じんわり怖いお話…「性」を武器に婚活に成功した女性の顛末

並木まき ライター・エディター
更新日:2019-09-05 06:00
投稿日:2019-09-05 06:00

人生そんなに甘くない? 崖っぷち婚活の誤算

 Rさんは、もともとエッチが大嫌い。

 さらには、家事や掃除、料理などもひと通りはできるものの「やらないで済むなら、やりたくない」というズボラタイプです。

 しかしこれまでは「婚活のために」と、彼との結婚のためだけに、我慢してこれらのことをやってきました。

「でも、もう結婚したから安泰よね。嫌なことは少しずつやめていこうっと」

 なによりもエッチに嫌悪感があったRさんは、まずは夫に対して「結婚した相手とエッチするのは気持ち悪いからヤダ。エッチは恋人同士でやるから楽しいものだ」という勝手な理屈を押し付けます。

 一般的にこんな理屈を「はい、そうですか」と受け入れる夫は少ないかと思いきや、Rさんの夫は快諾。それ以降、苦手なエッチをする必要はなくなりました。

 その後、エッチだけでなく家事も手抜きを極め、三食昼寝付きの生活を手に入れ、すべてが自分の思い通りに。

 しかしーーー。

8年間も観察して我慢した夫の言い分

 結婚後8年目のある日、夫から記入済みの離婚届が渡されました。

 これまで、身勝手なRさんにほとんど文句を言うことのなかった夫からの、いきなりの最後通牒。

「これまで散々、やりたい放題させたから、もういいでしょ。同棲の責任を取って結婚したけど、結婚当初から君と添い遂げるつもりはなかった。自由にならせてくれ」と夫。

 そこで初めてRさんは「直すところがあるなら直すから、離婚だけは考え直して!」と夫を説得しにかかりますが、夫の決意は硬く、その日のうちにマンスリーマンションに引っ越してしまいます。

 その後、何回か話し合いを重ねる中で、夫からは「結婚直後の君は、一方的にセックス禁止令を出した。それを受け入れたんだから、今度は僕が一方的に結婚をやめてもいいはずだ」と口にします。

 夫にとっては、セックスは神聖なもので、本来は結婚前ではなく夫婦になってこそ営むものという価値観があり、Rさんが新婚時代につきつけた理屈がどうしても腑に落ちなかったそう。

 8年間の間、Rさんをじっと観察し、目がさめるんじゃないかと期待してきたけど、変わらないどころかひどくなるばかりのRさんの態度に、ウンザリも限界に達したとのことでした。

 ここでRさんは「これからはセックスさせてあげるから!」と口にしますが「バカにするな!」と余計に夫を怒らせるハメに。

 もともと夫の離婚への意思は固く、結局、3か月離婚を渋ったRさんも渋々離婚届にサインし、結婚生活に幕を下ろしました。

再び年下男をターゲットに

 現在48歳となったRさん。離婚から1年経った今の心境を聞くと「また派遣で働き始めたところ、6歳年下の男性といい雰囲気です。向こうもバツイチだし、同棲までは簡単に持ち込めそう。苦手なエッチもがんばってますから、多分また結婚できるはずだし、今度は年齢的にセックスレスになっても、そのせいで離婚なんてされないと思います」と口にしました。

 人は、簡単には変わらないと聞きます。

 Rさんにとっては、性が婚活の最大の武器になっているようですが「夫婦の営み」とも呼ばれる行為を結婚後に軽んじてしまえば、その先に待っているのは……?

