「あなたのためよ」に潰されないで。“優しさの押し付け”と戦うために、私が仕掛けた小さな反撃

豆木メイ フリーライター
更新日:2025-08-20 11:45
投稿日:2025-08-20 11:45

選ぶことを奪われる虚しさ

 姑の”プレゼント攻撃”は、私が第一子を出産したあと、さらに加速していきました。ベビー服、おもちゃ、ベビーカー、スタイ──。何でもかんでも姑が選び、買い与えてくるのです。

 たまに「どっちがいい?」と聞かれることもありましたが、私が選んだものとは別の方を「私はこっちがいいと思う!」と勧めてくるので、結局、私の意見は通りません。

 もちろん、何もかも与えてもらっていたわけではありませんでしたが、「自分の好きなものを選ぶ」というささやかな幸せは確実に奪われました。

 初めての育児、この子に似合う服はどんな色だろう? どんなおもちゃが好きかな? そんな風に、あれこれ悩みながら選ぶ時間をもう少し持ちたかったな、と今振り返ると感じるのです。贅沢な悩みかもしれませんが…。

 そんな生活を続けているうちに、自分の好きなものやしたいことを主張をするのをやめて、姑に迎合するようになっていきました。

小さな反撃

 私が最も困ったのは──姑が私の服まで買ってくることでした。姑が通うブティックで買ったという洋服。40歳も年上の彼女と私のセンスが一致するわけがありません。

 私が微妙な顔をしたのに気づいたのか、今度は大学生に人気のブランドで買ってくるようになりました。

 しかし、産後で体型が変わった私に、その服が合うはずもない。それらもすべてタンスの肥やしとなりました。

 さすがに、自分が着る服については黙って従えず、私は一切着ない、という方法で意思表示をしました。

 すると、少しずつプレゼント攻撃は減っていったのです。そのとき「嫌なことは、きちんと嫌と言わなければ、終わらない」と気づきました。

豆木メイ
記事一覧
フリーライター
アラフォー2児の母。2人目の子供を出産後からセックスレスになる。各SNSでセックスレスのつらさについて発信したところ多くの方から反響をいただく。5年後離婚するために経済的自立を目指して奮闘中。趣味は飲酒。
XInstagramnoteYoutube

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


道ににゃんたま様が落ちている! 輝く“たまたま”に五体投地
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
 「妾(めかけ)」は“差別的用語”とは限らない
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
丁寧な言葉をわざと並べてる? 慇懃無礼ってやつだからー!LINE3本
 慇懃無礼(いんぎんぶれい)とは、表面上ではとても丁寧に見えるのに、丁寧すぎて相手を見下した無礼な行動になってしまうこと...
口開けば「要は」って言う人の謎…自分の“イラッと”を減らす予防法3つ
 会話をしていてなんかイラッとする相手っていませんか? 「要は」って言う人もその中のひとり。言っている本人に悪気はないも...
ラブホテルに泊まりました。
 残念ながら、渋谷のスイーツホテルに行く機会は、まだ訪れていない。  サイトの写真でじっくり選んだところ、私が希望...
日本なぜ未発売!? 韓国スタバの飲み物&ダイエットシェイクが可愛過ぎる
 日本では「スタバ」の通称で愛されているコーヒーチェーン店、スターバックス コーヒー(Starbucks Coffee)...
2024-02-26 19:03 ライフスタイル
失礼は承知の上、他人の料理が苦手なんです…克服するには?
 お互いの料理を持ち寄って、ホームパーティーをするのは楽しいですよね。しかし、他人の料理が苦手な人にとっては地獄の時間…...
野良妊婦と呼ばれていたとは…疑心暗鬼のうんち事件もあったシェアハウス
 第1子妊娠中に夫の地方転勤の辞令が下り、妊娠5カ月でこれまで暮らしていた2LDKのマンションから「4畳のシェアハウス」...
今飲んでるLINE「30分で閉店!急いで」って、いやいや。悪ノリのトホホ
 人は、気の知れた友達とお酒を飲むと、テンションが高くなってつい悪ノリな行動をしてしまいがち。  きっとあなたにも...
部外者ほど声がデカいのは、なぜですか?対処法は無視一択!
 関係ない人ほど声高に主張している場面、みなさんも目撃した経験はありませんか? リアルな世界より、SNSなんかに多いかも...
吉田沙保里と大久保嘉人は公認らしいけど…嫌! ウロつく女の交わし方
 男女の友情は成り立つのか――。「FRIDAY DIGITAL」は26日、『仲が良すぎて「不倫疑惑」まで浮上 吉田沙保里...
夏の終わりの朝顔が音符にみえた 五線譜は秋のメロディーか
 暦の上では秋でも、季節はそうガラッとは変わらない。  日陰に逃げ込んで顔を上げたら、フェンスに絡まる朝顔が五線譜...
超絶美人な友達と比べられ、つらいと思うのは仕方がない?
「仲良しの友達が超絶美人で、劣等感でいっぱいになってつらい……」  そんな悩みを抱えている女性は少なくないのでは? 人...
食欲の秋本番! ごはんコールにウキウキな“たまたま”君たち
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
ほっぽらかし園芸はズボラの味方! 秋に植えたい「宿根草・多年草」6選
 頭の構造が単純で「めんどくせぇ」が口癖。そう、ワタクシは“どうなんでしょうね”な超ズボラ人間でございます。  そ...
自分を変えるのがイヤなら場所を変えればいいんじゃない?
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...