長年交際した彼女と別れてすぐに他の女性と結婚する男性心理

田中絵音 日本合コン協会会長
更新日:2021-09-14 18:11
投稿日:2021-09-14 06:00

同棲生活のマンネリと結婚の圧に嫌気がさして……

「今思えば、彼女とは同棲したてのころがピークでしたね。家も職場も一緒の彼女とは、1年過ぎたあたりからはずっとマンネリしていました。でも別れて引っ越したりして生活をガラッと変えるのがただただ面倒くさくて、ダラダラと付き合っていただけかもしれません」

 そう語るのは、30代後半の男性Bさん。

 彼女とは会社の同僚で、同じプロジェクトチームになって一緒に仕事をする機会が多かった仲。同い年ということもあり最初は仕事仲間でしたが、出張を共にしたり二人で飲みに行くようになってから、恋愛関係になりました。職場も同じということで、付き合ってからすぐに同棲を始めたといいます。

「正直、見た目はそこまでタイプではなかったですが、性格も良く家事もよくやるタイプで、お互いの仕事も十分理解しているから、彼女と一緒の暮らしはとても快適でした」

 ところが、同棲し始めて半年も経つと徐々にレスになってきて、彼女のことは「生活を共にしている人」という感覚に。既にときめきのような恋愛感情はなくなっていたそうです。典型的なマンネリですね。

 そんなBさんの気持ちとは裏腹に、彼女は「結婚」の二文字をよく口にするようになったと言います。「30代のうちに結婚したい」「親も心配してる」「いつ結婚してくれるの?」と、日に日に結婚の“圧”が増していったとのこと。

 女性から圧をかけられればかけられるほど、テンションが下がってくるのは男の性。彼女とBさんの温度差はどんどん広がっていったようです。

義務や責任以外の言葉が浮かばなかった

「彼女から結婚、結婚と言われるので、僕も彼女との結婚を何度もイメージしてみてはいました。でも正直言うと、あえて彼女と結婚する意欲が湧かなかったのです。結婚式をしたり、SNSで友達に彼女との結婚を報告することを想像しても全然ワクワクしなかった。彼女と結婚することは、義務や責任といった言葉しか浮かばなかったのです」

 また、Bさんは3人兄弟なので、結婚したら子どももたくさん欲しいと思っていたのだそうです。そのため「年齢的にも30代後半の彼女との家族計画をイメージしても、正直夢を抱けなかった」と、そこは申し訳なさそうに打ち明けてくれました。

 きっと、この話を女性読者が見たら「なんて男は勝手なの!」と怒りすら覚えるでしょう。でも、これは男性側の本音の一つなので、現実として受け止められたらと……。

「知り合って10年、付き合って6年も一緒にいた彼女には感謝も情もあります。でも、もう彼女を女性として見ていない自分に気づいたんです。好きでも嫌いでもない、不思議な感覚……だから結婚に踏み切れなかったんだと思います」

 結局、Bさんは彼女が39歳の誕生日を迎える前に、別れを告げました。

 その後、Bさんはしばし一人での生活を謳歌した後、バーで知り合った6歳年下の女性と1年間の交際を経て結婚したそうです。

 結婚にはタイミングが重要だというのは、このことでしょうか。

「今の妻とは、まだラブラブな感情の勢いがあるうちに、結婚しました」とBさん。前回の教訓を活かして、今の奥さんとはマンネリ化する前に結婚を決めたようです。

結婚相手を選ぶ基準は、決して交際年数だけではない

 長年付き合っていた彼が、別れた後すぐに別の女性と結婚してしまった時、頭に「なぜ?」という疑問が浮かぶのは、元カノとしてごく自然な感情だと思います。

 しかし、そう決断した男性側の思いとしては「交際年数ではない何かしらのことに、れっきとした理由がある」ということ。

 長く付き合った女性だからといって、結婚相手にふさわしいと思うか否かは、また別物なのでしょう。

 男性は「女性として大事にしたいか」「ずっと一緒にいたいか」「妻として、また子どもが生まれたら母親として、共に家庭を築いていける人か」といった観点で結婚相手を選んでいるのだと、今回二人の男性にインタビューをさせていただいて感じました。

 結婚は、その後の人生を左右する一大事。

 人生のパートナーを選ぶ基準は、決して交際年数だけでは計れないものだということですね。

田中絵音
記事一覧
日本合コン協会会長
一般社団法人日本合コン協会会長、恋愛アドバイザー。2000回以上の合コンイベントに携わり、男女の恋愛心理に精通する。また一児の母であり、ママ向けイベントを行う「東京ママパーティー」の主宰も務める。著書に「こじらせ男子の取扱説明書(トリセツ)」
(双葉社)など。
ブログXInstagram

