平手友梨奈&長濱ねる 欅坂46最後“ミニライブ”詳細レポ<前>

こじらぶ ライター
更新日:2020-03-28 06:00
投稿日:2020-03-28 06:00

超絶イケメンが披露する妖艶な失恋ソング

 前年の全国ツアーなどでは本調子でなく長い前髪で顔を隠していたが、この時は真ん中分けのデコ出しヘアで、到底女性アイドルとは思えないガッツリ太い眉が印象的だった。

「黒い羊」MVでは、平手が憑依する主人公“僕”は女の子とも男の子ともつかない。もしかしたらトランスジェンダー(この場合は生物学的には女性だが、心は男性)という設定の可能性もある。

 いずれにせよ、外見は完全に男の子に見えるようにスタイリングされていた。ミニライブでのガッツリ太い眉もその象徴だったかもしれない。

 ミニライブの1曲目はカップリングの「Nobody」だった。こちらのMVではオレンジ色の女性的なスーツに、妖艶で色っぽいメイクを施した失恋を憂う“アタシ”になっていた。その艶っぽさは強く昭和伝説のアイドル・山口百恵を想起させた。

 しかし、ミニライブでは衣装替えの時間もないため、登場から着用していたCDジャケット写真と同じ「黒い羊」用の緑の衣装とガッツリ太い眉のまま踊る。顔は、ただの超絶イケメンだ。それでも楽曲を通してセクシーな腰使いや指のしぐさといった振付け、表情から色っぽさを醸し出していた。

地元・愛知会場で見せた“口角あげMC”

 超絶イケメンが妖艶な失恋ソングを先頭の真ん中で、真剣にパフォーマンスし続ける中、卒業発表前活動が不定期になり、MVには参加していなかった長濱は最後列3列目の真ん中にいた。

 前方のイケメン平手の後ろ姿を焼き付けるように見守りながら優しい笑顔で、それでいて軽快に踊っていたのが印象的だった(以前より長濱は、カッコいい平手のパフォーマンスを後ろからこっそり見るのが好きだと言っていた)。

 ライブのMCでは様々な事件以降、平手はカメラや対面するファンへの恐怖からか、あるいは楽曲に集中するためか真顔で伏し目がちなことが多かった。

 だが、愛知会場のMCでは隣にいた小池美波(21)に、「愛知ということで(愛知出身の平手を見ながら)てち(平手)に聞いたら味噌汁は赤味噌がおいしいということで、赤味噌飲みたいです~」と話題に出され、思わず口角をあげて苦笑いしていた。

 その後、他メンバーははけ、長濱ひとりがステージに残った。2曲目は彼女が卒業するにあたり作られた、ソロ曲「否定した未来」だった。彼女への声援は一段と大きくなった。

 あまりにキラキラした“ザ・アイドル”という容姿の、弱冠二十歳の長濱が卒業する――当時は、やはり信じきれなかった。

こじらぶ
記事一覧
ライター
STARTO ENTERTAINMENT、秋元康系女性アイドル、ローカル、地下アイドル等数々の現場を経験。Xでもご意見を募集しております。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


