会計を済ませた彼の体に…
ーー勉強になります。続けてください。
「レストランを出たのは、午後10時半くらいだったと思います。そろそろ帰ろうということになって、彼が会計を済ませて店の外に出た時、私、『あと30分でいいから、一緒に居たいな』と、彼の体に身を預けたんです。
これで、もう決まり! と思った時、彼の手が私の腕を掴み腰を抱いてきてーー。そのタイミングで私は彼の耳元に唇を寄せ『できれば、二人きりで……』と囁きました。
彼は少しためらっていたようですが、私が他の社員とは必要以上の会話をしないし、口は堅いと判断してくれたんでしょう。すぐにその場でスマホを繰り、六本木の外資系ホテルの部屋をリザーブしてくれましたね。
タクシーの中では、彼と手を繋いだまま。次第に汗ばんでいく二人の手が、このあと起こる男女の秘め事を暗示しているようで、ドキドキしちゃった(笑)。
そう、私って恋愛にヒヤヒヤ、ドキドキのスリルを求めてしまうんです。実は不倫も初めてじゃありません。20代のころから3人ほど付き合ったでしょうか……。
男性は若さや容姿など気に入ってくれたのでしょうが、大事なのは『口の堅さ』。決して軽はずみなことは言いません。
よく女性同士の呑み会、いわゆる「女子会」では、恋愛の情報交換をするじゃないですか。私はギリギリのことまでは言いますが、一番大事なことはいっさい話しません。
なぜなら、女って『ここだけの話』と言いながらも、結局、秘密を秘密として隠しておけない生き物だからです。
きっと、無防備に本音をさらす恐ろしさや愚かさを知らないんでしょうね。
そんな女性心理を知っているから、ツッコまれても上手に濁していました。だから、秘密の恋愛もうまくいったんだと思います」
早く彼と二人きりになりたい
ーー続けてください。
「タクシーの中では、手を握り合ったまま私は車窓を流れる風景を眺めていました。夜のネオンが美しく、『キレイですね』と囁くと、彼も『ああ、そうだね』とよく通る低い声で言ってくれてーー。その声が、たまらなくセクシーで、早く彼と二人きりになりたいと心がざわめきました。
やっとホテルに付くと、彼に促されるまま、部屋へと通じるエレベーターに乗ったんです」
続きは次回。
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