更新日:2019-11-09 06:05
投稿日:2019-11-09 06:00
「こじらせ女子」テッパン女優・伊藤沙莉の演技は
青子が働く出版社で掃除のバイトをするフリーター、りほを演じる伊藤沙莉さんの演技にもぜひ注目していただきたいです。りほは、世間でいうところの“こじらせ女子”。「私なんて『どうせ』一生、独りだから」と、老後資金を貯めるために両親と同居。ですが、ある男性に恋をすると、次第に元から持っていた女性らしさを取り戻していきます。
この過程が、伊藤さんではなければ演じられなかったのではないかと思うほど、絶妙なのです。筆者は、「声がいい俳優さんはブレークする」と信じていて、伊藤さんも声に惚れたひとり。本作を鑑賞して、今後も注目していきたいと思いました。
擬人化の醍醐味を堪能する
毎月、女性が住む家の玄関に立ち、「来ちゃった」と登場する、生理ちゃんのシュールな姿。時に暴言を言い、時に女性の相談にも乗り名言を伝える生理ちゃん。「生理」というセンシティブな話題を擬人化することにより、本作はポップさと笑いを備えたコメディに仕上がっています。
「1日だけでも(生理が)ズレてほしかった」
「大変なのを、生理を理由にできないから、大変なんです」
「せめて1年に1回でいいから、男性も生理になればいいのに」
など、多くの女性から「共感しかない!」と、大反響を呼んだ原作は、第23回手塚治虫文学賞で短編賞を受賞した話題作。映像作品では原作でも描かれている「初潮ちゃん」や「童貞くん」、男性のムラムラを擬人化した「性欲くん」も、意外なシーンで登場します。もちろん、原作を読んでいなくても楽しめますよ。
「生理ちゃん」は、11月8日より公開。配給:吉本興業
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