更新日:2025-07-28 11:45
投稿日:2025-07-28 11:45
初デートで誘われたのはまさかのセミナー
「仲間と一緒に夢を追える環境って、素敵だと思わない?」
彼は身を乗り出して目を輝かせながら、セミナーの日程を差し出してきた。
「一度セミナーに来てみない? すごくためになるし、将来の考え方が変わるよ。自分で人生の舵を取れるようになるって、すごく自由なことだよ」
いやいや、セミナーって初デートで誘うもんじゃないでしょ?
というか、これはデートですらなかったのかも。私は引きつった笑みを浮かべながら、やんわり断った。
「そういうの、ちょっと苦手で…。ごめんね」
すると彼の表情が少し曇って、静かに言った。
「そうやって、自分の可能性を最初から閉ざすのって、もったいないよ」
言い方が妙に冷たくて、さっきまでの爽やかスマイルはどこかに消えていた。私の頭の中で、何かがカチッと切り替わった。
誰かを巻き込んで自分だけが儲かる仕組みは…
カフェを出る頃には、私はどっと疲れていた。見た目はまともそうな人でも、こういう風に“関係構築”と見せかけて“勧誘”してくる人がいるんだって、痛感した。
ヒロトさんは「また話したいことあるから」と言ってきたけれど、もちろんその後、私は即ブロック。
マッチングアプリでは、「夢」や「自由」といったポジティブな言葉が、時に胡散臭さと紙一重になる。
「好きなことで生きたい」なんて一見キラキラしてるけど、誰かを巻き込んで自分だけが儲かる仕組みを“夢”と呼ぶなら、それはただの詐欺まがいだ。
“この人となら夢を追えるかも”なんて、一瞬でも思ってしまった自分に心底ガッカリしながら、私はそっとアプリを閉じた。
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