イケメンナンパ師だった大学生が普通の会社員になった理由

内藤みか 作家
更新日:2021-08-12 07:04
投稿日:2021-08-12 06:00
 ナンパ師を自称したこともある36歳の男性が電車内で無差別に人を切りつけ、殺人未遂容疑で逮捕されるという事件が起きました。このニュースで初めてナンパ師という存在を知った人も多かったのではないでしょうか。果たしてナンパ師とはどのような人のことを指すのでしょうか。

ナンパ師とは何者か

ナンパ師ってどういう存在?(写真:iStock)
ナンパ師ってどういう存在? (写真:iStock)

 そもそも、ナンパ師とはどういう存在なのでしょうか。一般的には「ナンパの達人」というような意味で使われることが多く、女性に声をかけて連絡先をゲットしたり、それ以上のことをするために力を入れる人を指します。なかには指導者として、ナンパテクニックのセミナーを行ったり情報商材を販売するような人もいます。

 彼らにとってナンパが成功することや、成功率が高いことが、自分がオスとして魅力があるという喜びにつながるようです。その一方で、現実から目を逸らすためにナンパに熱を上げるというケースもあります。

就職から逃げたイケメンナンパ師

ナンパ行為に依存するように(写真:iStock)
ナンパ行為に依存するように (写真:iStock)

 とあるイケメンナンパ師K君の事例を紹介します。彼は、私と知り合った当初は20歳の有名大学の学生でした。背が高く甘いマスクで大きな瞳が輝く、誰が見てもイケメンなK君はとにかくナンパが得意で、「ナンパするとほとんどの女の子はついてきてくれる」と豪語していたほど。

 K君は承認欲求を得るための手段としてナンパを繰り返していました。大学での成績は振るわず、サークルでは今ひとつ仲間と盛り上がれず、熱くなれるものがナンパしかなかったからなのです。やがて就活の時期がやってきましたが、どうしてもやる気になれず、ターミナル駅でナンパをしては女の子とホテルに行き、現実をごまかし続けました。

 彼はナンパで得られる高揚感がやみつきになっているかのように見えました。「彼女がいてもナンパがやめられない。ひどい時はホテルから出て女性と別れたその瞬間から、別のターゲットを探し始める時もある」と言っていたので、ナンパ行為にかなり依存していたのかもしれません。

内藤みか
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作家
著書80冊以上。大学時代に作家デビューし、一貫して年下男性との恋愛小説を書き綴る。ケータイ小説でも話題に。近年は電子媒体を中心に活動。著書に「あなたに抱かれたいだけなのに」など。イケメン評論家として、ホストや出張ホストなどにも詳しい。
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