デキる女は睡眠上手!逆効果にならない「寝だめ」をマスター

内埜さくら 恋愛コラムニスト
更新日:2020-01-11 06:45
投稿日:2019-11-10 06:00
 NYのセレブたちがこぞって実践している「ヘルスリテラシー」という考え方があります。自らが現地で本概念を学び、最強のパフォーマーとして活躍している中村康宏医師に話を伺いました。体得すると得られるメリットとともにお伝えします。

仕事が終わらない!でも、思い切って寝る!

――前回、ヘルスリテラシーを実践するための1つが「眠る時間量を一定に決めること」とおっしゃっていました。忙しく働く現代人には難題かもしれませんが……。

中村康宏医師(以下、中村医師) 忙しいからこそ、毎日の起床時間から逆算して寝る時間を決めましょう。日本人は先進国の中でも労働時間が長く、「ただ休んでいるだけだから」「寝ている時間がもったいない」と、睡眠時間を削る人が多いのですが、睡眠は生理機能の重要なひとつです。脳とカラダの回復に大きく関わるため、しっかりと眠るだけですぐに体調が良くなることを実感できるはずです。

 多くの人は起きる時間は決まっているのに、目の前にある「やるべきこと」に気を奪われて、眠りにつくのが遅くなるため、その結果、睡眠時間を減らしてしまっています。ヘルスリテラシーの観点からいえば、大切なのは就寝時間を一定に設定することなのです。

 アメリカのセレブや日本の優秀な経営者は、起床時間が一定しています。彼らは、その日のうちにやるべきことが終わらなかったとしても、思い切って寝てしまえば翌日は集中力が高まり、パフォーマンスが上がると知っているからです。残業や飲み会などの予定に振り回されるのではなく、自分で自分の生活をコントロールして、体内時計を整えているのです。

【あわせて読みたい】夢物語の2000万円より老後に役立つ「ヘルスリテラシー」とは

――毎日の起床時間から逆算して寝る時間を決めるのは、仕事がある日は実行できても、休日は寝だめする人もいるかもしれません。

中村医師 睡眠時間に大きな差があると、「社会的ジェットラグ(時差ボケ)」(※1)を引き起こしてしまいます。ただし、休日は平日と多少の誤差があってもいいですし、二度寝をしてもいいと思います。

寝だめは3時間がベター

 時差を基準に睡眠時間を調整してみてください。たとえば日本とヨーロッパの時差は7時間ほどあります。平日と休日に7時間も睡眠時間に差があると、カラダが不調を訴えるはずです。一方で、日本とフィジー共和国の時差は3時間程度。このぐらいでしたら体内時計が大きく狂うことはありません。

 平日と休日の睡眠時間の差を3時間ほどにとどめ、まずは1週間の継続を目標に始めてみてください。行動が定着して「カラダが軽い!」「集中力が倍増した!」と、確実な変化を実感できるはずです。ヘルスリテラシーは「眠る時間を一定に決めること」「朝食は必ず摂る」「運動」の3つが基本軸ですが、“まずは継続1週間”は睡眠以外の2つにもいえることです。

体内時計を整えるといいこと尽くし

――体内時計を整えることで、女性が得られるメリットはありますか。

中村医師 睡眠によってカラダが休まり疲れがとれるのは、2つのホルモンが関連しています。「成長ホルモン」と「メラトニン」です。

成長ホルモンは酸化ストレスを除去し、ダメージを受けた細胞を修復する役割があり、夜寝ている時に最も多く分泌されます。メラトニンは睡眠を導くホルモンとして知られていますが、このホルモンはビタミンCより強力な抗酸化作用を有します。寝る前のビタミンCより自前のメラトニンを出す努力をしたほうが、CP(コストパフォーマンス)がいいのです。

オンナの敵「肌荒れ、イライラ、便秘解消」にも期待

 体内時計を整えるとこの2つのホルモンがしっかりと分泌されるようになるため、肌荒れが改善されます。内臓の働きや代謝、体温などの機能をコントロールしている自律神経が乱れる幅が抑えられ、偏頭痛やPMS、便秘の症状が軽くなる効果も期待できます。

***
 次回は朝食は必ず摂る重要性について紹介します。

※1…社会的制約(仕事、家事など)がある平日の睡眠と、制約のない休日の睡眠との差によって起きる、就寝・起床リズムのズレ。

なかむら・やすひろ▽医師。顧問ドクター。アメリカ公衆衛生学修士。関西医科大学卒業後、虎の門病院で勤務。病気発症予防・増悪予防の必要性を痛感し、米ニューヨークへ留学。現地クリニックで予防医療の最前線を学びながら、大学院で公衆衛生修士号を修得。帰国後は、日本初のアメリカ抗加齢学会施設認定を受けた「虎の門中村康宏クリニック」を開業し、院長を務め、未病治療・健康増進のための医療を提供。著書は「HEALTH LITERACY NYセレブたちがパフォーマンスを最大に上げるためにやっていること」(主婦の友社)他、共書も多数。

