欅坂46有終の美 ラストライブへの懸念
そして来月のラストライブはコロナ禍のため、万全の対策を期したうえで、少ない座席数での開催が検討されている。詳細は今月上旬発表予定だが、チケット当選が難しいだけでなく、この状況で遠方から参加しづらいファンもたくさんいる。
また日本全国だけでなく、欅坂46には熱心な海外ファンも世界中にいるが、現状では日本へ渡航ができないと訴えるファンも多い。
そういった国内外全てのファンが欅坂46のラストライブを目に焼き付けることができるよう、ぜひ有料配信して欲しいと思う。
加えて、欅坂46といえば音源のみで聴いただけでも素晴らしい楽曲が多いが、それをさらに引き立てるのがMVだ。
メンバーによるパフォーマンス、衣装、撮影セットなどが楽曲の世界観をさらに明瞭に広げてくれる。シングル表題曲に限らず、カップリング曲でも丁寧に作り込まれたMVが数々ある。
CD・MV、ライブ映像こそが“欅坂46の真実”
これまでに欅坂46にはMV集が存在していないので、5年間の彼女たちの軌跡を全て収めたMV集映像作品もリリースして欲しい。
さらにいえば、前述したようにベストアルバムに特典映像として未公開だったライブ映像が“まとめて”収録される予定だが、初回仕様限定盤TYPE-A特典Blu-ray(119分)、TYPE-B特典Blu-ray(74分)とそれぞれの収録時間から察するに、この5年の数々のライブの総集編のような作りになっているのではないだろうか。
しかし、ファンに根強い人気の初ワンマンライブ、毎年の全国ツアー千秋楽、初の武道館公演などは別途フルサイズで発売されるべきものだと思う。
平手は最新のインタビュー(「ROCKIN'ON JAPAN」2020年10月号)で、今月4日公開の欅坂46初のドキュメンタリー映画について“映画に映っていることが全てではない”という趣旨のことを語っている。
同映画で映し出されるグループの舞台裏が全ての真実と見られるのは本望ではない、ということだろう。
誰がどう切り取っても覆しようのない“欅坂46の真実”とは……舞台裏がどうであれ、彼女たちが残してきたCD・MVの数々、そしてライブで披露したパフォーマンスではないだろうか。
現役1期生はもちろんのこと、欅坂46の歴史を築いた卒業生たち、グループから“卒業”はしなかった平手、1配信(デジタル)シングル曲参加にとどまっている18年加入の2期生と今年2月加入の新2期生、そして彼女たちを支えてきた世界中のファンのためにも、ぜひできる限り“欅坂46の真実”を作品として残して欲しいと切に願う。
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