落ち込んでいるアナタへ 太陽に咲くリンドウで元気になって

斑目茂美 開運花師
更新日:2020-08-26 06:00
投稿日:2020-08-26 06:00

秋のエース!リンドウ

 夏の終わりが近づき、夕暮れ時に少しずつ秋の気配を感じる風が吹き始めると、お花屋さんに入荷し始めるお花がございます。

 それは、秋のお花「深山竜胆(ミヤマリンドウ)」でございます。

 夏の終わりから秋が深まる頃まで出回るリンドウが、「深山竜胆(ミヤマリンドウ)」。白やピンク、美しい藍色など、色や花姿、花付きの形状もさまざまな種類のミヤマリンドウが入荷し始めると、「もうすぐ涼しくなるからね。よく頑張ったね」と、慰められているような気分になるのでございます。ミヤマリンドウは夏の暑さに疲れたお花屋さんに、ひとときの安らぎをあたえてくれる、そんな癒しのお花でございます。

 リンドウの根は、古くから漢方薬として用いられているのも有名なお話。

「健康を願う花」という意味でも、敬老の日の贈り物にピッタリ。リンドウの根の効能にまつわる民話や御伽噺は、日本のみならず世界にもございます。

 リンドウの根をすりおろした薬の味は強烈に苦く、そのあまりの苦さに世界で一番苦いとされる「竜の肝」にたとえられることから、リンドウは漢字で「竜胆」と表記されるのでございます。日光では、修行僧が雪山で兎にこの花の根の効能を教え、「霊草」として崇められているのが、「疫病草(イヤミグサ)」ともよばれているリンドウなのでございます。

「ミヤマリンドウ? なんじゃそりゃ。リンドウと違うの?」と思ったアナタ。

 いえ、リンドウですよ、まちがいなく。

 リンドウではございますが、夏に多く出回っている切り花のリンドウとは、チョイとちがうのでございます。

 夏のリンドウと秋のリンドウとの違いは、花が咲くか否か――。

 多くのお客様が訴えられるお言葉のひとつに、「リンドウってさぁ、ツボミが咲かないまま枯れちゃうんだよねえー!」というものがございます。

 いったいワタクシは、この訴えに対するアンサーをどれだけの方にしてきたのでしょうか。

「夏のリンドウは咲かないの。花びらが色付けばそれで完了。でも秋のリンドウは咲くのよ。夏と秋じゃ、モノが違うのじゃ!」

 お買い求めになったお客様が、ツボミと思っていた花を咲かせるためにジッと我慢しながらお手入れをしてくださっていたというのに、無残にも枯れていく夏のリンドウ。

 その怒りが、秋にお花屋さんに向かって爆発するというこの流れ。毎年恒例、秋の風物詩の一つでございます。

 これからの季節から出回り始める秋のリンドウは、ぷっくりとしたツボミがまさに「ポチャ」っと花びらを広げて咲く、なんとも可愛らしいお花。

 その花は朝日と共に咲き、夕日をともに萎んでいく、真っ直ぐに太陽をみつめる健気なお花なのでございます。

 一日の中でも、時間とともに表情を変えていくリンドウ。

 鉢花でも出回りますが、手軽に飾るのであれば切り花をオススメいたします。

 たとえ一本でも、たくさんのツボミをつけたリンドウは、強力なエネルギーを蓄えております。

 ツボミとは「蕾」と書きますが、まさに雷エネルギーを閉じた花弁の中に蓄えている印象。

 しかも、一本の花についているリンドウのぷっくりした蕾は、明るい太陽に向かった途端、まるで音を立てながら咲くように一斉に生気エネルギーをアナタに向かって大放出!

 これこそ開運!! あまりの可愛らしさに、触れた指先からリンドウの生命力が伝染する、そんな気分になるのが、「霊草」とも崇められるリンドウなのでございます。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


ワンオペ育児の日本と違う…台湾の妻が悩む“親戚の過干渉”
 国や地域によって、育児にまつわる文化の違いは様々ですよね。日本では日々忙しく過ごしているワンオペ育児ママが沢山いらっし...
「サボテン」には感情が? あなたの優しい言葉がトゲを抜く
「スマホをやりながら寝るのって絶対に睡眠妨害されてますよ。」  最近ワタクシの体メンテナンスをしてくださる方から言...
高級タワーマンションのラウンジで自撮りをする女の一生
 最近、たまたま都内の最高ランクのタワーマンションに行く機会が数回あったのですが、そこで2人組の美しい女性がラウンジのソ...
去勢手術は3日後…にゃんたま記念撮影でモフモフとお別れ
 これぞ! 鈴カステラ! 出来立てホヤホヤの美味しそうなにゃんたま!  食べちゃいたくなる、愛おしいにゃんたまω!...
猛暑の夏…健康な高齢者でも熱中症予防を“家族ですべき”理由
 介護士をしていた経験をもとにライターをしています。筆者はこれまで、認知症の症状や認知症を発症した時の具体的なケアについ...
がんでごめんね…「人生最後の生理」はある日突然やってきた
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー2年生です(進級しました!)。がん告知はひと...
さくらももこさんのエッセイに学んだ 本当の「時は金なり」
「時は金なり」という言葉、年を取れば取るほど心に沁みるのはなぜでしょう。私がこの意味を意識したのは、さくらももこさんのエ...
産毛のような初々しさ…もうすぐ去勢する“にゃんたま”の刹那
 羊毛フェルトで作られた「にゃんたまストラップ」が巷で流行中。フニフニ揉むと、心癒され気持ちが落ち着くのだそう。 ...
結婚したら退職する? 自分が幸せになるための人生の歩み方
 少し前のOLだったら「寿退職」なんて当たり前だったのでしょうが、今はそうはいかないですよね。共働きが普通だし、お金の心...
大人になっても趣味に没頭したい! おすすめできる3つの趣味
 ストレス社会で闘う毎日にふと疲れた時、「何もかも忘れたい」と思うことはありませんか? 多くの人は飲み会や買い物で鬱憤を...
鬼灯って読めますか?夏の風物詩「ホオズキ」の意味と活用法
 地域によりますが、八月はお盆月でございます。  八月の声を聞くとワタクシのお店もお盆のお支度で慌ただしくなり、店...
夕陽で赤く輝いて…黒猫“にゃんたま”は美しい絵のようだった
 にゃんたマニアにみなさんこんにちは! きょうは、初めての黒猫にゃんたまωです。  黒猫のにゃんたまって、真っ黒だ...
遠方に住む親が心配…介護サービスの上手な選び方&使い方
 遠方に住んでいる両親が介護状態になった時、多くの人が「大丈夫かなぁ……」と心配になるはずです。しかし、現代では親の介護...
ホステスの世界にもある「裏引き」という名の“闇営業”の実態
 世間をにぎわせた“闇営業”。「事務所を通さず仕事のオファーを受け、報酬を得る」行為は、夜のクラブでも存在します。店に許...
料理下手を克服する4つの方法 もうメシマズ女と言わせない!
「料理を作ると思った通りの味にならない」「どうしても美味しくない」、そんな悩みを抱えていませんか? せっかく料理をしよう...
住宅ローンは一生無理?がんになった場合の気になるお金の話
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー1年生です。がん告知はひとりで受けました。誰...