“冷蔵庫で化粧水を冷やした方が良い”は嘘!正しい保管方法

コクハク編集部
更新日:2020-05-23 06:35
投稿日:2020-05-23 06:00
「化粧水を冷蔵庫で保管した方が肌に良い」「長持ちする」、そんな噂を聞いたことがある方は多いでしょう。確かに、冷やした化粧水を肌に塗ると毛穴がきゅっと引き締まりそうですし、劣化も防げそうですよね。しかし実のところ、冷蔵庫で化粧水を保管するのはNG!そこで今回は、NGな理由や正しい保管方法をご紹介します。

冷蔵庫で化粧水を冷やすのはNG!驚きの3つの理由

 冷蔵庫で化粧水を冷やすのは、なぜNGなのでしょうか?

 実は、大手化粧品メーカーの資生堂のホームページでも、化粧品の保管方法について「冷蔵庫に入れることでの温度変化で、品質の安定性が損なわれる可能性がある」ということが注意として記載されています。

 冷蔵庫で保管した“冷やし化粧水”が癖になっている方もいらっしゃるかもしれませんが、まずは、NGの理由からざっと見ていきましょう。

1. 温度変化で化粧水の性質が変化する

 冷蔵庫で化粧水を冷やすということは、使用する際に常温に戻し、さらにまた冷蔵庫で急激に冷やすということ。実はこの温度変化によって、化粧水の中では結晶が発生したりなど、製品の安定性が損なわれてしまう可能性があります。

2. 製品の劣化により肌に負担となる

 そもそも、化粧水は冷やすことを想定して作られているものではありません。そのため、温度変化が起こることで製品が劣化しやすくなってしまいます。また、発生した結晶などが、肌にとって負担となる場合もあるようです。

3. 肌への浸透力が落ちる

 冷やした化粧水を肌に塗ると気持ち良いですし、肌にとっても良い効果が起こるような気がしますが、実はその逆!化粧水を肌に塗る時には、じんわりと肌を温めながら塗った方が化粧水の浸透力が高まると言われています。つまり、化粧水を冷蔵庫で冷やすことで、浸透力が低下してしまう可能性があるということ。

 ただし、レンジなどを使用して温めるのもNG。同じく温度変化により、劣化が起こりやすくなります。

化粧水を正しく保管するには?4つのポイント

 化粧水を冷蔵庫で保管するのはNGだと分かったところで、次に、化粧水を正しく保管する方法についてもチェックしていきましょう。

1. 直射日光や高温多湿を避ける

 化粧水をはじめとしたスキンケア製品は、直射日光や高温多湿を避けて保管するのがベスト。収納ボックスや、湿気がこもりにくい場所を選びましょう。

 また、脱衣所やお風呂場に化粧水を保管している方も多いようですが、夏場になると温度や湿度が上がりやすくなるため注意が必要。エアコンをよくつけるリビングなどに移動させたりなど、季節によって保管場所を変えてみるのも一案です。

2. 化粧水のキャップを必ず閉める

 基本的なことになりますが、化粧水のキャップを閉めることも忘れないようにしましょう。閉め忘れはもちろん、少しの隙間から雑菌などが入って繁殖したり、美容成分などの性質が変わってしまうことで、肌に刺激や負担を与える恐れがあります。

3. 化粧水の使用期限を守る

 使用期限が書いていない化粧水は、開封後1年以内に使い切るようにした方が良いとされています。しかし、製品の品質を保つためには、開封後の化粧水は1〜1.5カ月ほどを目安にして、できるだけ早く使った方が良いでしょう。

 メーカーによっても1回あたりの使用量は違いますが、全体量と使用量を計算してみることで、だいたいの使用期限が分かりますよ。

4. 製品によって保管方法は違う

 たとえば、防腐剤が入っていない製品であったりなど、化粧品によっては冷蔵庫での保管が必要となる製品もあります。ただ、そのような製品は、冷やして使用しても品質上問題ないと判断されたものだけ。上記でご紹介したのは一般的な保管方法ですが、製品によって方法が異なる場合があるため、製品の用法をよく読んでから使用するようにしましょう。