内埜さくら
記事一覧
恋愛コラムニスト
これまでのインタビュー人数は3500人以上。無料の恋愛相談は年間200人以上の男女が利用、リピーターも多い(現在休止中。準備中のため近日中にブログにて開始を告知予定)。恋愛コメンテーターとして「ZIP!」(日本テレビ系)、「スッキリ」(同)、「バラいろダンディ」(MX-TV)、「5時に夢中!」(同)などのテレビやラジオ、雑誌に多数出演。

URL: https://ameblo.jp/sakura-ment

ライフスタイル 新着一覧


65歳の男が「完璧な人間=幸せ」じゃないと気づいた瞬間。やっぱり人間は好きなことでしか頑張れない
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(65)。多忙な現役時代を経て、56歳...
スナックで見た! 実際にあった“ホステス同士”の陰湿なバトル「京都の女、嫌いなんだよねー」にヒヤッ…
 夜の世界を描いたドラマや漫画、きっとみなさんも一度は見たことありますよね。  その中に出てくる女同士のケンカって...
“毒親”に我慢しないで。酒で暴力、友人と肉体関係…絶縁を決意した5人のエピソード
 実の親子であっても分かり合えなかったり、親に苦しめられたりする人もいるもの。場合によっては、縁を切る選択がふさわしいケ...
賃貸の壁、将来の不安…独女が「ひとりで生きていく」ってどうすれば? これからの“住まい”を考える
「アラフィフ独女、51歳、フリーランス」この3点セットで生きていると、ふとした瞬間に「このまま、ひとりで歳を重ねていくの...
41.8度だってよ! 暑すぎて働けない…夏のやる気ゼロ→私がモチベUPできた対処法4つ
 夏本番。朝から照りつける日差し、ムワッとした湿気、汗が止まらない毎日…。そんな中で「今日も仕事か…無理かも」と思ってし...
ゴクリ…日本最大級“にゃんたま”様に出会ってしまった。撮影困難な生きる伝説にひれ伏す!
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
大切な“お盆”は何を供える? 花屋がオススメする4選。ホオズキにはご先祖様を導く願いが
 もうすぐお盆がやって参ります。  お盆の時期は地方によって7月か8月に分かれますが、お盆とは、仏教でいうところの...
中年の会話は「あれ、あれ」のオンパレード。それでも“物忘れ”は悪くないと感じた女同士のとある会話
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
この夏「帰省しない」派は4割。理由は“夫の態度”にある? 妻が悩む2つのケース
 大型連休になると訪れるイベント、“義実家への帰省”。せっかくのお休みなのに、「帰省のことを考えるだけで憂鬱」という声は...
1時間の「孫を見せて~」攻撃がキツ…。電話魔の義母に妻がついた“大胆なウソ”
 令和を迎えた今の時代にも、姑の行動に深刻な不快感を示す妻もチラホラ…。一方、激しい対立をするほどの事柄ではなくても妻が...
神か? タクシーが来ず大ピンチ→おばちゃん登場! 25歳の女性が海外で救われた話
 日本とは違った体験や景色が味わえる、それが海外旅行の魅力。しかし、その“違い”が思わぬトラブルを呼ぶこともあるんです。...
【芸能クイズ】ある“美人女優”の発言、兄の恋人に「お前が挨拶しろよ」と言ったのは誰でしょう?
 テレビやネットでふと耳にした、あのひとこと。記憶の片隅に残る発言の背景には、ちょっとした物語があるのかも?  ネ...
90分間、尿意と戦った女性の悲劇。どこも“使用不可”…我慢できるか!? 日本と違う海外のトイレ事情
 日本とは違った体験や景色が味わえる、それが海外旅行の魅力。しかし、その“違い”が思わぬトラブルを呼ぶこともあるんです。...
島のスター!にゃんたま「小虎」に密着。その視線の先には何があるの?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
職場での“ため息”が気になる…かまってちゃん? SOSのサイン? 心理状態と空気を乱さない対処法
 職場で後輩がたびたびため息をついていると、「大丈夫かな?」と気になったり、「職場の空気が悪くなる…」とモヤモヤしたりし...
「どうにかなる!」自己肯定感つよつよ女の口癖8つ。根拠のない自信はどこから?
 自分の存在や状況、感情を認めてあげられる自己肯定感が高い人は、明るく前向きですよね。そんな人が羨ましくて「私もそうなり...