意外に難しい「ミモザの鉢植え」を成功させたい! ほっぽらかし園芸好きの花屋が教える5つの失敗と対策

斑目茂美 開運花師
更新日:2025-03-05 06:00
投稿日:2025-03-05 06:00
 暦の上では3月、ポカポカを通り越して半袖脇汗が止まらない日中があれば、突然寒くなり雪が降る…これは本当に三寒四温なのかぃ? と聞きたくなる異常気象が続いております。「私は一体いつ咲いていいんでしょうか?」と喋りはしませんが、植物も花を咲かせるタイミングがわからず、時期がズレにズレまくっている気がしてならない最近のワタクシでございます。

ミモザを立派に育てたい

 春の大人気商品である黄色いフワフワなお花「ミモザ」

 気兼ねなく大量に使いたいので、毎年スケベ根性丸出しで結構な量の鉢植えを買って育てるのですが、学習能力に乏しいため、同じ失敗を繰り返し“死亡”させてしまいます。

 今年は咲くのかしら…。今回は自戒を込めて「ミモザの鉢植えはほっぽらかし園芸ではアカンのね」の解説です。

【読まれています】「金運を上げる玄関」って? お金持ち宅の“テクニック”も参考にした生花の選び方

ミモザの育成、5つの失敗例

 まずはこれまでのワタクシの失敗例を紹介します。

失敗1. ぶっ倒れる

 ミモザの季節になると家のシンボルツリーになさっているお宅では、それは見事なミモザの大木を見かけます。

 猫店長「サブ」率いる我がお花屋は神奈川の片田舎にあり、近隣の高台にある高級住宅街も配達区域内ですが、結構な確率でミモザが植えられています。

 春になるとミモザの花粉なんだか近くの山のスギ花粉なんだかよくわかりませんが、配達後には白い車の車体が黄色く染まるのですが…ミモザはすごく素敵なんです! 大きくなりすぎる傾向があるので樹形コントロールの手間はかかりますが、地植えの場合はどう考えてもほっぽらかし園芸だと思っています。

 我が家はド中流家庭ですが、憧れの黄色いお庭を目指して植えました。そりゃいい感じですくすく育ち、幹は細くてもあっという間に2階のベランダに届き、花芽がいっぱいについて大興奮! こりゃ次の春、我が家の庭は景気がいいぞ♪ なんて思ったのもつかの間、たった一度、台風がかすったぐらいで真横にぶっ倒れ、枯れました。

【対策】

 ミモザの根は浅いので倒木しやすい。幹がしっかりするまでは支柱を立てましょう。

失敗2. 根詰まり

 職場のお花屋にも「ほっぽらかし園芸ラボ」があり、複数の鉢植えミモザを管理しています。購入時は小さな苗でも気がつけば自分の背丈を超えている成長の早さに「しめしめ」で終わっていたワタクシ。

 ところが、成長も早ければ根が鉢の中で大渋滞する速度も早いのだと、いつも忘れてしまいます。根詰まりのサインは水切れの早さ。ほっぽらかしのほっぽらかしで、気がつけば枯れています。

【対策】

 根詰まりサインが出たら、2回りほど大きな鉢に植え替える。割と頻繁です。ただし、真冬と真夏の植え替えはNGです。

失敗3. 水切れ

 ミモザは水はけの良い土に植えるとのが基本ですが、ほっぽらかし園芸が信条のワタクシにとってはこまめな水やりが必要ではない植物は大歓迎! …と、いつも勝手に解釈。「乾かし気味」という魅惑的なワードに甘んじ、真夏や真冬に水をあげるのを忘れてしまい、枯らせてしまいます。

【対策】

 乾燥気味のし過ぎもまた枯れる原因。ほっぽらかしもほどほどに、こまめに面倒を見る意識は大事ですね。

失敗4. 肥料

 肥料はさほど必要ではないとされていますが、それは地植えの話。鉢植えは鉢底から肥料がどんどん逃げていきます。「今度あげればいいかな」でいつの間にか忘れてしまい、元気がなくなります。

【対策】

 水に希釈する水溶性の肥料はとても便利。他の植物にあげるタイミングで一緒にあげましょう。近年はミモザの鉢物の土の部分に、何か別の花鉢をちょこんと置き、水やりも肥料も同時に行うようにしています。

失敗5. 剪定

 縦方向に成長しないように主枝の上の部分を切ることもあります。これを「頭をうつ」といい、脇枝を分岐させて横方向のボリュームを出す、あるいは風通しを良くするなどの理由で剪定。思いきって切ればそのうち生えるだろう! と主枝の強剪定をしたら枯れてしまった。

【対策】

 葉がない箇所を切ったらその枝は枯れます。切りたい場所より根本の部分に葉があることを確認してから剪定しましょう。

鉢植えミモザでもたくさん咲く!

