Z世代に執着するNHKが“ズレた感覚”またも露呈…やす子起用で「ワルイコあつまれ」終了のナンセンス
NHKが今年3月で人気番組「ワルイコあつまれ」と「サラメシ」を終了し、4月から後番組にお笑いコンビ「バナナマン」日村勇紀(52)を起用した「ひむバス!」、お笑いタレント・やす子(26)を起用した「NHKでやらなそうなアレ(仮)」をスタートさせる“サプライズ”を発表して物議を醸している。
「NHKでやらなそうなアレ(仮)」は、若者が見たい企画や興味がありそうなキーワードをもとにしたZ世代向けの新感覚の若者応援バラエティーであることが明かされているが、視聴者からは《若者向け想定って、すでに民放でも似たような番組もあるし、それはNHKのあるべき姿なのでしょうか?》と厳しい指摘が相次いでいる。
■子どもらしい鋭い質問が公表だった「こども記者会見」
「『ワルイコあつまれ』は2022年にレギュラー放送が開始して以降、大人と子ども、双方に新たな発見や学びのある教養バラエティーとして高い人気を誇っていました。番組内コーナーの『こども記者会見』では、子どもらしい鋭い視点の質問によって、著名人の新たな一面が垣間見えるなど、NHKならではの魅力が詰まっていました。にもかかわらず、その後番組が『若い世代にNHKをもっと見てもらいたい』という理由から、民放でも過去に作られてきたような内容だとしたら、がっかりする視聴者が続出するのも無理はありせん」(バラエティー系制作会社関係者)
NHKといえば、若年層へのリーチを増やすため、21年末から若年層に人気のグループを特に多く出場させるようになった。それで最近の紅白が年々過去最低視聴率を更新し続けてきたのも記憶に新しい。
「ここ1、2年ほどはとにかく編成上部が『Z世代にウケそうな企画』にこだわっているんです。制作側の中からも、視聴者からの評判が良い番組なのに、レギュラー化されないなどの編成上部とのズレによる不満も生じているようです。そもそも、受信料は中高年層の方が多く支払っています。それなのに、テレビを見る習慣がなく、受信料を払う環境にないZ世代に周知しようとする番組を作ることが果たして正しいのか。“将来に向けた種まき”は分かるとしても、ちょっと度が過ぎていると言えるでしょう。編成上部がそれに気づいていないこと自体が、世間とのズレを生じさせているそもそもの原因ではないでしょうか」(同)
昨年6月に発表された23年度決算では、受信料収入は、前年度より396億円減の6328億円となり、減少額は過去最大。5年連続の減収となっている。
「NHKは受信料減収を、前年10月から受信料を1割値下げしたことなどの影響としていますが、受信料を払う世代のニーズから離れるZ世代に固執する影響もあるでしょう。実際に、テレビ視聴の習慣が残っている中高年層にリーチしたB'zなどを出演させた昨年末の紅白は前年比で視聴率が0.8ポイント上がる結果となりました。さすがに過去の紅白でZ世代の視聴者層獲得には懲りているかと思いきや、ここにきてZ世代に特化した番組を作る方向に舵を切る世論が読めていない今回の改編内容に、視聴者が呆れるのも無理はないかもしれません」(同)
Z世代の視聴者に執心するNHKの選択は吉と出るか凶と出るか。
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Z世代に人気のある横浜流星(28)を主演にしたNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」も視聴率10%台割れ寸前の危機に瀕している。関連記事の【あわせて読む】NHK大河「べらぼう」女郎の“裸死体シーン”に賛否…「光る君へ」で掴んだ女性ファンの離脱を心配する声も…も一緒にご覧ください。
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