シングルマザーが胸を痛める 子供の“パパへの憧れ”の解決策

山崎世美子 男女問題研究家
更新日:2019-12-09 15:43
投稿日:2019-12-07 06:00
 男女問題研究家の山崎世美子(せみこ)です。離婚は人生での大きな決断です。お互い好きになってくっつくのは簡単ですが、別れ話は一筋縄ではいきません。
 そういう私も離婚経験者で、シングルマザー歴18年。さまざまな教訓から別居再婚をスタートして6年目に突入しています。別居再婚のことは、別の機会にお話しするとして、今回は離婚について。

子供が「お父さん」「パパ」と泣く時

 離婚そのものは苦しい経験ですが、大変たくさんのことを学びます。つらくても、離婚をネガティブに捉える時代ではないでしょう。夫のDVや借金、女癖の悪さなどがあればなおさらです。そんなところを幼少期の子供が見続けると、子供の精神面には少なからず影響を与え、よくないでしょう。

 いろいろな事情で、女性は離婚を決意し、シングルマザーになるわけですが、避けて通れないのが、ふとしたときに見せる子供のパパへの憧れです。

 離婚したこと自体を、後悔するシングルマザーは少ないのですが、特に子供が未就学児で離婚したママたちが通る苦しい場面があります。

 5才の女の子を連れて離婚した35歳の女性は、実家近くの賃貸アパートで子供との第2の人生をスタート。仕事と子育ての両立は大変でしたが、生活のリズムができてくると、娘さんが「ママ、私もおかたづけする」と食事を終えたお皿をキッチンに運んでくれたり、洗濯物を畳んでくれたりしたそうです。

 物心がつく前の5歳とはいえ、子供は敏感に変化を感じ取ります。頑張るママの姿を見て、お手伝いするようになることは珍しくありません。私の娘もそうでした。

 それでも、夫婦関係の溝をすべて、理解しているわけではありません。時として、ママにとってずしりと重くのしかかる言葉を投げかけることもあるのは事実です。この相談者の女性が、そんな瞬間に出くわしたのは、親子二人三脚の生活を初めて半年後でした。

「パパッ、パパに会いたい!」

 押さえていた気持ちを爆発させるように、そう叫んだといいます。

 その日は娘さんの誕生日で、別れた夫から誕生日プレゼントが送られてきました。そのプレゼントを「パパからの誕生日プレゼントだよ」と手渡したところ、娘さんは黙って受け取り、しばらくすると肩を震わせて泣きながらパパを連呼したというのです。

「楽しい気持ちにさせるつもりの誕生日が、つらい日になってしまって……」

 そう話す相談者の女性も、表情が暗くなりました。

山崎世美子
記事一覧
男女問題研究家
「平成の駆け込み寺」として、人間関係、男と女をテーマとし、さまざまな悩みを抱える相談者に的確なアドバイスを送り、心のケア・親身なカウンセリングで一躍人気者となる。TV、ラジオ、雑誌、さらに講演会などからも依頼が多数。いま最も注目されている専門家である。YouTube「せみこの恋愛大学」毎週水曜配信中。
公式HPブログInstagramTikTok

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


バカにしてる、よね? 部下になめられる理由と上司が改めたい悪癖3つ
 キャリアアップはうれしいけれど、部下ができると「なんだかなめられている気がする…上司としての威厳がないのかな?」と新し...
そのあえぎ声、どこまでが本当ですか?
 素朴な疑問、と頭に付ければ何を聞いても許されるとは思っていないのだが、失礼を承知で、どうしても聞きたいことがある。 ...
いつだって癒しを提供…成長が楽しみな“たまたま”を愛でる
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
お正月にしめ縄って必要かぃ?「しめ縄」と「しめ縄飾り」の違いも解説
 今年もあと2週間を切りました。年末だというのにあまりの暖冬、ここ数日は少しは寒くなったものの更年期のワタクシは、本職の...
「女は見た目がすべて」の思い出に悶々…容姿いじりのトラウマの克服法
「女は見た目がすべて」なんて言葉が昔からあるように、男性よりも女性の方が外見を厳しく見られる傾向です。そして残酷なことに...
落ち込んだらシーラカンスのことを考えるといいかもしれない
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
人生初のぎっくり腰なぜ発症? 40女の激痛を救った意外なコスメは…
 齢46、人生初のぎっくり腰になりました。腰が砕け、身動きがまったく取れない状態に陥るって本当にあるんですね。  デス...
韓国は「ひとり飯」ほぼタブー! おひとり様=みじめな人認定で苦労した
 ちまたでは『孤独のグルメ』(テレビ東京系)や『ひねくれ女のボッチ飯』(テレビ東京系)、『めんつゆひとり飯』(BS松竹東...
2023-12-19 06:00 ライフスタイル
“たまたま”とももうすぐお別れ…去勢前のおやつシーンを激写
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
自然の石を積んだ石垣でできた江戸時代から続く「棚田の村」
 見知らぬ土地で、山道を越えて現れた見事な石垣に圧倒される。ここまで積み上げる労力を想像すると途方に暮れるし、これが自然...
妙齢って何歳? 三省堂 現代新国語辞典のいまっぽい凡例に注目
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
#3 結婚で“輪”から去る友人への寂しさ。心地よい独身生活で失ったもの
【#2のあらすじ】  ミュージシャンの沙恵は高円寺に暮らし、毎晩芸人の卵や音楽仲間と飲み歩いている。高円寺はうんざ...
#2 友達の結婚、喜べないのはなぜ? 勝ち組を裏切りだと感じてしまう記憶
【#1のあらすじ】  ミュージシャンの沙恵は高円寺に暮らし、芸人の卵や音楽仲間と毎日飲み歩いている。高円寺はうんざ...
「最終的には学歴!」すごいですねー(棒)高学歴義母のマウントLINE3選
 義母が高学歴だとなんとなく上品でスマートな人柄が連想されますが、現実では学歴の高さと人格は比例しないようです。実際には...
2023-12-16 06:00 ライフスタイル
#1 夢を諦めきれない32歳の女。高円寺で燻る芸人らと酒に溺れる日々
 この街は、まるでネバーランドだ。  いつもの店に行くと、いつもの仲間がいて、相変わらずのバカな話で盛り上がれる。...
母親が施設から帰ってくる夢…認知症の予兆を「ボケたな」で済ませない
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(63)。多忙な現役時代を経て、56歳...