたいねー、みんな協⼒してくれて」とホクホク顔の助さん。

「この商店会、ポンコツ感めっちゃ出てるんでしょうねー。みんな⼿伝ってくれますもんね」と私。

「うちの奥さんは、あの会計資料⾒て、さすがにほっとけなくなったみたいですよ」と⾓さん。

「ありゃ、じゃ、俺の⼿書き帳簿のおかげか?」のーてんきな⾓さん、いつも明るいなーwww

【こちらもどうぞ】「ポンコツ商店会」お預かりしましたvol.1 “幽霊商店会”から「相談がある」と突然言われ、会合に出てみると…何!ナニ!!なにー!!!

我がお茶屋に、才⾊兼備な⼥性区議会議員が現る

 ⾒るに⾒かねた⽅々のお助けにより、申請書類の準備も少しずつ進⾏。私が拝命した商店会会⻑の仕事は、書類との格闘かも? とぼんやり考えていたところ、近隣の事業者(⽯屋さん)の⽅から、

「再出発⼤変そうだねー、今度、区議を紹介するよ。⾊々助けてくれるよ」と⾔われた。

 区議? 政治家がこんなポンコツ商店会を助けてくれる? なんで? と、その時は疑問が先に⽴ち、

「はぁ…。よろしくです」としか返答できずにいた。

 数⽇後、私が営むお茶屋に⽯屋さんが区議を連れてやってきた。

「この⼈ね、区議の〇〇ちゃん、⾊々頑張ってくれるから、紹介しておこうと思ってねー」と⽯屋さん。区議の若い⼥性を「ちゃん」づけで紹介。おいおい、今どきそれ⼤丈夫かー?

「それはそれは… こんなところまでわざわざお越しいただいてすみません」と恐縮する私。

「いえいえ、選挙区の⽅々のお⼿伝いをしたり、お役に⽴つのが仕事ですから! 何かお困りのことがあればなんでも⾔ってください」となんとも如才ない。

 聞けば、役所勤めをやめて区議になり、地域の商店会や振興組合などが彼⼥の⽀援者だとか。

 ちなみに⼤⼿政党所属。地域の事業者同⼠を繋いだり、皆さんからの要望を区議会にあげたりしているらしいが、今、
このポンコツ商店会にとってのお困りごとは「⼿書き帳簿10年分が読み解けない」レベルなので、区議には何もお願いできないし…とはいえ、「なんかあったら⾔ってください」というお⾔葉は⾮常にありがたい。

またまた違う党派のおじさん区議会議員がやってきた

 そして翌週、また違う区議が、ある⽇曜⽇の午後お茶屋に突然現れた。今度はおじさん。

「突然ですが、新しく商店会⻑さんになられた⽅ですよね?」とおじさん区議。

「あ、はいはい、そうです」もしかして、ポンコツ商店会って⼈気者? と勘違いしそうになる私。

「私、この辺が地元なのでご挨拶にきました! よろしくお願いいたします」おじさん議員元気いい。

「わざわざすいません、私、あんまり選挙とか積極的じゃないんで、お役に⽴てないかもですが」

「いやいや、こちらがお役に⽴つ⽅なので。これからどんなことをやる予定ですか?」とぐいぐい。

 いやー、ありがたい、気にしてくださって。が、しかし、お茶屋の午後は結構忙しく、てんてこまいの時間帯に来店。今後商店会公式HPを作りたいと思っている、くらいしか話す余裕がなく初トークは終了。

フィッシュバーン真也子
記事一覧
コラムニスト
養生茶カフェ店主。とある都心商店会会長。ちょこっと大家業。

出版社でインテリア誌やファッション誌の編集者として長らく勤務したのち、フリーランスのエディター、インテリアスタイリスト、デコレーターとして活動。現在はメディカルハーブのスペシャリスト、ハーバルプラクティショナーの資格を活かし、養生茶と手作りおやつのカフェ『だんで茶屋』を経営。その他、著述業、不動産賃貸業などを少々営む。

