平手友梨奈ソロは櫻坂46を守る!? 意味深な歌詞を紐解く

こじらぶ ライター
更新日:2020-12-19 06:00
投稿日:2020-12-19 06:00

平手ソロは櫻坂46再デビューを霞めたのか

 今月9日に放送された「2020FNS歌謡祭第2夜」(フジテレビ系、以下「FNS」)。同番組では、欅坂46から改名し同日に再デビューを迎えた櫻坂46が表題曲「Nobody’s fault」を、欅坂46脱退後ソロとして平手友梨奈(19)が初のオリジナル曲「ダンスの理由」をそれぞれ披露した。

 もともとちょうど再デビュー日にFNS出演アーティストとして事前に発表されていた櫻坂46と違い、平手の出演は1週前に突然発表され、演目も当日まで明かされないという異例の対応がなされていた。また、「ダンスの理由」に欅坂46時代の苦悩を回顧する意味深な歌詞もあったため、一部のファンからは平手が櫻坂46の晴れの再デビュー日を霞めてしまったとの声も上がった。

 ただ、出演日が重なったことについては、まずFNSディレクターが欅坂46初期から平手を評価し、グループとは別途、個人でも出演させてきた経緯がある。

 半ばFNSのレギュラーのような存在になりつつある平手には櫻坂46の再デビューとは関係なく、キャスティング初期段階からオファーがいっていたと思われる。平手側に急遽(に見える)の出演で櫻坂46再デビューを霞めようなどという意図は、皆無だったはずだ。

“後出しじゃんけん”というよりも…

 それよりむしろ、早い段階で平手がFNSでオリジナルソロ曲を披露すると発表されていたら、当然多くの人が彼女のソロデビューを期待していただろう。その方が、再デビューシングル売り上げのうち発売日(=FNS放送日)以前の予約購入が大半を締める櫻坂46にとって、打撃を与えることになったかもしれない。出演自体や演目を可能な限りギリギリまで発表しないことで、櫻坂46の予約販売の妨げにならない結果となった。

 それはFNS放送日であり櫻坂46再デビュー曲発売日であった9日から1週間以上経ち、櫻坂46が週間40.9万枚の売上げでオリコン週間ランキング1位を無事獲得した後も、平手の歌手としてのその後の動きを伏せるという形で続いている(12月18日時点)。

本当に欅坂46時代の平手だけの苦悩なのか

 そして一部のファンから疑問視された「ダンスの理由」にある欅坂46時代の苦悩を表したような意味深な歌詞。

『誰かがいてくれたら普通でいられた 誰もいなかったから 仕方なく踊るしかなかったんだ』

 ここだけを見ると1人でセンターの重責を担い続けてきた欅坂46時代の苦悩をぶつけているだけに見える。だがその続きを見ると、

『誰かが貧乏くじ引いて 一人きり泣いているのなら』

『犠牲はしょうがないなんて 部外者に言わせるものか 私が許さない』

 この犠牲とは、欅坂46のセンターとして一度もその責務から解放されずアイドルグループの一員として限界を迎えた自身を指していると思われる。

 そして“他人”ではなく『部外者』という言葉から、“誰か”と平手は同じ内部の人間であると推察できる。歌詞の端々から過去の自分そのものを指しているようにも見えるし、自分と同じ目に遭いそうな人物にもとれる。

 それは同曲の、

『もしも同じような境遇ならば 同じ目に遭わせない』

 という歌詞にも表れていると思う。自身がなぜ追い込まれることになったのかを、痛々しいまでに吐露することで、同じことが繰り返され自分に次ぐ犠牲者が出ることは阻止したいという想いも伝わってくる。

櫻坂46“3人センター制度”から分かること

 そんな平手の想いを知る秋元氏か、あるいは平手と櫻坂46が所属する事務所運営スタッフ主導のもと、櫻坂46の1stシングルでは、CD計5タイプに収録の全7曲を、森田ひかる(19)、藤吉夏鈴(19)、山﨑天(15)の2期生3人がセンターを分け合う“3人センター制度”で負担を分散させる体制を整えた。

 森田センターの表題曲「Nobody’s fault」は欅坂46時代と同様に秋元氏が作詞しているが、主人公が自身を鼓舞し奮い立たせる強さを持っている。また、藤吉センター曲「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」では、初めて彼氏ができた主人公が恋愛の素晴らしさに目覚めていく様を表現し、山﨑センター曲「Buddies」では仲間(メンバー、ファン)の大切さを壮大に歌い上げている。

こじらぶ
記事一覧
ライター
STARTO ENTERTAINMENT、秋元康系女性アイドル、ローカル、地下アイドル等数々の現場を経験。Xでもご意見を募集しております。

