菅田将暉「もしがく」不発の元凶はフジテレビの“保守路線”…豪華キャスト&主題歌も昭和感ゼロで逆効果

更新日:2025-10-07 17:03
投稿日:2025-10-07 17:00

「ガチガチの守りに入っている今のウチを象徴するようなドラマですよねえ」(フジテレビディレクター)なんてため息も聞こえてくる。

 秋ドラマの先陣を切って10月1日に始まった「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」(水曜夜10時)。脚本・三谷幸喜(64)×主演・菅田将暉(32)とあって前評判は非常に高かったが、初回の世帯視聴率は5%台だった。

「共演が二階堂ふみ(写真)、神木隆之介、浜辺美波さんと主演クラスを揃えて、まさに盤石のキャストで臨んで、さらに1984年の渋谷が舞台とリアタイ視聴が見込める中高年層の取り込みを図ったにもかかわらず、不発。それでもドラマ好きの評価が高ければ救いもあったのですが……」(元テレビ誌編集長)

 レビューサービスFilmarksでの「もしがく」の評価は5点満点で2.8(6日現在)。同じ三谷脚本の2022年のNHK大河「鎌倉殿の13人」の4.4と比べたら、低すぎる。

「無料配信サービスTVerのお気に入り登録数も46.7万で、伸びがありません。低視聴率でも高評価のドラマとは言い難い状況です」(スポーツ紙デスク)

■昭和感が薄すぎる

 Filmarksでは《豪華なキャストが出てるだけ》《何を見せられてるのかわからない》《せっかく昭和を舞台にしたのに“あるある”がない》などと、初回から離脱をほのめかすレビューも少なくない。そもそも「もしがく」は青春群像劇。登場人物が多すぎると、最初は人物紹介など説明調になって間延びしがちだ。

「それで前半は低評価というのは“三谷作品あるある”ですが、それより心配なのは昭和感が薄いことです。演技力うんぬん以前に、貧乏劇団の演出家役の菅田さんをはじめ、ストリッパー役の二階堂さんもきれいすぎて、猥雑な昭和のニオイがしません。地上波GP帯だから制約が多いとはいえ、ストリップ劇場もきれいでリアリティーが……昭和のノスタルジーが湧いてきません」(前出のスポーツ紙デスク)

 極めつけは、主題歌だろう。YOASOBIの「劇上」。

「YOASOBIなんてバリバリの令和で、昭和感ゼロ。ドラマの世界に浸れません。B級の懐メロを採用するとか思い切って昭和に全振りできないところが、今のウチの弱みでしょう。世間の逆風を恐れて守りに入るあまり、一線級を集めて、内外から批判が出ないようにと安全策を取った結果、逆に中途半端な“異世界”の昭和ドラマになっています」(前出のフジテレビディレクター)

 それじゃあリアルな昭和オヤジは取り込めないか。

  ◇  ◇  ◇

「もしがく」がフジテレビを救うとすれば、カギは名作「ふてほど」ファン? 気になるアナタは以下の■関連記事【もっと読む】をどうぞ!

