渡辺翔太「事故物件ゾク」が大苦戦…Snow Manシングル史上初の快挙も“団体芸”からの脱皮に課題
Snow Мanの1年ぶりとなるシングル「SERIOUS」が、初週売り上げ約88.3万枚で“オリコン週間シングルランキング”初登場1位を獲得した。シングルの初週売り上げで80万枚を超えるのは6作連続、通算で9作目は、男性アーティストでは史上初の快挙だ。
しかし残念なのは、この曲が主題歌となっている、メンバーの渡辺翔太(32)が主演を務める「事故物件ゾク 恐い間取り」(松竹)が7月25日に公開されたものの、上演館に閑古鳥が鳴いていることだ。筆者も平日昼間、劇場に足を運んでみたのだが、目撃したのは3分の1も埋まっていない客席だった。
観賞後の観客に話を聞いてみると、「あれはホラーじゃないね」「見どころはしょっぴー(渡辺の愛称)の裸だけ…」という辛辣な声が聞かれた。
映画「おそ松さん」などで“Snow Мanの渡辺”としての出演はあるものの、渡辺にとってピンではこれが映画初主演。だが、夏休み中の公開を迎えること、そして極めて興行リスクの少ないホラー作品であることから、公開前の芸能記者たちの間では「スマッシュヒットは間違いなさそうだ」と密かに囁かれていた。
「20年8月に公開された、前編にあたる亀梨和也主演の映画『事故物件 恐い間取り』の興行収入が約23億円を突破していることも、『ゾク』が当たる強気材料とされていました。長澤まさみ主演の『コンフィデンスマンJP』や、山崎賢人主演の『キングダム』のように、前作が呼び水となってシリーズ全作がヒットするケースは多いですからね。しかも今が旬のSnow Manのメンバーが主演となれば、観客動員も興収も、亀梨の倍くらい簡単に超えられるのでは…と予想する向きが多かったのです」(映画関係者)
ところが、公開から3日間の2つの映画の興行を比べると下馬評を覆す動きとなっている。渡辺の「ゾク」は観客動員数約19万9700人、興収は約2億7700万円。亀梨の「事故物件」は、34万3727人、興収は4億6555万円で、公開スクリーン数も、渡辺の方が13館多いにもかかわらず、ダブルスコアに近い差がついてしまった。
筆者の試算によると、このまま推移すると渡辺の「ゾク」の最終興収は13億円前後となる見込みだ。
「STARTO ENTERTAINМENTには予想外の結果だったと思います。渡辺はSnow Мanの“俳優部門準エース”ですから、彼が亀梨に負けたという事実はショックだと思いますよ」(芸能プロダクション関係者)
業界では「Snow Manは"団体芸"で、ピンでは目黒蓮以外は稼げない」という暗黙の了解ができつつあるが、事務所としてはやはりSМAPや嵐のように、ピンでの活躍がグループに相乗効果をもたらすと期待しているフシが伺える。
芝居は目黒、モデルはラウール(22)、アスリート系は岩本照(32)というキャラクターが確立されつつあるSnow Мanのメンバーだが、パフォーマンス以外の、個々の才能が開花する試行錯誤はまだもう少し時間がかかるのかもしれない。
(芋澤貞雄/芸能ジャーナリスト)
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