関連キーワード

ラブ 新着一覧


「私は介護要員なの?」53歳バツ無し婚約者のマザコン疑惑、動揺する女
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2023-06-17 06:00 ラブ
「義親とも家族になる自覚はあるのかな」50代男が抱く婚約者への疑心
「冷酷と激情のあいだvol.147〜女性編〜」では、交際1年で婚約をしたジュンイチさん(53歳・仮名)に対して、マザコン...
並木まき 2023-06-17 06:00 ラブ
彼氏の転勤が決まった! …で「別れる人」と「結婚する人」の違いは?
 彼氏が転勤となって離ればなれになった場合、遠距離恋愛のつらさに耐えられず、別れを選択するカップルは少なくありません。そ...
恋バナ調査隊 2023-06-16 06:00 ラブ
LINEに突然連絡が…未練タラタラ!今彼の元カノ「マウント被害」3選
 彼と愛し合った過去がある元カノ。そんな元カノからマウントをとられたら、恐怖を感じてしまいますよね。  でも元カノが彼...
恋バナ調査隊 2023-06-15 06:00 ラブ
セックスレスになったのは貴女のせいじゃない 男の元気が出ないワケは?
 新型コロナウイルスが5類になり、元の生活が戻ってきたかのように感じられるこの頃ですが、まだまだ本調子ではないことがあり...
内藤みか 2023-06-15 06:00 ラブ
恋愛下手くそ女子に足りないもの うまくいかない原因を解説
 恋愛が下手くそなのは、魅力がないからではありません。恋愛するとうまくいかない時もあります。  自分の素を出せずに...
若林杏樹 2023-06-14 06:00 ラブ
「パートナーのオナニー」を偶然見ちゃった経験者男女に心境を聞いてみた
 皆さん、パートナーがマスターベーションをしている場面に遭遇した経験はありますか?  私のInstagramでこの...
豆木メイ 2023-06-13 15:45 ラブ
30代からの同棲後悔談 こんなはずじゃなかった“3大あるある”から学ぶこと
 結婚に向けて、彼との同棲を考えている人もいるのではないでしょうか? しかし、30代からの同棲には失敗談が少なくないよう...
恋バナ調査隊 2023-06-13 06:00 ラブ
ケチ、無知、マザコン? 便利家電を買いたがらない夫を説得するコツ
 共働き夫婦が多い近年では、少しでも家事の時間を減らすために、便利家電が人気ですよね。食洗機や乾燥機、調理家電など、さま...
恋バナ調査隊 2023-06-12 06:00 ラブ
ディープなんて夢のまた夢 潔癖症の彼氏と気持ちよくキスする方法
 好きな人とは、キスやスキンシップをしたいと思うものですよね。でも、近年増えているのが「彼氏が潔癖症でキスやスキンシップ...
恋バナ調査隊 2023-06-12 06:00 ラブ
「今日は赤西来ない?」「いや来るって」2人だけの浮気暗号LINE3選
 浮気をしている2人にとっての一番の難題が、「バレないようにどうやって連絡をとるか」です。内緒でメールやSNSのメッセー...
恋バナ調査隊 2023-06-14 11:54 ラブ
週1お泊まりでも告白なしはセフレ? 年上男との曖昧な関係に悩む40代女
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2023-06-10 06:00 ラブ
「友達以上恋人未満セフレ否定」曖昧な関係しか築けない40代男の心理
「冷酷と激情のあいだvol.146〜女性編〜」では、半年以上にわたって肉体関係のある恋人・ツトムさん(48歳・仮名)との...
並木まき 2023-06-10 06:00 ラブ
昔好きだったと言われたら脈あり? あえて過去形で伝える男の深層心理
 友達だと思っていた男性から突然「昔好きだった」と言われたら、思わず意識してしまいますよね。その日を境に、あなたも相手を...
恋バナ調査隊 2023-06-09 06:00 ラブ
マッチングアプリやめていい? 恋活に自信をなくす5つの瞬間
 恋人を作ろうと勇気を出してマッチングアプリを始めたものの、「全然いい出会いがないっ!」と心が折れそうにな人、集まれ〜!...
恋バナ調査隊 2023-06-08 06:00 ラブ
シンママが年収1000万超の男性と再婚するのは不可能ではない
「再婚したい」と夢見るシングルマザーは大勢います。なかには「お金持ちと再婚したい」とはっきり主張する女性はいます。  ...
内藤みか 2023-06-08 18:04 ラブ