“女”を使って夢を叶えても…妻の仕事を応援できない夫の胸中

並木まきライター・エディター

更新日：2021-11-13 06:00

投稿日：2021-11-13 06:00

努力は認めるが「仕事へのスタンス」に疑問

2人きりの時は露出の多い服で… （写真:iStock）

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　つまり、ケンイチさんが妻の仕事を応援できない理由は「仕事へのスタンス」にあるのだそう。きちんと努力をして、自分の実力で勝ち取ってきた仕事であれば「思い切り応援する」とケンイチさんは言います。

「職場の飲み会だと嘘をついて、その役員と二人きりで食事に出かけた事実も1度や2度じゃないんです。妻には内緒ですが、これはちゃんと証拠も持っています。しかもそういう日は、必ずと言っていいほど露出の多い下品な服装と濃い化粧をして出かけていくから、わかりやすいんですよね」

　夢が叶いそうになっている今、仕事から帰宅してからも深夜までキッチンに立ち、あれこれと試作品を作っている妻の姿勢は尊重しているというケンイチさん。しかし、夜も更けてきた頃に、その“上司”にLINEや電話をして、甘えた話し方で猫撫で声を出している妻の様子を見ることには、嫌悪感を覚えているそうです。

「モテるんだから仕方がない」発言にうんざり

色仕掛けも実力のうちなのか？（写真:iStock）

「母親だし、妻なのに、その上司に対しては“女”を丸出し。そんなふうにして、妻が仕事のポジションを得ても、夫としては嬉しくないですよ。

　愛佳からは『夫のくせに、なんで私の仕事を応援してくれないの！？』と、苛立ちをぶつけられますけどね、正直、そんな姿を見せつけてくる妻のことなんて、応援したくないです。僕だけじゃなくて、大半の男がそう思うんじゃないですかね？

　本人にも、やんわりとそういう話をしたことがありますが『私はモテるんだから仕方ない』『もし上司が恋愛感情で私によくしてくれていたとしても、それも実力のうち』などとうそぶくので、もう諦めました。

　まぁ、せいぜい頑張ってくれよって、冷めた目でしか見られないです」

　◇　　◇　　◇

　恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

並木まき

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元市議会議員・時短美容家（一般社団法人 時短美容協会・代表理事）の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎（ちみもうりょう）な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
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日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
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