エンタメ 新着一覧


2025年「冬ドラマ」を調査! 独走状態の『ホットスポット』、疲れた大人世代に『御上先生』は難しかったか
 2025年1月よりスタートした冬ドラマ。惜しまれつつ最終回を迎えたドラマがあった一方で、期待されていたものの視聴率が振...
【おむすびにモヤっと】一瞬の表情で孤独をにじませる歩。最後の最後でヒロイン逆転!?
 結(橋本環奈)は大腸がんで入院している患者・丸尾(細川岳)を担当し、食欲不振の対応に苦慮する。  一方、歩(仲里...
桧山珠美 2025-03-26 17:20 エンタメ
【おむすびにモヤっと】最終週は最後の顔見世? 糸島移住“言い出しっぺ”の愛子さん台詞を深読みすると…
 福岡・糸島に移住することが決まった聖人(北村有起哉)と愛子(麻生久美子)。ヘアサロンヨネダを翔也(佐野勇斗)が継ぐこと...
桧山珠美 2025-03-24 17:20 エンタメ
【募集】冬ドラマの感想は?面白かった&ガッカリを教えて!『御上先生』『ホットスポット』『べらぼう』etc
 コクハクでは2025年冬ドラマを対象としたアンケートを実施します。1月よりスタートした冬ドラマ、「面白かった」作品や「...
刮目! STARTO所属“歌うま”な佐野晶哉、ジェシー、田中樹以上に目が離せないアーティストは?
 田原俊彦(64)に初孫が誕生しました。おめでとうございます。「NINJIN娘」のトシちゃんも今やおじいちゃん…なんだか...
【おむすびにモヤっと】懐かしの風見先輩降臨でも願わくば…最終週はナベベ×詩のご対面?
 結(橋本環奈)は栄養失調の少女・詩(大島美優)になんとか食べてもらおうとラーメンを出してみるが、結局手をつけない。 ...
桧山珠美 2025-03-24 13:58 エンタメ
timeleszは一般人も加入、菊池風磨が逆風の中でタイプロを仕掛けた納得の理由と予想される快進撃
 一大ムーブメントを巻き起こした新メンバー募集オーディション「timelesz project -AUDITION-」(...
こじらぶ 2025-03-22 06:00 エンタメ
【おむすびにモヤっと】「米田家の家訓」のほうが良かった? 悔やまれる「米田家の呪い」のネガティブ要素
 結(橋本環奈)の娘・花(新津ちせ)は、病院で未成年の田原詩(大島美優)が人目を盗み隠れる手助けをしようとする。しかし詩...
桧山珠美 2025-03-24 14:02 エンタメ
【おむすびにモヤっと】リーダーの結、栄養失調の患者対策に献立本をパラパラとめくるだけの物足りなさ
 2023年。一人前の理容師となった翔也(佐野勇斗)は、娘の花(新津ちせ)が中学生となり大人びるのを心配するが、結(橋本...
桧山珠美 2025-03-17 18:05 エンタメ
“桃尻”といえば佐野勇斗!? 翔也の何十倍も生き生きと見えた「あさイチ」出演でのはっちゃけぶり
 14日放送の「あさイチ」(NHK総合)の「プラチナトーク」は、朝ドラ「おむすび」でヒロイン結(橋本環奈)の夫・翔也役を...
【おむすびにモヤっと】コロナ禍を描いた1週間。結の不可解な言動が目につく中、ピークだったシーンは?
 結(橋本環奈)は職場で、医療従事者の子どもたちが学校で除者(のけもの)扱いされる現状を同僚たちと嘆く。  それを...
桧山珠美 2025-03-15 06:00 エンタメ
NHKの峰不二子・中川安奈のフリー転身で恐れる女子アナら。森香澄との「あざと女」対決で勝つのはどっち?
 3月いっぱいでNHK退局を発表している「NHKの峰不二子」こと中川安奈アナウンサー。  彼女が世間から注目を集め...
堺屋大地 2025-04-03 10:41 エンタメ
【おむすびにモヤっと】コロナ禍でもスタンドプレイの結。本編以上に“制作の舞台裏”に興味が湧くばかり
 コロナによる緊急事態宣言で飲食店が営業自粛に追い込まれる中、ヘアサロンヨネダを営む聖人(北村有起哉)は店を開けていいの...
桧山珠美 2025-03-12 18:59 エンタメ
審査員・粗品とM-1審査員の決定的な違いは? 忖度しない芸人ゆえの「ブレない目線」と「ムカつかれる覚悟」
 若手芸人の登竜門である「ytv漫才新人賞」(読売テレビ)が3月2日に開催された。霜降り明星の粗品が初めて審査員を務め、...
帽子田 2025-03-12 06:00 エンタメ
Kōki,が鼻につくのは宿命か。両親から学んだ「2代目キムタク」としてアンチを無視するブランディング
 木村拓哉と工藤静香の次女という“十四光り”で注目を集めて来たKōki,。先月は主演映画『女神降臨』の宣伝を兼ねて、『世...
堺屋大地 2025-03-12 06:00 エンタメ
【おむすびにモヤっと】弁当開発に「病院の管理栄養士」の売りはもう不要? “新型コロナ編”にも懸念が…
 新型コロナウイルスの感染が日本で初めて確認されて病院で警戒感が漂う中、コンビニ弁当の開発をしないかという幼なじみの菜摘...
桧山珠美 2025-03-10 17:30 エンタメ