夫が子供を怒るとなぜかイライラ…隠れた7つの原因&対処法

孔井嘉乃 作詞作曲家・ライター
更新日:2020-11-29 06:00
投稿日:2020-11-29 06:00
 子供が間違ったことや危険につながるようなことをした時、ちゃんと怒ってあげるのは親として当然のことでしょう。しかし、「自分が怒るのはいいけど、夫が子供を怒るとなぜかイライラする」と感じるママは多いよう。なぜ、そんな感情が生まれてしまうのか、原因や対処法についてお届けします。

夫が子供を怒るとイライラするのはなぜ? 7つの原因

 父親が子供のことを怒るのは、ある意味当たり前のこと。頭ではそう分かっていても、なぜか心では割り切れない……そんなふうに感じてしまうのはなぜでしょうか? まずは、原因を探っていきましょう。

1. 普段の子供を知らないのに怒るから

 子供と接する時間は、パパよりもママのほうが多いご家庭がほとんどでしょう。ママは毎日の育児や家事、仕事に奮闘する中で子供の成長を発見し、褒めたり喜んでいるはずです。

 普段の子供の様子を見て、「今はまだできないこと」「頑張ってできるようになったこと」を把握しているからこそ、夫の「まだそんなこともできないのか」「ほかの子はできているのに?」というような言葉に、「何も知らないくせに!」と腹立たさを感じてしまいます。

2. 自分の感情や都合で怒るから

 育児は、自分自身の忍耐力との戦いでもあります。泣きたくても怒りたくても、その感情をグッと堪えて子供と向き合っているママは多いでしょう。

 それなのに、「眠いのに起こされたから」「仕事が進まないから」など、自分の感情や都合で夫が子供に怒っている姿を見ると、「たったそれだけのことで!?」とイライラしてしまうと同時に、夫への不信感が生まれてしまう人もいます。

3. 母親としての防衛本能

 夫が子供を怒るのを見て、「私の子供になに言ってんの!?」と強い怒りが湧いてしまうママもいます。これは、母親としての防衛本能でもあるそう。

 こういった感情が生まれるのは、夫があまり育児に積極的ではないご家庭が多いようです。もはや、他人に子供を怒られるような感情になるという人もいます。

4. 子供の言い分を聞かずに怒るから

 子供にも言い分があるのに、それを聞かずに頭ごなしに怒る夫を見てイライラが募ってしまうママもいるようです。

 たとえ間違っていたとしても、子供なりに一生懸命考えた意見を聞いてあげることは大切なこと。ただただ自分の価値観を押し付けるような夫の姿に、うんざりしている人もいます。

5. 育児に口を出されたくないから

「こんなふうに子供を育てたい」と、理想を掲げて子育てをするママは多くいます。研究熱心な人は育児本などで情報を得て、自分の子育てに反映させているでしょう。

 しかし、夫が全く違った考えであったり、積み重ねてきた育児に関する苦労を水の泡にしてしまうような行動を取る時、「育児に関わらないで」と思うママもいます。

6. 自分が怒られているような気持ちになるから

 生まれてきた子供は、言ってみれば自分の分身のような存在。そんな子供が夫に怒られるのを見ると、自分が怒られているような気持ちになるという人もいるようです。

 また、パパが子供のダメな部分を怒ることで、「普段育児をしているママのせい」と、暗に責められているように感じるという声もありました。

7. 育児への考えが正しいとマウントされるから

 普段、どんなに怒ってもいうことを聞かない子供が、夫が言った一言でいうことを聞く場合があります。そんな時、「こういうふうに怒ったらいいんだよ」なんて、ドヤ顔をする夫は一定数いるはずです。

 夫婦間マウンティングではないですが、「自分はダメなのかな」という悲しい気持ちに併せて、マウントをとってくる夫にさらにイライラしてしまうでしょう。

子供を怒る夫にイライラしない対策方法

 子供を怒る夫を見てイライラしてしまう時、つい言葉や行動で表してしまう人もいますが、それだと根本的な解決にはなりません。そこで、おすすめしたい対策方法をご紹介します。

怒る時のルールを決めておく

「怒る必要がないこと」「怒らなければいけないこと」、そんな線引きはご家庭によってそれぞれでしょう。大切なのは、ママとパパの間でそれが一貫しているかどうか。

「パパは許してくれるのに、ママは許してくれない」だと、子供も混乱してしまいます。そのため、お互いが納得できる「怒る時のルール」を決めておくことをおすすめします。

普段から子供の話を共有する

「子供が生まれてから、夫婦間の会話が減ってしまった」というご夫婦は多いはず。でも、今、子供がどんな状態なのかを共有することは、育児をする上では欠かせないことだと思います。

 そのためには、まず、夫婦での会話を増やしていくことが大切。休日の夜などに、ゆっくり夫婦で過ごせる時間を設けるなど、話をすることを習慣づけるようにしましょう。

どんなに夫にイライラしてもしてはいけないこと

 最後に、夫にどんなにイライラしたとしても、絶対にしてはいけないことについて頭に入れておきましょう。

子供の前で夫をけなす

 どんな「パパ」であっても、子供にとってはたった一人の大切な父親です。子供の前でパパをけなしてしまうと、「大好きなパパなのに、ママはいつも怒ってる」など、ママへの不信感が生まれてしまうこともありますし、逆に一緒になってパパをけなしたりなど、後に親を尊敬しない子供になってしまうかもしれません。