タナケン(生瀬勝久)の決め言葉、「どうだろうね」に込められた真意
 スズ子(趣里)は、不安を抱えたまま喜劇王・タナケン(生瀬勝久)との舞台稽古を続けていた。  なんとかしようと、ス...
桧山珠美 2024-01-22 15:16 エンタメ
ブギウギ新章、タナケン役生瀬勝久の“顔芸”と「3枚の張り紙」が見もの
 小夜(富田望生)が付き人をやめると言って姿を消してから3カ月、愛助(水上恒司)は大学を卒業し、村山興業で働き始める。 ...
桧山珠美 2024-01-17 15:49 エンタメ
5年ぶり「おっさんずラブ」にコレジャナイ感?それでもいいと思うところ
 あの「おっさんずラブ」が5年ぶりに帰ってきました。2018年4月期にスタートした同作は、ピュア過ぎるおっさんたちの恋愛...
小夜(富田望生)の食い意地は国境を越えた!愛か、餌付けされただけか
 復学した愛助(水上恒司)は、スズ子の公演に触発され、いっそう勉学に励んでいた。  そして、公演が再開して以来、ス...
桧山珠美 2024-01-12 16:05 エンタメ
任侠ドラマ出演の高岡蒼佑様…小栗旬&芸能界批判に“かわいいチワワ”か!
 アウトローな役柄などで人気を博していた元俳優の高岡蒼佑。役者引退宣言をしていたものの、今年2月にリリースされる任侠ドラ...
堺屋大地 2024-01-11 06:00 エンタメ
朝ドラ名物の闇市、小夜の食い意地はタダモノじゃねえ!
 戦争が終わって3カ月、世の中の混乱は続き、スズ子(趣里)たちは未だ公演ができずにいた。  愛助(水上恒司)の病状...
桧山珠美 2024-01-09 14:50 エンタメ
歯に衣着せぬ小夜のキャラを生かしたブギウギ流「玉音放送」シーン
 終戦の日。スズ子(趣里)たちは巡業先の富山で玉音放送を聞く。りつ子(菊地凛子)は慰問先の鹿児島で敗戦を知る。  ...
桧山珠美 2024-01-08 15:50 エンタメ
原作は4コマ漫画! 名作“ぎぼむす”のイケメントリオを味わい尽くそう
 新年あけましておめでとうございます。  例年であれば、大晦日は「ジャニーズカウントダウンライブ」で年越しするので...
特攻隊の前で「別れのブルース」、過去の“淡谷のり子物語”と異なる描き方
 1945年、日本の戦況はますます悪くなっていた。富山に慰問に来ているスズ子(趣里)は、女中の静枝(曽我廼家いろは)の話...
桧山珠美 2024-01-05 14:00 エンタメ
制作費の都合?「夜来香ラプソディ」音楽会シーンなしは残念すぎる
 上海の羽鳥善一(草彅剛)は、音楽会の準備を進めていた。羽鳥は、黎錦光(浩歌)が作曲した「夜来香」にブギを取り入れた音楽...
桧山珠美 2024-01-04 17:50 エンタメ
【2023年人気記事】マッチ様は逃げ上手と無責任のプロだった
【「残念プロフェッショナル」の流儀】  2023年も「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大き...
堺屋大地 2024-01-02 11:44 エンタメ
辻希美&杉浦太陽はニベアのCM…仲良しラブラブ芸能人夫婦はお金を生む
 元モーニング娘。のなかで1番の勝ち組は、やっぱり辻ちゃん(辻希美)でしょう。  先日も元モー娘。の中澤裕子、保田...
スズ子と愛助の無償の愛、平和ボケの今とは違って生きるも愛するも命がけ
 東京に戻ったスズ子(趣里)は、空襲で一面ががれきになっている惨状を目の当たりにする。  スズ子が三鷹の家に戻ると...
桧山珠美 2023-12-28 14:10 エンタメ
東京大空襲、愛し合うスズ子と愛助の運命は…金曜放送回を前におさらい
 トミ(小雪)の許しが出て、山下(近藤芳正)が正式に楽団のマネージャーとして加わることになった。  スズ子(趣里)...
桧山珠美 2023-12-27 17:40 エンタメ
コワモテ黒田の起用は大正解! スズ子派に寝返り、顔芸と手振りが秀逸
 結核が再発した愛助(水上恒司)の看病を、三鷹の家で続けることになったスズ子(趣里)は、日々愛助のために身を尽くしていた...
桧山珠美 2023-12-26 15:50 エンタメ
藤井風「いちすき」で見せた弾き語りに惚れ惚れ、黒髪に代わってホッ
 21日、木曜劇場「いちばんすきな花」(フジテレビ系)が最終回を迎えました。  昨年、社会現象を巻き起こした目黒蓮...