更新日:2019-12-26 19:31
投稿日:2019-12-26 06:00
翌朝、目が覚めてギョッと…
翌朝、目が覚めました。怖る怖る隣を見て、ギョッとしました。Gがまだそこにいました。カーテンの隙間から、寒々しい朝の光が射しています。横目だけで彼女を見ると、彼女の腫れぼったい目は開き、天井を睨んでいました。唇は強く引き結ばれていました。ソファからも掛け布団からも半分、身体がはみ出したまま、寒夜に、彼女はずっとそのままそこに横たわっていたのです。
彼女の中で、なにか決定的なことが起こったことを悟りました。そして彼女のほうも、私が目を覚ましたことを気づき、そして、それでも声をかけてこないことを悟ったのでしょう。2分ほどして、彼女は起き上がり、寝室へ戻っていきました。
3時間後に、女友達も一緒に朝ごはんを食べるとき、彼女はしきりに鼻をすすっていました。
G「綾さぁん、体温計ある?」と言うので貸すと、38度を超える熱を出していました。
G「だってゆうべ、私、寝る体勢がすごく辛くって、寒かったし」
まるで冗談のように彼女が私に言います。
私「ああ、なんか大変だったみたいですね」
G「今日、帰るの無理かも」
私「タクシー呼びます。私と女友達は夜ご飯を食べに行くので」
その後も数日間、彼女は、自分がいまどれだけ熱があるか、体調が悪いかをラインで送ってきました。私はあの夜のことには触れずに、「お大事にしてください」という言葉のみを伝えました。Gの私への恨みが最高潮になっている。そのことへの怯えはありましたが、私の心身も、プライドを捨てる限界を超えていました。
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