 前回と同じように性だけを武器にした婚活で、はたして今回、幸せな結婚生活を手に入れることはできるのでしょうかーーー。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

関連キーワード

ラブ 新着一覧


良いギャップのある女性になるためには? 小手先テクはNG!
 ギャップのある女性って素敵ですよね。ギャップに惹かれて恋に落ちる……というシチュエーションはもはや定番パターンです。で...
七味さや 2021-04-18 20:34 ラブ
好きな人に“わざと誤送信”LINE♡したたか女性の究極テク5選
 好きな人に、“わざとLINE”を誤送信したことはありますか? 多くの女性は「きっとバレてる」「逆効果だと思う」と、送信...
恋バナ調査隊 2021-06-12 06:02 ラブ
こうなると手遅れ…夫が離婚を本気で考えた時の3つのサイン
 男女問題研究家の山崎世美子(せみこ)です。離婚を切り出すのは女性からというイメージが強いかもしれませんが、家庭裁判所で...
山崎世美子 2021-04-10 12:39 ラブ
不倫相手は妊娠まで…元夫の浮気の真実を知りたい女性の悲痛
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2021-04-10 06:16 ラブ
「運命かも…」不倫相手の妊娠で離婚を決めた元夫の言い分
「冷酷と激情のあいだvol.35〜女性編〜」では、コロナ禍でも浮気をやめなかった夫と離婚したものの、その浮気や離婚にまつ...
並木まき 2021-04-11 06:00 ラブ
男性より女性が稼ぐ「逆パワーカップル」がうまくいくコツ
 あなたは、自分より稼ぎの少ない男性との同棲を考えられますか? 昔ながらのイメージだと「男性は女性より稼いでいるもの」で...
ミクニシオリ 2021-04-09 06:00 ラブ
彼氏から大切にされる彼女の特徴6つ&男性がそう思う瞬間♡
せっかく大好きな男性とお付き合いできても、大切にされている実感がないと不安な気持ちになってしまいますよね。そこで今回は、...
恋バナ調査隊 2021-04-09 06:00 ラブ
イケメンはなぜイケメンとカップリングするのか考察してみた
 いわゆるBLものでは、イケメン同士が恋愛することが多く、その様子を女性たちはうっとりと見つめている。そして実は、現実世...
内藤みか 2021-04-08 06:00 ラブ
価値観が合うと恋愛がうまくいく理由♡5つのチェックポイント
 彼氏ができれば、当然「関係を長続きさせたい」と思うもの。しかし、交際がスタートしてから、「こんな人だったんだ……」と気...
恋バナ調査隊 2021-04-08 06:00 ラブ
カレを傷つけない!焦らしてモテちゃう“夜の断りテクニック”
 カレのことは好きだけど、今日はなんだか疲れているし、気分じゃない……。でもカレはやる気満々だし、どうしよう〜。そんな時...
若林杏樹 2021-04-07 06:00 ラブ
このまま独身? 女性が結婚に焦る6つの瞬間&上手な対処方法
 結婚に憧れている女性は多いでしょう。しかし、結婚願望があるのに、なかなか叶えられずにいると不安になってしまうもの。でも...
恋バナ調査隊 2021-04-07 06:00 ラブ
縛られるのが辛い…束縛彼氏の5つの特徴&困った時の対処法
 付き合っている相手を束縛してしまうのは、「ほかの人に取られるのではないか」「本当に自分のことを愛しているのか」というよ...
恋バナ調査隊 2021-04-06 07:12 ラブ
旦那の愚痴が出てこない…ずっと円満な夫婦は何が違うの?
 SNSを見ていると、結婚後もパートナーとの間に不満を抱えている人も多いように感じます。一緒に生活していれば多少の不満が...
ミクニシオリ 2021-04-06 07:09 ラブ
もっと居心地の良い関係に♡彼氏と対等な関係を築く方法5つ
 彼氏ができると「嫌われたくない」「もっと好きになってほしい」という気持ちがあるあまり、何でも彼の言うことを聞いてしまう...
恋バナ調査隊 2021-04-05 06:00 ラブ
結婚したら安泰なんてウソ? 他人に人生を預けるリスクとは
「結婚したら、自分の人生はパートナーがどうにかしてくれるかも」——。今思えば無意識下でそう思っていた時期が私にもありまし...
七味さや 2021-04-05 06:00 ラブ
結婚したら変わる男性の特徴&パターンは? 回避方法もご紹介
「あんなに優しかった彼が、結婚したら変わった……」と、夫の変化に嘆く声をよく聞きます。未婚の女性は、「本当に変わってしま...
恋バナ調査隊 2021-04-04 06:00 ラブ