本当に離婚でいいの? 別居期間で歩み寄れた夫婦のケース

山崎世美子 男女問題研究家
更新日:2020-10-17 06:00
投稿日:2020-10-17 06:00

夫への三行半

「嫌ですよ。夫が浮気しているって。でも当たり前のように話すので洗脳されていたのかもしれません」

 浮気は遊びで、愛しているのはお前だけだという夫に何度も目をつぶってきたB子さん。

 元気な夫は妻が黙っているのを良いことに、浮気癖がエスカレートしていました。

「あいつと一緒になるから離婚しろ!」と詰め寄ってきた時には、はちゃめちゃな夫の言動に我慢の糸がプツリと切れたそうです。

「もうこんな男こりごり。お金は持っているけど、親の会社でぬくぬくと全く働かずバカじゃないの?」

 と愛想が尽きてしまったB子さん。

 籍を抜くのは後でいいから、とにかくもう一緒に暮らせない……と子供と一緒に家を出たのが、結婚してから15年目の事でした。

母の恩恵でマンションを即買い

 本気で別居をスタートさせたB子さんを心配した母親が、もしもの時に蓄えていた貯金を使い、3LDKの新築マンションを購入してくれました。

 とりあえず、ご主人さんには婚姻費用を請求し(夫婦が生活するために必要な費用。つまり生活費)を毎月離婚が成立するまで支払ってもらうつもりで、離婚調停が始まったのですが、いざとなれば「離婚はしない」と頑張る浮気夫。

 結局、調停は不成立に終わり、裁判に進むのも面倒臭さく感じたB子さんは、別居のままで新生活を満喫していましたが……。3年後、お金のこと以外連絡を取らなかった浮気夫が、持病だった肝臓が悪化して入院することになったそうです。

たかが籍されど籍

「愛はないですよ。でもとりあえずキチンと生活費はくれていましたし、子供たちの父親ですから面倒を見に病院には行きましたね。“戸籍上は夫婦”という責任感です」

 あっさりとしたB子さん。

「だけど弱った夫をみて哀れに思いました。」

 面倒を見ると泣いて喜ぶ夫に、B子さんは複雑な気持ちになったと言います。

「好きではないですし、もう男としてもみられないですし、子供の手前ほったらかしにはできないです」

 やれやれ感が強かったB子さん。しかし退院後、ふたりの関係が少しづつ変わってきたそうです。

チーム別居家族

「入院の時は助かった。今度お礼に家族で沖縄に連れて行く。めちゃいいホテルとるから行こう!」

 と贅沢三昧を約束してくれた夫と、別居中の妻と子供たちは家族旅行を楽しんだそうです。

 それをキッカケに子供たちもお父さんの家に泊まるなどして行き来が増え、今では月に2度ほど夫婦水入らずで高級店の外食を楽しんでいるそうです。

「でも、うちの家にはあがってもらったことはありません。時々やらしてくれや~とか言ってますけど、もうそれは無理なので。それに同居する気もありません。このままがベストです」

  吹っ切れたように話すB子さんは、夫のことを“気の合わない家族”だとほほ笑んで話してくれました。

山崎世美子
記事一覧
男女問題研究家
「平成の駆け込み寺」として、人間関係、男と女をテーマとし、さまざまな悩みを抱える相談者に的確なアドバイスを送り、心のケア・親身なカウンセリングで一躍人気者となる。TV、ラジオ、雑誌、さらに講演会などからも依頼が多数。いま最も注目されている専門家である。YouTube「せみこの恋愛大学」毎週水曜配信中。
公式HPブログInstagramTikTok

