コロナ離婚も…外出自粛で夫婦不仲になる理由を心理士に聞く

田中絵音 日本合コン協会会長
更新日:2020-05-12 04:17
投稿日:2020-04-07 07:30

密室空間にいるとケンカが増える理由と対処法

――なぜパートナーと密室空間に長時間いると、ストレスが溜まったりケンカが増えるのでしょうか?

 密室空間に一緒にいることで、必然的にコミュニケーションの量が増えます。パートナーへ思いやりの言葉をかけたり、ハグといったポジティブなコミュニケーションであれば、「オキシトシン」と呼ばれる幸せホルモンが脳内に分泌され、相手に愛情をもって接することができるという好循環を生みます。

 オキシトシンはこうした「思いやりの気持ち」を促進させるほか、ストレスや不安を和らげる効果もあると言われており、特に新型コロナウイルスにより社会情勢が不安定な今、大切になってくる愛情ホルモンと言えるでしょう。

 しかし、その一方で、パートナーを非難したり、言葉では責めないまでも返事をしなかったりと、相手の気持ちや存在をぞんざいに扱うネガティブなコミュニケーションは、ストレス要因となります。外出制限により、こうしたネガティブなコミュニケーションが密室空間で長時間にわたって行われることは、大きなストレスになります。喧嘩が増える原因にもなるでしょう。

 また、ストレスを緩和するオキシトシンは、他者とのあたたかなコミュニケーションのほか、日光を浴びたり、軽い運動をすることによっても分泌されると言われています。外出制限により、友人とごはんを食べに行ったり、散歩やスポーツなどリフレッシュがしにくくなっている現状もまた、夫婦間の関係性を悪化させている一因になっているとも考えられます。

――密室空間で共に過ごしても、夫婦がストレスを溜めない方法や改善策があれば教えてください。

 お互いの「オキシトシン」がたくさん分泌するようなポジティブなコミュニケーションを積極的に行うことです。

 具体的には「相手を褒める」「ねぎらう」「励ます」「感謝を伝える」といった言語的コミュニケーションのほか、「ハグをする」「手をつなぐ」「マッサージをし合う」といった身体的コミュニケーションも効果的です。

 また、夫婦や家族で達成したい目標を作り、ゲーム感覚でチャレンジしてみることも有効でしょう。夫婦や家族といった「集団」で共通の目標を作り、その達成に向けて一丸となり励むことによって、家族メンバーのネガティブな部分に目が行きにくくなるので、結果的に円満な夫婦関係・家族関係を築くのに効果的であると言われています。 ぜひ実践してみてください。

ポイントは「思いやりのコミュニケーション」

 コロナ禍による外出自粛中の夫婦間ストレスを乗り越えるポイントは、相手に「思いやりの言葉をかける」「スキンシップをする」ことや、「日光を浴びる」「軽い運動をする」ことで、オキシトシン(幸せホルモン)を分泌させることが大切とのことです。

 思いやりのコミュニケーションをとることで、おうち時間を過ごしやすいものにしていきたいですね! 次回も引き続きMiKi先生に「DVと児童虐待」についてのお話をうかがいます。

【MiKiさん プロフィール】

 教育機関で働く1児のママ。臨床心理士・公認心理師。筑波大学大学院心理臨床(修士課程修了)。

 インスタグラム(https://www.instagram.com/oyakology/)にて心理学・脳科学に基づく子育てメソッドを発信している。

田中絵音
記事一覧
日本合コン協会会長
一般社団法人日本合コン協会会長、恋愛アドバイザー。2000回以上の合コンイベントに携わり、男女の恋愛心理に精通する。また一児の母であり、ママ向けイベントを行う「東京ママパーティー」の主宰も務める。著書に「こじらせ男子の取扱説明書(トリセツ)」
(双葉社)など。
ブログXInstagram