「夫婦の関係」と「親子の関係」は、イコールではないのです。どんなにイライラしたとしても、子供の前で夫のことを悪くいうことは避けるようにしましょう。

「わかっていない」「知らないくせに」と言わない

 夫に対してイライラした時、つい「なんにもわかっていない」という言葉が飛び出してしまうことってありますよね。これは、普段からママが子育てを頑張っているからこそ、出てしまう言葉でもあると思います。

 でも、夫たちには「伝えないとわからない」のです。「知らないくせに」と言ってしまえば、そこで会話が終わってしまいます。自分がどんなふうに子育てに関して考えているのかをきちんと共有することが、もっとも大切かもしれません。

夫への根本的な不満から目を背けないようにしよう

 夫が子供を怒る内容が正しいことであっても、ママたちは納得できない場合があります。イライラの原因の多くは、「普段、育児や家事に参加していないあなたが言わないで」という不満だったりするからです。

 根本的な部分の改善になってしまいますが、やはり普段からの会話の中でどんなふうに子供を育てたいのか、夫婦間のルールを作っておいたほうが、トラブルが起こった時に納得しやすいでしょう。

産後クライシス」という言葉もあるように、出産後には夫婦の関係性がガラッと変わってしまうことが多々あります。夫のすべてにイライラしてしまう気持ちはわからなくもないですが、そんなことをし続けていたら家庭が崩壊してしまうかもしれません。

 パパはママの大変さを、ママはパパの威厳を、お互いに尊重できたらもっと関係性がよくなるはずです。

孔井嘉乃
記事一覧
作詞作曲家・ライター
3歳からピアノを始め、現在は作詞作曲家&シンガーソングライターとして活動中。2014年からウェブライターとしての活動を開始。得意ジャンルは美容、恋愛、ライフスタイル。コスメコンシェルジュ、日本化粧品検定1級、ベビーマッサージ資格、乳児心理+児童心理資格取得。
2016年、ママユニット「mamakanon」を結成。活動5年目にして、YouTube再生回数1,200万回達成。2020年、フレンチシンガーバイオリニストソングライターとのDuo「ellipsis」を結成。両者の絶対音感を活かしてカバー演奏などを行う。
1児のママ。特技は早起き。ウィスキーが好き。

◇孔井嘉乃公式サイトmamakanon公式 YouTubeチャンネルellipsis公式 YouTubeチャンネル

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


ほっこり読み切り漫画/第58回「サクラ鳴く」
【連載第58回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 生きものたち、...
夏空が秋にかぶさる風景 季節がバトンタッチする時期がきた
 夏空が秋にかぶさる。そうだ、あしたはもう「秋分の日」。  ここまでくると「いよいよ今年も後半戦」という感じがして...
気づけば10年前のまま…大人のメイクは年単位で見直すべし!
 みなさんはぶっちゃけ、メイクの勉強をしていますか? 私はお恥ずかしながら、10代の時に雑誌を参考にして習得した以来、や...
妊娠5カ月、4畳のシェアハウスへの単身引越しに踏み切った話
 先日、夫の実家で親戚の子どもたちと上の子の5歳の誕生日を祝いながら、ふと「ってことは、自分も人の親という立場に置かれて...
気が付けば先輩社員の立場に…「職場で憧れられる存在」に5つの共通点
 仕事がバリバリできて見た目も完璧な女性は、職場の頼れる存在であり、憧れる存在でしょう。「私も少しは後輩から憧れられる女...
2023-09-21 06:00 ライフスタイル
「ほよよ顔」がたまらにゃい!プー太郎君の“たまたま”を激写
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
ギャラ飲みは私の天職! 月収100万円、一度だけ恋人関係になった人も…
 経営者や著名人、人気のインフルエンサーも利用する「ギャラ飲み」なるサービスって知っていますか? 東京都内のみならず、全...
「必ず夢は叶う」は罪なアドバイス? どっちにしろ人生は続くのです
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
日持ち抜群「ジンジャー科のお花」の摩訶不思議、1週間過ぎても元気!
 ワタクシの大切なお花友達のAさんは、見た目は男性ですが、心は妄想が止まらない夢見る乙女。朝の精神統一は「花を触ること」...
子育てワンオペ問題…親頼みのママにモヤモヤ、男性の育児休暇は必要?
 先日友人と、子育てについての話になりました。  私の仲の良い友人たちは、自分の子どもが乳児の時に、実家の協力が得...
おなら、誤爆、カビパン…40年生きてたら、恥ずかしい思い出ぐらいね
 生きていれば、誰にでも一つや二つの恥ずかしい思い出があるものですよね。時間が経って忘れた頃に、ふと思い出してしまうと、...
親との距離感むずい…小言付き同居or孤独な別居、子連れで出した答え
 ステップファミリー6年目になる占い師ライターtumugiです。私は10代でデキ婚→子ども2人連れて離婚→シングルマザー...
遊びスイッチ全開にゃ! 猛ダッシュ“たまたま”の一瞬をパチリさせて~
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
死語説もあるけど便利な「OL」、海外では通用しない?
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
私が稼ぐしかない!「月経ディスク」で起業、元居酒屋店員の猪突猛進人生
 パワフルの塊のようなアラサー女性がいます。「株式会社MONA company」代表取締役の向井桃子さん(35)。生理用...
月経ディスクにベットする女の覚悟「ストレスを減らす手伝いがしたい」
 生理用品の一種で使い捨て可能な「月経ディスク」を企画・販売する「MONA company」代表取締役の向井桃子さん(3...