関連キーワード

ラブ 新着一覧


40代で再婚した女たちの後悔。“離婚おかわり”を回避する4つの失敗談
 離婚を経験していても、40代ならまだ「もう1度結婚したい」と再婚を夢見るでしょう。でも、必ずしも再婚で幸せになれるとは...
恋バナ調査隊 2024-09-05 06:00 ラブ
ぬけぬけと旦那にLINEしてくる女たち。やってくれるよね、何目的!? 要注意3選
 旦那さんのLINEをチェックしている奥様はどれだけいるでしょうか?  今回は“旦那にLINEしてくる女”の実態に迫り...
恋バナ調査隊 2024-09-04 06:00 ラブ
熟年離婚は最後の切り札。夫にマジで三下り半を下す“5秒前”妻の心理3つ
 結婚して20年以上連れ添った夫に、ある日突然突きつけられる妻からの熟年離婚宣言が近年増えているようです。妻はどんな心理...
恋バナ調査隊 2024-09-03 06:00 ラブ
どっちがお好み? 理系男子vs文系男子のモテるポイントを徹底比較
 文系男子と理系男子、あなたはどちらが好きですか? 今回は、理系男子と文系男子のモテるポイントをそれぞれ紹介します。文系...
恋バナ調査隊 2024-09-02 06:00 ラブ
LINEの返しでマジ分かる! 紹介された「会ったことない人」に恋愛感情が芽生えた時、萎えた時
 今はSNSやマッチングアプリが当たり前の時代。「会ったことない人を好きになる」なんてケースは珍しくありませんよね。 ...
恋バナ調査隊 2024-09-01 06:00 ラブ
「家事ゼロ? あり得ない。俺は小間使いか!?」家事放棄&ヒス気質な17歳下妻に振り回される男の叫び
「冷酷と激情のあいだvol.210〜女性編〜」では、結婚2年目にして夫への不満が溜まりすぎてしまった妻・七海さん(27歳...
並木まき 2024-08-31 06:00 ラブ
「家事しろって聞いてないけど!」年上夫に結婚時の約束をほごにされた27歳アクセサリー職人志望の女
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2024-08-31 06:00 ラブ
杏との離婚から4年、東出昌大“デキ再婚”で話題の養育費問題。子のために前妻が即やるべき事【弁護士解説】
 なかなかパンチのある再婚発表だ。俳優・東出昌大(36)が8月27日、自身のYouTubeチャンネルを更新し、再婚と「今...
ベッドシーツに腕時計って露骨すぎ! 浮気の証拠になった怪しいLINE6選
 あなたには、彼氏や夫に浮気された経験があるでしょうか。もしあるなら、なにがきっかけで浮気を知りましたか? 「ある日届...
恋バナ調査隊 2024-08-30 06:00 ラブ
『ラブ トランジット』S2が刺さる人、刺さらない人。“自分ごと”として楽しむ秘訣は?
 恋愛リアリティーショー『ラブ トランジット』シーズン2(Amazon Prime Video)がスタートして話題です。...
内藤みか 2024-08-29 06:00 ラブ
「114106」って読めますか? ピュアさがエモい昭和恋愛あるある5選
 恋愛においての常識は、時代の流れと共に刻々と変化しています。令和になって昭和の恋愛常識を振り返ってみると、その新鮮さに...
恋バナ調査隊 2024-08-28 06:00 ラブ
既婚者男性から「おはよ、起きてる?」のイチャイチャ確認。LINEだけの関係ですがなにか?3選
 夫がLINEで女性とイチャイチャしていたら許せるでしょうか?  今回は既婚者の男性とLINEを楽しんでいる女性に、や...
恋バナ調査隊 2024-08-27 08:52 ラブ
夫の不倫が発覚して、夫婦関係が好転したと喜ぶサレ妻たち。再構築と執着の分かれ道とは?
 セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方などをテーマにブログやコラムを執筆している豆木メイです。  セックス...
豆木メイ 2024-08-27 06:00 ラブ
ボンビーフリーランス2年目。結婚願望ありまくりで“本命彼氏”を同時に3人作ってみた結果は…
 ボンビーフリーランス2年目の23歳の夏。結婚願望がありまくりで“運命の出会い”に必死の筆者は、彼氏を1度に3人作ること...
時短美容協会 2024-08-27 06:00 ラブ
体育会系スポ根彼氏って昼夜どう? 3つの特徴とエモい恋愛エピソード
 鍛え上げられた肉体と根性が魅力の体育会系男子。一見、彼氏にすれば頼りがいがありそうなイメージがありますが、実際はどうな...
恋バナ調査隊 2024-08-26 06:00 ラブ
ハイスペ女子と付き合うメリット4つ。“秒”で敬遠するには惜しい存在
 高学歴でバリバリ仕事をこなし稼ぎまくる「ハイスペ女子」。一見恋愛でも苦労がなさそうですが、意外にも男性には敬遠されがち...
恋バナ調査隊 2024-08-26 06:00 ラブ