「息子の名字をどうするか問題」…子供たちは柔軟だった

孔井嘉乃 作詞作曲家・ライター
更新日:2021-11-02 06:01
投稿日:2021-11-02 06:01

いざ、表彰式

「賞状をもらう時は、◯◯(新しい姓)◯◯くんって言われるからね、ちゃんと大きな声でお返事するんだよ」と、息子には事前に何度も伝えて、練習をして、いざ、表彰式。

 舞台の壇上でかしこまった顔で、なんだか立派に見える息子。新しい姓で呼ばれて、「はい!」と答え、左手、右手で受け取り、お辞儀、おしまい。

 お友達から「名前が違うよ!」なんて言われないか、園長先生がうっかり間違えないか、息子が壇上で戸惑うんじゃないか、なんていろいろ心配していたものの、なんのトラブルもなく、あっけなく終わりました。

 ほっとしたのと同時に、ようやくじーんとしました。「これからずっと、ママとお揃いの名前だよ」という気持ちで。

息子のお友達はどう思っていたのか

 実は、同じクラスのママ友たちには「離婚して姓が変わったので、もしも子供たちがそのことについて聞いてきたらフォローをお願いします」と伝えていました。

 ママ友たちは私のことを思ってか、子供たちがどう感じていたのか、教えてくれました。

・ある女の子のママ:「『◯◯くんの新しい名前がかっこいいから、私もその名前にしたい!』って言ってました。結婚するんじゃないんだからねぇ……(笑)」
・ある双子の男の子たちのママ:「え! もう変わってるんですか? 子供たちからなんにも聞いてません!(笑)」
・ある男の子のママ:「すんなりフルネームで、新しい名前を呼んでましたよ」

 幼稚園の先生たちは正しかったですね。周りの子供たちは、なんにも気にしていませんでした。そして、息子も、成り行きにまかせて柔軟に対応していたようです。

 名前という“記号”なんて、子供にとってどうでも良いのかもしれません。セミやカブトムシの脱皮には興味を持っても、お友達の名前が脱皮することにはまったく興味がないのかもしれません。特に、男の子は。

 大人になった私たちには、きっとわからないことですね。

それからというもの

 おっちょこちょいで抜けている私。それからというもの、息子の名前の“付け替え忘れ”が、徐々に発覚していきました。

 息子は「ママー!水筒の裏の名前、◯◯(前の姓)だったんだけど! ちゃんと直してよ!」なんて、報告をしてくれるようになりました。

 その場に居合わせた大人たちはいちいち気まずい雰囲気になるものの、息子や周りの子供たちにとってはなんでもない様子。

 息子はこの先、婿養子にでもならない限り、名前が変わることはないでしょう。ちなみに、新しい名前で息子の姓名判断をしてみましたが、運勢は上々(笑)!

 これにて、私と息子の名前問題は解決しました。めでたしめでたし。ですかね!

(文;孔井嘉乃/作詞作曲家 イラスト:こばやしまー/漫画家)

孔井嘉乃
記事一覧
作詞作曲家・ライター
3歳からピアノを始め、現在は作詞作曲家&シンガーソングライターとして活動中。2014年からウェブライターとしての活動を開始。得意ジャンルは美容、恋愛、ライフスタイル。コスメコンシェルジュ、日本化粧品検定1級、ベビーマッサージ資格、乳児心理+児童心理資格取得。
2016年、ママユニット「mamakanon」を結成。活動5年目にして、YouTube再生回数1,200万回達成。2020年、フレンチシンガーバイオリニストソングライターとのDuo「ellipsis」を結成。両者の絶対音感を活かしてカバー演奏などを行う。
1児のママ。特技は早起き。ウィスキーが好き。

◇孔井嘉乃公式サイトmamakanon公式 YouTubeチャンネルellipsis公式 YouTubeチャンネル

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


昼と夜で違う顔 ガード下で見つけた芸術作品 2023.3.3(金)
 暗闇をバックに造形が際立つ、まるでガード下の芸術作品。  明るい時間にはなんてことない風景なんだけど、まったく違...
イジリとイジメの違いは?関西出身者は思う「わからん人は使用厳禁!」
 みなさんの生活圏には「イジる文化」はありますか? 私は関西出身なので、お笑いの文化が身近にあり、小さな頃からイジリ慣れ...
プレゼン怖い問題 緊張しない5つの方法で苦手意識をなくす!
 会社でのプレゼンや学校での保護者会など、人前で喋るときに緊張して本領発揮できなくなってしまう人はよくいます。たしかに、...
にゃんたま撮影=合法! プリプリな美少年“たまたま”に大注目
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
職場にひとりはいる!? 驚くほど「働かないおじさん」対策法
 会社で働いていると、びっくりするほど仕事をしないおじさんっていませんか?  働き盛りのアラサー、アラフォー女性にとっ...
三匹寄れば文殊の知恵 2023.3.1(水)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
超絶かわいい! 春の花「シレネ サクラコマチ」最強の飾り方
「へー!」  以前なにげなく見ていたNHKの特集番組で、思わず声が出たことがございました。なぜテントウムシは自然と...
写真の黒枠は要注意! 40代なら知っておきたい年賀状マナー
 年々、デジタル化が進む現代では、年に一度、心を込めて書く年賀状の意義も大きくなっていますよね。でも、実は年賀状には意外...
BiSHセントチヒロ・チッチ「ハクと坊のきょうだい猫は人を虜にする」
 私、このコたちを我が家に迎える前から、ふたりのファンだったんです。 「セントチヒロ・チッチ」の名前の通り、私はジ...
「新井モーニング」からのストリップ劇場へ 2023.2.28(火)
 書店員でエッセイストで踊り子。コクハクで連載中の新井見枝香さんが出演するストリップを観に行ってきました。ストリップ初心...
自分を追い詰めないで アラフォー女性管理職5つの悩み&解決法
「課長に昇進したのはいいけど、意外とツラい〜!」そんなアラフォー女性、増えています! 豊富な経験から職場で責任あるポジシ...
日光浴&岩盤浴♡ くるんとしたポーズで“たまたま”をチラリ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
見栄っ張りな女の「隠れ心理と付き合い方」を知って楽になる
 あなたの周りに、見栄っ張りな女はいませんか。友達だと思っていても、会うたびに見栄を張られると、疲れてしまいますよね。こ...
職場にウジャウジャいる!?「老害社員」特徴5つと付き合い方
 さまざまな年齢の人が働いている職場では、かなり年の離れた定年間近の上司や先輩とも付き合わなくてはなりません。人生の先輩...
何でもない日、いつか良い思い出になる時間 2023.2.27(月)
 行きかう電車を眺める2人。  なにか会話をするでもなく、ただ同じ方向を向いている。  記念日やイベントごと...
ママ友が10人目のご懐妊!? ヤバいカミングアウトLINE3選
 人は見かけによらないといいますよね。実際に普段抱いている印象とはまったく違う「意外な一面」を持っている人がいたりいなか...