そんなえりのボスのもとにはウワサを聞きつけ、今日も悩みを抱えた女性が、ふらりと立ち寄ったようですよ。
1. 日焼け止めを塗らないまま外出して、お顔のケアを変えないのは罪…!?
博美さん(34歳女性/仮名)からのご相談です。
「久しぶりに同窓会に行ったら、友人たちと比べてあまりにも自分だけ肌の劣化を感じたんです。シミやあご周りのシワなどがとても目立っていて、すぐにでもケアを始めたいのにやり方もわからなくて……」
暗い表情の博美さんに、えりのボスは大きくうなずきます。
「同窓会に行くと、つい周りと比較してしまうわよね。急いで何かしなければと焦ってしまう気持ちもよくわかるわ」
「肌のきれいな友人に相談してみたら『レチノールを使ってみればいいんじゃない?』とアドバイスされました。でも、レチノールについて何も知らなくて、ますます不安になってしまって……」
焦る博美さんに、えりのボスは答えました。
「レチノールはビタミンAの一種で、ターンオーバーを促したり、肌のコラーゲンやヒアルロン酸を増やしたりする効果が期待できる成分よ。シミやシワにアプローチできる成分として人気を集めているわ」
「まさに今の私の肌悩みにぴったりですね。レチノールについてもっと詳しく教えてください!」
これは放っておけません!
2. レチノール使用の際は「紫外線対策」がカギ
「レチノールは、飲むタイプと塗るタイプの2種類があるわ。ビタミンA配合の医薬品やサプリメントなどの飲むタイプ、レチノール配合スキンケアや処方薬のトレチノインなどの塗るタイプね。
レチノールには合う合わないがあって、さらに使い方にも注意が必要だから、よくわからないまま始めるのはおすすめしないわね」
「たくさん種類がありますね。レチノールには、どんな注意点があるのですか?」
えりのボスの説明に、興味津々の博美さん。
「たとえば、処方薬のトレチノインはシミやシワ、ニキビの治療薬として使われているけれど、使用量を間違えると赤みやかゆみ、乾燥などの副作用が過剰に出てしまうことがあるわ。飲むタイプの場合、ビタミンAは脂溶性ビタミンだから、摂取量に気をつける必要があるわね」
塗るタイプは、市販のスキンケア製品だけでなく、医療機関専売品や医師の処方が必要な高濃度のものがあります。
人によっては「レチノイド反応(通称:A反応)」によって乾燥感や皮むけ、赤み、かゆみなどが起きる可能性があるため、レチノール配合製品は慎重に使いましょう。
肌が敏感になる
また、レチノール使用中は肌が敏感になり、紫外線ダメージを受けやすくなります。日焼け止めは欠かさず肌に塗り、しっかりと紫外線対策を行いましょう。
飲むタイプの場合、成人女性の1日の推奨摂取量は650~700μgRAE(マイクログラムRAE、※RAEはレチノールの特別単位)です。
ビタミンAは体内に蓄積しやすいため、耐容上限量である2,700μgRAE(マイクログラムRAE)を超えないように気をつけましょう。摂取のタイミングは、食事の油と混ざり、吸収がよくなる食後がおすすめです。
「レチノールを使うのって大変そうですね。私にもできるのかしら……」
少し不安そうな博美さんに、えりのボスが話します。
「ケア方法は人それぞれ。レチノールを使うのはひとつの手段よ。友人もレチノールだけで美しくなっているのではなくて、これから紹介するようなことも影響していると思うわ」
ビューティー 新着一覧