外国人との結婚と離婚、シングルマザーでの子育てなど、タフな経験を栄養にして生きる50代。いい『気』を求めて神社脇に移住。住まいや暮らしを自分流にカスタマイズしながら「空間から得る幸福感」を実践研究している。54歳から建築系大学に再入学、現在大学院にて空間によるコミュニケーションデザインを研究中。

著書に食と旅のエッセイ『笑顔になれる美味しいプロヴァンス』(スタンダードマガジン)、住まいのエッセイ『女ひとり・借金アリ・貯金ゼロからのトーキョー大家さんLIFE』(主婦の友社)

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


2人目どうする? 私があえて「一人っ子」を選んだ理由
 女性の人生の大きな分岐点、「子どもを産むか産まないか」。その問題をクリアした瞬間に始まる「2人目どうする問題」。思い悩...
介護が疲れた時にとるべき対処法…共倒れにならないために
 子育て中の親に対しての支援は、ようやく政府が向き合い始めたところが現実でしょう。一方で、介護を行う人に対しての援助は、...
がん→子宮全摘まで“カウントダウン1カ月”の記録<仕事編>
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー1年生です。がん告知はひとりで受けました。誰...
お昼時間こそ即行動! ダラダラしたいなら“合理的ランチ”を
 この話は、働く女性の誰もが思い描く「仕事中はダラダラして、定時にさっさと帰りたい!」という願望を確実に実行し続けている...
屋根の上を元気にお散歩 “にゃんたま”探しは早朝と夕方が吉
 きょうはにゃんたまωを見つけに行こう……そんな気分の日は、お弁当を持ってお気に入りのスニーカーを履いて「にゃんたま散歩...
人付き合いに疲れた! 本音を言うと「煩わしい」時の対処法
 人付き合いって面倒ですよね。女性ほどこう思ってるに間違いありません。建前文化の日本では、さらに疲れている人も多いのでは...
七夕の日に飾りたい…疲れた心は“地上の天の川”に癒されて
 地方によってどうやら8月もあるようですが……7月は七夕の月でござんす。  五節句で言うところの七夕は正式には「シ...
男は黙って背中で語る…大吉“にゃんたま”の後ろ姿に惚れ惚れ
 きょうは、先日「汚れた毛並みは男の勲章 超貴重なワイルド三毛“にゃんたま”」でご紹介した3万分の1の確率といわれる“大...
今のキャバ嬢が30歳を迎えても「オワコン」じゃない理由
「キャバ嬢なんて若いうちだけじゃん。30代になってから後悔すると思う」  これが世間の、水商売やキャバクラ嬢に対する一...
認知症の介護って辛い? 介護士が教えるリアルな現実とは
 連日、高齢者ドライバーの悲惨な事故が後を絶ちません。高齢者の身体能力低下に起因する事故もあれば、認知症が原因となってい...
強い女性になるには? ポジティブ思考でいるための5つの方法
「強い女性」というと、どんな女性を思い浮かべますか? 気の強い女性? アスリートのような筋肉隆々の女性? って、違います...
がん→子宮全摘まで“カウントダウン1カ月”の記録<私生活編>
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー1年生です。がん告知はひとりで受けました。誰...
悟り世代“だら先輩”に学ぶ…今日も1日仕事中にダラけたい!
 この話は、働く女性の誰もが思い描く「仕事中はダラダラして、定時にさっさと帰りたい!」という願望を確実に実行し続けている...
妄想がバレた? スッと姿を消したクールな“にゃんたま”君
「にゃんたま」に、ひたすらロックオン!猫フェチカメラマンの芳澤です。  きょうは、キリっとした眼差しの美形にゃんた...
ピアノが弾ける子どもにしたいなら?知っておきたい親の心得
 子どもの習い事というと「ピアノ」というイメージがありませんか? 今も昔も、子どもにピアノを習わせたいと思う親は後を絶ち...
金運に効く最強の花とは? いつの世もそれがキニナルの巻
 いつの世も…女性は「占い」や「おまじない」、「厄除け」なんてちょっぴり「スピリチュアル」みたいなものに大変なご興味のあ...