 鉢植えのミモザは意外と厄介。ワタクシはお花屋ではございますが、夏場に3鉢のミモザを順当に枯らしてしまいましたw。残った鉢も蕾を持ったままドライフラワーになっている枝も複数見られ、「いい加減、学習しろや」と自分ツッコミしたくなります。

 鉢植えでコンパクトに育てても、枝が張ればたくさんの花を咲かせることが可能だそう。今年も負けずに鉢植えを買って検証してみようと思います。

 アナタのお家でコンパクトに育てたミモザの鉢植えにたくさんの花が咲きますように…遠いお空の向こうからお祈りしておりますよ~。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


「妊娠アウティング」経験者たちのエピソード 悲劇はどうすれば防げたのか
 皆さんは、「妊娠アウティング」という言葉を知っていますか? もしかしたら、実際に被害を受けたことがある人もいるかもしれ...
あの人気観葉植物が地震を予知!? 植物の異変から事前兆候を察知する話
 テレビ画面に映し出される南海トラフの「巨大地震注意」の文字…。不安で心が押しつぶされそうになりますな。ワタクシが生...
アプローチ中のおんにゃの子は塩対応? “たまたま”の恋の行方にドキドキ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
盆地を見下ろす丘で
 盆地を見下ろす丘で。  くるくると回る風に吹かれ、空に風の交差点を観た。
ほっこり癒し漫画/第79回「来るかな? ニャー」
【連載第79回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
「女郎花と男郎花」読める? ヒント:ジョロウは間違い。初秋に愛でたい
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
ミルクに難色、昭和育児の「母乳信仰」って何なん? 押しつけがましい上から目線LINEにイラッ
 初めての育児や、何人もの育児をしているお母さんは、とりわけ、毎日大変! そんなお母さんを追い詰める身内、どうにかならな...
セレブ妻が赤羽のサイゼリヤに落ちるまで 上流階級との「品格の差」に絶望
 悠々自適なセレブ生活を送っている医師の妻・大宮由香。ある日、お嬢様学校に通う娘のクラスメイト・愛舞(らぶ)とその母親・...
勝ち組ママ友が放った屈辱的な一言。私を「一般人」と一緒にしないで!
 四ツ谷・番町エリアに暮らす医師の妻である大宮由香は、娘・葵を名門お嬢様学校に通わせている。小学校に入った葵から友人がで...
嘘でしょ…娘の友達が「キラキラネーム」? 玉の輿セレブの大きな誤算
 都会の中心でありながらも、ハイグレードな住宅街として知られる四ツ谷・番町エリア。  大宮由香は、小学校に入ったば...
スメハラ? 90年代の出版社は“異臭”がプ~ン…男と香水と時代の変化
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(64)。多忙な現役時代を経て、56歳...
移住の思わぬ落とし穴。収入激減で大後悔!こんなはずじゃなかった…
 コロナ禍でリモートワークに対応する会社が多くなり、地方への移住を一つの選択肢として捉える人は増えました。でも、あまり調...
直木賞作家・荻原浩氏インタビュー 世にはびこる誹謗中傷「耳の痛い意見が人を成長させるとは言い切れない」
 パリ五輪でも選手や審判などに対する誹謗中傷は深刻な問題となっている。誹謗中傷は、他人への悪口(誹謗)と根拠のない出鱈目...
まるで最高級の餡子玉! 黒猫のプリプリ“たまたま”がキュートすぎる
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
江角マキコ芸能界引退から7年、初めてデビュー作を語る(後編)父を亡くした喪失感を「ゆみ子」に重ね合わせた
 芸能界から引退している江角マキコさんが、7年ぶりとなるインタビュー取材に応じた。目的は、石川県輪島市を支援するために特...
2024-08-07 07:00 ライフスタイル