エンタメ 新着一覧


中島健人まさかの大炎上 熱愛報道時の“友人の1人”発言が矛盾ではない訳
 Sexy Zoneからの卒業を発表している中島健人に熱愛スキャンダルが発覚し、彼の発言の矛盾を指摘する声が相次いでいま...
堺屋大地 2024-02-24 14:24 エンタメ
「キターーーー!」で思い出す目薬のCM、趣里の細体型が映えたヒョウ柄
 スズ子(趣里)は、タイ子(藤間爽子)と語り合う。夢を叶えたスズ子と、どん底にいる自分を比べると惨めで恥ずかしいというタ...
桧山珠美 2024-02-16 15:43 エンタメ
“昨日の敵は今日の友”というけれど…NHKさん、展開についていけません
 スズ子(趣里)は靴磨きの少年・達彦(蒼昴)に会いに行く。達彦にタイ子(藤間爽子)との思い出話をし、達彦からは、タイ子の...
桧山珠美 2024-02-15 16:25 エンタメ
偶然が過ぎる親友との再会、「やさぐれタイ子の8年間の謎」が気になる
 昭和23年、羽鳥善一(草彅剛)がスズ子(趣里)に送った「東京ブギウギ」は、明るいブギのリズムが人々の心をつかみ、空前の...
桧山珠美 2024-02-12 14:30 エンタメ
ムロツヨシは「男の顔は履歴書」を地で行く 伸びしろだらけのイケメン説
 先週のテレビはさながらムロツヨシ・ウィークでした。フジテレビ系「だれかtoなかい」、TBS系「日曜日の初耳学」「櫻井・...
東京ブギウギ初お披露目! 第1回冒頭のシーンとの違いは明白だった
 羽鳥善一(草彅剛)の気合が入った稽古に臨むスズ子(趣里)だが、愛子の世話をするために何度も中断することになってしまう。...
桧山珠美 2024-02-12 13:40 エンタメ
斬新な篠田麻里子様 不倫疑惑後に不倫妻を熱演→新シンママで何が悪い?
 元AKB48の神7に名を連ね、2011年リリースの「上からマリコ」なる自身の名が冠した楽曲でセンターという異例の好待遇...
堺屋大地 2024-02-09 06:00 エンタメ
無音演出で東京ブギウギおあずけ…オーラダダ漏れ!将来のスター候補登場
 羽鳥善一(草彅剛)がスズ子(趣里)のために作曲した新曲「東京ブギウギ」は、抜群の出来上がり。コロンコロンレコードでは、...
桧山珠美 2024-02-08 15:20 エンタメ
NHKさん、“ご都合脚本”じゃないよね?梅吉1日上京と羽鳥邸が気になる
 梅吉(柳葉敏郎)が香川からスズ子(趣里)と愛子を訪ねてやって来る。スズ子に代わって愛子の面倒を見てやろうと言う梅吉だが...
桧山珠美 2024-02-07 15:00 エンタメ
「アイのない恋人たち」にハマる女性続出! 第2のさんま&しのぶ出るか
“恋愛偏差値が低いワケあり男女7人が織り成す愛の物語”「アイのない恋人たち」(テレビ朝日系・朝日放送テレビ制作、日曜22...
櫻坂46小林由依が卒業…数多の試練を乗り越えたアイドル人生8年半に幕
 櫻坂46の1期生・小林由依(24)が、2月1日の「小林由依 卒業コンサート」をもってグループから卒業した。改名前の欅坂...
こじらぶ 2025-08-27 15:22 エンタメ
スズ子の出産と愛助の死から2日 初めて泣くスズ子、愛子の泣き声かぶさる
 スズ子(趣里)が出産してから2日。羽鳥善一(草彅剛)と麻里(市川実和子)の家族が見舞いにかけつけ、スズ子は幸せな時間を...
桧山珠美 2024-02-02 16:28 エンタメ
衰弱する愛助(水上恒司)を見るのがつらい…無理を承知でお願いします!
 スズ子(趣里)のジャズカルメンの舞台が終わって3カ月、愛助(水上恒司)はまだ東京に戻ることができずにいた。  一...
桧山珠美 2024-01-31 16:05 エンタメ
NHKさん、わざと狙った!? “アベノマスク”に麒麟の田村が登場
 昭和22年1月。愛助(水上恒司)が大阪の療養所にいるまま、スズ子(趣里)は静かな正月を迎える。2人は、手紙のやり取りを...
桧山珠美 2024-01-29 14:40 エンタメ
山本耕史、玉木宏はTVで告白 イクメンパパの手作り弁当が心底羨ましい
 生まれ変わるなら堀北真希さんになりたい、心からそう思いました。26日放送「あさイチ」(NHK総合)のプレミアムトークの...
山下智久「正直不動産2」、永野芽郁月9「君ここ」冬期ガッカリドラマは
 山下智久(38)主演の「正直不動産2」(NHK総合)が好調だ。初回平均世帯視聴率5.8%、個人視聴率3.0%から第2話...
こじらぶ 2024-01-27 06:00 エンタメ