えっ転移? 子宮頸がん術後に襲いかかる後遺症リスクのお話

コクリコ 編集者
更新日:2019-10-19 09:16
投稿日:2019-08-20 06:00

3割が抱える後遺症リスク

 T先生によるとその中でも排尿障害とリンパ浮腫、更年期障害はこの手術を受けた人の3割ほどが抱えるという高い確率の後遺症だといいます。どれか1つが当てはまる場合もあるし、その全部が後遺症として残ることもあるそうです。

 とっさの“告知”についての思考回路を起動させます。卵巣摘出による更年期障害はホルモン補充療法でなんとかなりそうだな、でもリンパ浮腫と排尿障害は怖いな……。

程度の差はあれどほぼ100%にむくみ

 リンパ浮腫とは、骨盤のリンパ管やリンパ節が手術によって切除、破壊されることで、下肢から骨盤方面へのリンパの流れが不良となっておきる症状。下肢の皮下組織にリンパ液が貯留し、下肢がむくんだ状態をいいます。ほとんど目立たない人からはっきり分かる人までさまざまですが、ほぼ100%の人に見られます。

 症状が重い場合はつま先から腰まで脚のすべてが元の倍くらい、それ以上にもなってしまい、靴も履けない、これまでの服も着られない、歩きにくい、座りにくい、見た目の変化もつらい……。どうぞリンパ浮腫で画像検索してみてください。

 しかも、術後から何年か経過し、生涯に渡って発症する可能性があるそうです。予防としては保湿、リンパマッサージや弾性ストッキングでの圧迫が有効ですが、100%防ぐことはできません。立ちっぱなし、座りっぱなしもリンパ浮腫の原因となるので、長時間の飛行機での旅行も普通の人よりも気をつけなければなりません。激しい運動も難しくなるかもしれない。蜂窩織炎(細菌感染)になるから蚊に刺されてもいけない、リラクゼーションマッサージもNG。旅行とスポーツ、マッサージが大好きな私が!!! 

 なんでがんなんかになっちゃったんだよー! ちなみにリンパ浮腫は乳がんの手術をされた方もなりやすいのです。

 T先生がいうには水太りしやすい人が重篤になる可能性が高く、細身のコクリコさんはなりにくいのではないか、ということでしたが。

 冒頭で“覚悟が決まって落ちついて”といいましたが、その舌の根もかわかぬうちに、オタオタしてきました。

 生涯に渡って残る後遺症は怖い――。そして、この期に及んで(?)誤診を疑ったのです。

次回(8/27公開予定)に続きます。

コクリコ
記事一覧
編集者
実用書の編集者(社畜)。アラフォー未婚のがんサバイバー2年生(進級しました!)。2018年、子宮頸がんにて広汎子宮全摘出術を受ける。現在ホルモン補充療法をしながら経過観察中。SNSをパトロールするのが趣味。“Twitter探偵”とも呼ばれる。でも幸せになりたい。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


自己顕示欲バンザイ! スナックママが教える「自分らしく生きる」ヒント
 みなさん、SNSとかで目立つ人は好きですか? 私はついこの間まで、正直めちゃくちゃ苦手でした。  でも先日、スナ...
東京のごちゃごちゃに疲れる…貸切コンパクトボートで“泡飲み”東京湾クルージングが当たりだった
 都会とは、長年いると何をしていいのか分からなくなる場所である。おいしいご飯もお酒も、どの街にいても味わえる。新しいスポ...
イイ男が大集合♡ 素敵“たまたま”がいっぱいで目の焦点が合わない~!
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
面倒な“かまってLINE”への返信うざ。寂しがり屋のド定番「寝てないアピ」は華麗にスルーがよろし
 いつも話題の中心にいたくて、寂しがりやな「かまってちゃん」。時々ならいいですが、LINEメッセージでもかまってアピール...
諦めないで!猫と共に送る安全な植物生活。花屋が実践する「3つの心得と6つの対策」
 植物は我々の心豊かな生活を送る癒しですが、残念ながら猫にとって有害なものはたくさんあります。  種類によっては中毒症...
うまっ…!期待薄で「メキシカンセット」買ったら当たりだよ。お店の味を再現できた【イオンで発見】
 9月に起こった令和の米騒動。スーパーのお米コーナーからお米が消えました。最近は近所のスーパーでも見かけるようになってひ...
LINEならではのビジネスマナー&言葉遣い。返信タイミングはメールよりシビアになりがちで…
 ビジネスシーンにおいても、LINEでのやりとりは日常茶飯事。  ただ、メールでのビジネスマナーは完璧でも、LIN...
共働き世帯は専業主婦世帯の約3倍! 女性が選ぶべき未来のための選択とは
 セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方をテーマにブログやコラムを執筆している豆木メイです。
目は合わせないけど…“たまたま”をチラ見せしてくれた美少年の太郎君にキュン
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
踏切の音
 黄昏る街。  踏切の音が懐かしいのは、一体なぜ?
「紅娘」って読める? ぜっっっったい読めないと思うやつです
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
悪口誤爆→既読スルーの沈黙が怖っ! 顔面蒼白…冷や汗が止まらない義母vs嫁のLINE3選
 世の中で一番LINE誤爆を避けたい相手といえば、「義母」ですよね…。夫と結婚している限り付き合っていかなければならない...
2024-09-22 06:00 ライフスタイル
【45歳からの歯科矯正】本当の苦行は1年半はめていたワイヤー矯正を外したあとだった
 昨年4月に歯科矯正(表側のワイヤー矯正)を始めて、1年半。ついにワイヤーとブラケットを外せることに。想定内のスケジュー...
独身にとって旦那のグチも育児話も「圧」。リスケ不要だからー!気遣いが逆にうざいLINE3選
 人への気遣いは、ときに迷惑になることもあります。これらのLINEがよい事例。相手にとってありがた迷惑な気遣いにならない...
モテは“たまたま”の大きさ次第? 経験豊富なイケニャンを激写
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
発達障害、情緒障害、認知症…花をお求めになるお客様から教わること
 猫店長「さぶ」率いる我がお花屋にはいろいろなお客様がやってまいります。  学校帰りに「ただいま~」なんて...