オーブンがなければトースターでも
音仲さんが作るバインミーは体に優しい。本場では当たり前のラードも、マーガリンやショートニングの乳製品も使いません。発酵食品やナッツ類、それと伝統的な日本の調味料で味を調え、うま味や深みを加えていきます。フランスパンも米粉100%のグルテンフリー。低糖質のロカボパンも用意されています。肉や魚などの主菜と共に野菜もふんだんにサンドされているので、食べ応えがあって健康的なんです。
そんな音仲さんに教えてもらうのは、夏にぴったりのエスニックなおつまみ。まずは、週替わりメニューの一つ「サバカレーバインミー」の具材をアレンジした一品です。
「カレー粉をまぶして焼くだけなので簡単ですが、ポイントは下処理です。青魚特有の臭みを日本酒に移して拭き取る作業を丁寧にやることで、食べたときの風味が全然違います。ただ、長く浸すとうま味も抜けてしまうので注意してください」
オーブンがなければトースターでもオーケー。ゆっくりと中まで火が通ったサバは、外がカリッで身はしっとり。カレーの風味がサバのうま味を引き立てて、ビールのお供に最適です。パクチーやライムを添えれば、見た目も華やかになり、家飲みが楽しくなりますよ。
材料
・塩サバ 半身1枚
・酒 大さじ1
・カレー粉 小さじ1
・片栗粉 小さじ1
・オリーブオイル 大さじ1
レシピ
(1)塩サバは水でサッと洗い、表面の水分をキッチンペーパーでしっかり拭き取り、骨をとる
(2)バットに1と酒を入れて浸し30分おく
(3)2の表面の水分をキッチンペーパーでしっかり拭き取り、カレー粉、片栗粉の順に全体にまんべんなくまぶす
(4)天板にアルミホイルを敷き、3をのせ、上からまんべんなくオリーブオイルをかけて、240度のオーブンで8分焼く
本日のダンツマ達人…音仲紗良さん
▽音仲紗良(おとなか・さら)
1987年、東京都生まれ。女性向け情報誌で食や美容・健康にまつわる編集を担当したのち独立。ナッツ料理研究家、フードコーディネーター、フードプロデューサーとして活躍し、2016年にナッツ専門店をプロデュース。2020年3月、東京・外苑前にグルテンフリーバインミー専門店「Bánh mi Tokyo 」をオープンさせた。マッシュルーム料理専門店「マッシュルームトーキョー」、江戸前寿司×現代アート「すし玲」など話題の店舗にも携わっている。
▽Bánh mi Tokyo
ベトナム生まれのサンドイッチ「バインミー」の魅力に触れ、文化として日本に定着させようと2020年3月にオープン。「豆たまり」や「米麹甘酒」など伝統的な日本の食材で和食に再構築した米粉(グルテンフリー)のバインミーを提供。ヘルシーで飽きが来ない味で常連客を増やしている。東京都渋谷区神宮前3―1―25 1F。
(日刊ゲンダイ2021年8月17日付記事を再編集)
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