筋肉のこわばりがどんどん酷く…日常生活にも支障が出てきた

めりぃ(つけものがかり) 編集者
更新日:2020-02-25 06:00
投稿日:2020-02-25 06:00
 潜在的な患者も含めるとおよそ30〜60人にひとりの女性がかかると言われている甲状腺疾患。バセドウ病は、甲状腺機能が亢進する病気で、動悸や発汗、めまいや悪心、体重減少に筋力低下など、その症状は全身に及びます。治療法は投薬・アイソトープ・外科的手術の3種類とされ、多くの患者は投薬治療で寛解を目指します。
 これは、投薬治療の末に、手術で甲状腺を全摘し完治に至った筆者が、2年間の闘病生活を振り返るドキュメンタリーです。

筋肉のこわばりが治らない

 猫アレルギー騒動から、1カ月ほど経ったころ。

「なんだか、首まわりがどんどん苦しいし、背中も胸まわりも硬いから、食事や飲み物を飲み込むのもしんどい……」

「両肩がガチガチに硬いのは、肩こり? それにしては、岩が入っているみたいにカチンコチンなんだけど、なにこれ……?」

 猫アレルギーのタイミングで発症した“筋肉のこわばり”は、アレルゲンと離れてもむしろ悪化している様子。ちょうどお正月の時期だったので、お雑煮のお餅を食べようとしたら、喉に突っかかりを感じ、そのまま詰まらせてしまうんじゃないかと焦るほどでした。

血液検査では「異常なし」

 しかし、定期的に通っている大学病院の主治医に状況を説明したところ、他の病気の可能性を探るべく血液検査をしても正常とのことで「バセドウのために運動制限をしているから、全身にひどいコリが出ているのかなぁ?」と言われ、ガックリ。

 バセドウ病になると、基本的に運動を禁止されます。私の場合は、病気の発覚時には甲状腺ホルモンが基準値を大幅に上回っていたので「原則として15分以上歩くのは禁止」で、散歩もダメ。当然ながら、ヨガや水泳、ゴルフなどのゆるっとした運動もすべてNGでした。

 その後、甲状腺ホルモンが基準値内に戻ったところで「軽い運動を短時間ならOK」となり、ストレッチ程度は行なっていたのですが、言われてみれば健康なときと比べ、格段に運動不足なのは確かです。

 けれど本人からすると、“コリ”なんて言葉で片付けられるほどの状態ではなく、常に首は誰かに掴まれているかのような不快感と、上半身を何かでグルグルに巻かれているかのような圧迫感を感じ続けていました。当然ながら、食事も動作も、いちいち「苦しい!」となっていて、もはや日常生活にも支障が……。

 そんな窮状を必死に主治医に伝えたのですが「血液検査で筋肉に関する数字には異常が出ていないので、ひとまずそこまで不安がらなくても大丈夫でしょう。バセドウ病は全身疾患だから、なにが起きても不思議ではないんですよね……」と、申し訳なさそうな顔で説明を受けました。

ほぼ寝たきりのような状態に…

 筋肉のこわばりへの特効薬がなく、途方に暮れてしまった私。仕方がないと思いつつも、症状はどんどん悪化するばかりです。一緒に暮らす恋人が、見るに見かねて家事を代わってくれたので、もはや家にいるときは「ほぼ寝たきり」に近い状態に。

 日によって、多少の症状の変化はあるものの、外出中にめまいや悪心(おしん)が出て、予定をキャンセルして帰ってくる回数も増えました。仕事にも影響が出てしまっていて、フリーランスの編集者である立場では、収入も減り始めてきました。

「私、このままどうなっちゃうんだろう……」

 言いようのない不安感が、毎日のように押し寄せていました。

 次回に続きます。

めりぃ(つけものがかり)
記事一覧
編集者
アラフォー編集者。壮絶な結婚生活による人生の荒波をくぐり抜け、バセドウ病発覚。2019年、甲状腺全摘手術を経て、完治。つけものを作らせたらプロ顔負けの腕前だが、今のモットーは「バセドウ病患者のつらさを、もっと世間に知ってもらいたい」。

ライフスタイル 新着一覧


【数字記号探し】「∽」の中に隠れた一文字は?(難易度★★☆☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。毎日頑張るあなたがちょっぴり得した気分になれますよう...
《体調不良につき休演》投稿で飛び交う憶測…。無理しちゃったストリッパーに見えた?
 踊り子として全国各地の舞台に立つ新井見枝香さんの“こじらせ”エッセーです。いつでも、いついつまでも何かしら悩みは尽きな...
無意識が怖っ。同性から嫉妬されやすい女性の特徴5つと賢い対策法
 女性の中には、「なぜか同性から嫌われる」という人がいます。相手に何かしたわけでもないのに、初対面から嫌な態度を取られた...
【ユニクロ】開店前に行列500人!? タマタカ店限定ロンハーマンとのコラボTシャツ、初日“惨敗”ルポ
 ユニクロ(UNIQLO)は3月20日、「玉川高島屋S.C」(東京都世田谷区)南館4階に世田谷エリア最大級の大型店「ユニ...
酒飲みは要注意! 厄介客の情報は共有される…。恐るべし、スナックママ達の深夜集会
「本当は内緒にしてって言われてるんだけど…」から始まる会話、女性ならほぼ100%したことありますね。もちろん同じ会話がス...
女の子ママが心底めんどくさい!と思う5つの瞬間。子の性別によって親の悩みも変わります
 子どもの性別によって親の悩みも変わるもの。とくに女の子をもつママは、ママ友や同性という親子関係の中で「めんどくさい」と...
にゃんたま島に春が来た♡ 桃の花の“玉座”に降臨する「たまたま」様
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
ドン引きした卒業式での非常識エピ5選。赤ちゃんが終始ギャン泣きで…感動シーンが台無しに
 卒業式は門出。本来なら感動シーンですが、非常識な人の言動によってぶち壊された卒業式もあるようです。いったいなにが起きた...
「マーガレット」はズボラ初心者でも簡単! 元気な花を見ると不思議な力が…認知症の母もお世話になった
 合格祝いと卒業祝い、加えてお彼岸と、お花の需要が爆上がりシーズンは仕入れ価格も爆上がりw。身体もお金も忙しいお花屋の3...
デキる系おじ様vsキャリア系女子、我が街のポンコツ商店会にも今どきな人間模様が…!
 本コラムは、地元の“幽霊商店会”から「相談がある」と言われ、再始動の先導役を担う会長職を拝命することになったバツイチ女...
「カリカリしちゃダメよぅ」と絡まれた中年男に再び遭遇。男性の“更年期障害”ってどんな感じ?
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
いい加減、夫に卒業してほしいこと5選。妻たちの切実な叫びを聞いてくれ
 幼稚園や学校を卒業する我が子の姿に、頼もしさや達成感、そしてちょっと寂しさを感じている女性は多いのではないでしょうか。...
女性が営業職を続けるのは無理かもしれない…。がっつりフルで働いて痛感する“令和の働き方”とは?
 セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方をテーマにブログやコラムを執筆している豆木メイです。  今回は仕事の話。...
気を遣いすぎる人の特徴と疲れたときの対処法4つ。自分の心のケアと雑さも大事に
 必要以上に周りの人の顔色をうかがってしまったり、気を遣いすぎて八方美人になってしまったりして、ぐったりしてしまうという...