関連キーワード

ラブ 新着一覧


「彼女が全員メンヘラ化する」…ってお前のせいだよ! ダメ男が言いがちな“あるある”6つ
 恋愛において、メンヘラな自分に悩んでいる女性もいるでしょう。でもそうなってしまう原因は、彼氏や気になる男性が“メンヘラ...
恋バナ調査隊 2025-06-13 06:00 ラブ
40代で「パパ活」を望む女性たち。生活苦でもないのに…彼女たちが欲しがるものとは
 パパ活したいと考える40代女性が、以前より増えてきているそうです。それだけ生活が大変だということなのでしょうか。そして...
内藤みか 2025-06-12 06:00 ラブ
彼女作る気ないよね? “脈なし”判定LINE、6つのケース。「普通にめんどくさい」ってひどい!
 気になる彼が「彼女はいらない」と思っているなら、いくら頑張ってもあなたの恋は実らないかもしれません。今回は、彼女を作る...
恋バナ調査隊 2025-06-11 06:00 ラブ
今でも許せない! 夫の「トンデモ言動」6選。元カノの指輪を流用するか? 産後の恨みは一生です
 長く一緒に暮らしていれば、夫に腹が立つ日もあるでしょう。でも、時間の経過とともに忘れたり許したりするのが大半なはずです...
恋バナ調査隊 2025-06-11 06:00 ラブ
“専業主婦=ラクそう”だと思ってない? 当事者が語るしんどすぎる実態「離婚したくてもできない…」
「結婚したら専業主婦になりたい」と言う女性にそのワケを聞くと、「ラクそうだから」と答える人が一定数いますが、果たして本当...
2025-06-10 06:00 ラブ
LINEは塩対応、でも会うと優しいのなんで? 男性に聞いた5つの理由と脈ありパターン
 会うと優しいのにLINEではそっけない男。両極端の態度に「脈ありなの? なしなの?」と悩んでしまいますよね。いったい彼...
恋バナ調査隊 2025-06-09 06:00 ラブ
近づいちゃダメ! “他責男”のヤバすぎるLINE3選。浮気もドタキャンもぜ~んぶ人のせい
 人のせいにする他責男は、自身の行動を反省したり謝ったりしません。そんな男性との恋愛や結婚はあなたが苦労するはず。気にな...
恋バナ調査隊 2025-06-08 06:00 ラブ
都心一等地から地方移住はムリ!「ビジネスマンは鋭いセンスとおしゃれが大事」と拒否する44歳夫のため息
「冷酷と激情のあいだvol.249〜女性編〜」では、生活水準を下げられず、家計が火の車になりつつある妻・絢子さん(仮名)...
並木まき 2025-06-07 06:00 ラブ
家計は火の車…それでも「節約なんてしたくないの」見栄っ張りな42歳妻がセレブ生活を維持する最終手段
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2025-07-01 15:25 ラブ
絶えない芸能人の不倫報道。なぜ人は“禁断の恋”をするのか?「背徳感やスリルではない」専門家が読み解く
 ワイドショーの定番、それは芸能人の不倫騒動。謝罪会見に活動休止──愛に溺れた代償はあまりにも重い。世間が「不倫=絶対悪...
蒼井凜花 2025-06-06 06:00 ラブ
男が「連絡先交換」を断る6つの事情とホンネ。脈なしとは限らない?
「気になる彼と仲良くなりたくて連絡先を聞いたのに断られた」なんて出来事があったら、脈なしに感じるでしょう。その場合、諦め...
恋バナ調査隊 2025-06-06 06:00 ラブ
金持ち男と結婚できる女と「できない女」の決定的な違い。アラフォーでも高収入を射止める方法はある
 お金持ちの男性を10人以上の女性で奪い合うPrime Video(プライムビデオ)の人気恋愛リアリティー番組『バチェラ...
内藤みか 2025-06-05 06:00 ラブ
えぇ…夫の「悪気ない一言」で怒りMAX! 妻の私がイラッとした瞬間
 「妻の地雷がどこにあるのか分からない…」なんて男性も多いかもしれません。そこで今回は“夫のイライラする一言”を集めてみ...
恋バナ調査隊 2025-06-05 06:00 ラブ
妻の“夫下げ”発言に泣く男たち。「臭い」「黙ってて」って酷くない? 無意識で放つ一言にご用心
 思わず言ってしまう夫の愚痴。ですが、夫側にも言い分はあるのかも? そこで妻のどのような一言にイライラするか男性陣に聞い...
恋バナ調査隊 2025-06-04 06:00 ラブ
ヒカルに梅宮アンナ…短い交際→結婚のメリットは? 堀北真希ら「0日婚」で成功する夫婦の共通点
 タレントの梅宮アンナ(52)が5月27日に自身のインスタグラムを更新。アートディレクターの世継恭規(よつぎ・やすのり)...
令和ですよ?「女は従順で」という呪縛。時代錯誤な男性と“自分を責めてしまう”女性に伝えたいこと
 夫婦の在り方などテーマにブログやコラムを執筆している豆木メイです。 「主張の強い女は可愛げがないから抱きたいと思...
豆木メイ 2025-06-03 06:00 ラブ