化粧水はいつでもフレッシュに♪正しい保管で美肌を守ろう

 化粧水を冷蔵庫で冷やして使っていた方は、目から鱗の情報だったかもしれませんね。

 ちなみに、「毛穴ケアのために冷やした化粧水を使っている」という方も多いと思いますが、毛穴の開きなどのお悩みの場合には、引き締め効果のある収れん化粧水などを使用した方が、よっぽど効果に期待できるはずです。

 ぜひ、化粧水を正しく保管して、美肌を守ってくださいね♪

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


30代でもう更年期?【薬剤師監修】原因不明のイライラモヤモヤ…「プレ更年期」の症状と軽減方法
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
聞こえづらさの“元凶”はあのイヤホン!? 【薬剤師監修】老化以外に考えられる意外な原因の正体
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
40代の“愛されボディ”ってなに? 自分をもっと好きになるための美習慣&エクササイズ
 40代になると、どうしても筋肉量が落ちてきたり、たるみが気になったりと20代と同じにはいきません。  でも、40代な...
40代の“好印象デート”はスニーカーorヒール、どっちが正解? 賢い選び方と注意点
 40代女性がデートをする時、スニーカーとヒール、どちらが男性から好印象を抱いてもらえるのでしょうか?「デートといえばヒ...
あー、「髪のうねり」で見た目も不満も爆発寸前! 薬剤師が紹介する毎日の簡単ヘアケア&セットテク
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
毛剃りといえば貝印!VIO専用電動シェーバー2種を徹底比較。本田真凜のように肌の上を美しく滑るのか?
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。「webでよく見るあの商品、本当にイイの?」「買ってみたいけれど、口...
JK界隈で流行りの「seju顔」とは何ぞ? アラフォーでも“違和感ゼロ”なメイクのコツ
 seju顔とは、インフルエンサーやタレント、モデルなどが所属する芸能事務所「Seju」が由来になっている言葉。元テレビ...
キスに集中できん!彼氏の塩対応はいやーな口臭のせい?【薬剤師監修】口の臭いの原因・セルフチェック・対策
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
老け疲れ顔の原因No.1目の下のクマ! 種類別、ヒアル顔回避の治療法は?【目元の美容専門医師が解説】
 東京・赤坂にある「イートップクリニック」院長の増田えりかと申します。この連載では美容医療“若葉マーク”の方々に向けて、...
【美容のウソ・ホント】ほうれい線がマッサージで消えるって本当? 医師3人の答えは/専門家監修
 SNSやYouTubeにさまざまな情報が溢れている昨今。美容について発信するアカウントも多く存在し、なかには同じテーマ...
更年期のセックス「痛いから演技しちゃう…」【薬剤師監修】性交痛対処のイロハ&おすすめの漢方薬
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
運動不足を5つの工夫で解消! 忙しいワーママの美BODYゲット大作戦
 体を動かすのが好きな人やダイエットをしたい人、健康になりたい人にとって、運動はとても大切ですよね。でも「忙しいワーママ...
「目が死んでる」アラフォー女性の“大損”アイメイク。20代女性が僭越ながら再現してみました
「目は口ほどに物を言う」ということわざの通り、目元が周りに与える印象は大きいですよね。  ですが、アイメイクのせい...
食欲の秋ですが! ダイエット失敗談“あるある”6連発、そりゃ痩せないよね…
「ダイエットをしても、いつも必ず失敗してしまう」と、痩せられないことに悩む人は多いようです。なぜ、みんななかなか痩せられ...
歳は取るもの、尿はちょい漏れるもの!? 40代向け尿漏れ対策に取り入れたいセルフケア【薬剤師解説】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...