秋篠宮家の初孫、慶事なのに…眞子さんの出産をテレビ・新聞は当初スルー、宮内庁発表が遅れたミステリー
【週刊誌からみた「ニッポンの後退」】
「小室眞子さんが出産した」という待ちに待った朗報が五月晴れの日本中を駆け巡った。
元々の発信元は女性セブン(6月5.12日号=5月22日発売)である。セブンによれば、小室夫妻は3月に、ニューヨークに渡って3度目になる引っ越しをしていたという。
「ニューヨーク・マンハッタンから車で1時間ほどのエリアにあるレンガ造りの一戸建て。延べ床面積90㎡ほどの2階建てで、1階部分はガレージや洗濯スペースがメインで、階段を上がった2階に、家族の団らんの場となるリビングが広がっている」(女性セブン)
今この家にはベビーベッドや新生児用の洋服、おむつ用のゴミ箱などが次々に運び込まれているという。夫の小室圭はここを「1億円ローンで購入した」ともセブンは報じている。
セブンは5月中旬、この家に2人の友人たちが集まり、「彼らの引っ越しを祝うとともに、眞子さんの大きなお腹を愛でながら、新しい命の誕生をいまかいまかと待ちわびていた」「眞子さんは間もなく出産するという」と書いている。
ところがセブンのネット版であるNEWSポストセブンは5月22日(11:50)で、「《木漏れ日の親子スリーショット》小室眞子さん出産で圭さんが見せた“パパモード”と、“大容量マザーズバッグ”『夫婦で代わりばんこにベビーカーを押していた』」と報じたのである。
本誌セブンの締め切り直後に眞子さんは出産し、生まれて数日の“新生児”を乳母車に乗せて夫婦で散歩をしていたことになる。あり得ないことではないのかもしれないが、違和感を持ったのは私だけではないだろう。
この報道が事実だとして、宮内庁はなぜ、30日になるまで眞子さんの出産を発表しなかったのだろう。出産の時期、性別など詳細も公表を控えた。高円宮家の三女の絢子さんが民間人と結婚し、2019年に第1子を出産したときは、慶事として宮内庁は性別や病院、出産時間まで詳細に発表したというのに。
しかも、小室夫妻の子どもは、「上皇ご夫妻の初ひ孫、秋篠宮ご夫妻の初孫となる。さらに天皇皇后にとっても初めての姪孫(てっそん)」(女性セブンプラス5月25日 11:00)であり、さらに将来の天皇である秋篠宮悠仁さんの甥か姪になるのである。
それなのに、新聞やテレビのこれまでの“沈黙”はいったいどうしたことだろう。
週刊文春の電子版(5月28日)では「眞子さん極秘出産」と報じてはいるが、ネタ元はセブンだけ。デイリー新潮(5月26日)は、セブンの報道が「事実ならばおめでたい話なのは言うまでもない」と前提を付けて、「秋篠宮家にとって歓迎すべき出来事のはずだが、目下、あまりそういった雰囲気も伝わって来ない」と報じるだけだった。
“類例を見ない”形で結婚し、ニューヨークへ旅立ってしまった娘を許せないという秋篠宮の気持ちはわかるが、「眞子さんに初孫が生まれれば和解するのではないか」という国民の淡い期待もむなしいようである。
今も姉と連絡を取っているといわれる秋篠宮佳子さんが、6月4日からブラジルを親善訪問する。超過密スケジュールの7日間だそうだが、帰国時にニューヨークへ立ち寄り、眞子さんと赤ちゃんに会う可能性はないのだろうか。
多くのメディアは、「セブンが報じた」と引用するだけで、事実確認に動かないのはなぜか? 両親はともかく、その子どもがジジ・ババの祝福を受けられず、多くの日本人からも歓迎されないとしたら、その子が哀れである。 (文中一部敬称略)
(元木昌彦/「週刊現代」「フライデー」元編集長)
エンタメ 新着一覧