「ママよりパパがいい!」我が子の言葉にいちいち傷つかない

孔井嘉乃 作詞作曲家・ライター
更新日:2022-01-11 06:00
投稿日:2022-01-11 06:00

「今日パパと会ってたから、そう思っただけ」

 そんな背景もあり、面会後の息子の「あー、楽しかった!」には、極力、おおらかに対応するようにしています。

 でも、いつだったか、面会終わりにお迎えに行ったら、なんと元夫の前で「ママよりパパがいい!」と、言われてしまいました。その言葉を受けて、元夫は「こら、そんなことを(ママの前で)言わないの!」なんて言いつつ、どこか嬉しそうです。

 キーっとムカつきつつも、元夫の手前「そっか! 久しぶりだもんね! 楽しく過ごせてよかったよかった!」と強がって見せ、「あなたよりも、この子と長く一緒にいるんですから!」と無駄なマウンティング態度(笑)で答えたものの、やっぱりなんだか傷つくものです。

 元夫と別れて車で帰る途中、息子に「ねぇ、ママよりパパのほうがいいの?」と、ついつい聞いてみると、「なんでそんなこと言うの!? 今日はパパと会ってたから、そう思っただけなんだけど! そりゃママがいいよ!」と、なぜか怒って答える息子。

「え、なんでそんなことを聞くの?」と、息子は単純に不本意だったのでしょう。だってきっと、パパよりママのことが好きなんですから。

我が子の言葉や態度にいちいち傷つかない

 あらためてわかったことが、子供は「その場の感情をそのまま口に出す」ということですね。また、息子の場合は「久々に会うパパに良く思われたい」と思って、そんな言葉を口にしたのかもしれません。

 なんにせよ、この一件があってから、私は「我が子の言葉や態度にいちいち傷つかない」ようにしています。

「パパのほうがいい!」と言われても、「そうなの!? ママは誰よりも◯◯(息子)のほうがいいけど!」と、ぎゅっと抱っこをしてくすぐったりなど、とにかく“明るくユニークに”を心がけています。

 そして、この考え方は意外と普段の子育てにも役立つような気がします。

「ママなんて大っ嫌い!」と言われても、「えー! ママは大好き!」と愛を持って答えられますし、口の悪い息子に「くそばばぁ!」と言われても、「どこどこ? くそばばぁなんてどこにもいないなぁ!」と、心を乱さずに答えられるようになりました(笑)。

 そして、そんなふうにおおらかに返事をしてみると、言葉とは違う我が子の「本心」が見えてきたりするものです。ぷんぷん怒っていたはずの機嫌が一瞬で直ったり、「大嫌い!」と言いながらも嬉しそうにくっついてきたりするのですから。

 そんな息子を見て、私もママとしての自信が持てたり、ケースごとに「こんな対応をしたほうが良い」と学ぶことができています。

 意地を張ったり、試したり、脅したり、その場限りの嘘をつくというのは、親子間には必要ありませんね。というか、人間関係を作るうえでも必要ありません。子育てをするうえでそんなふうに思えるようになったということは、息子が成長している証拠なのでしょう。

 とにかく、一枚も二枚も上手(うわて)でいないと! 目指すは、どーんとした安定感のあるママなんですから。日々、精進ですね。

(文;孔井嘉乃/作詞作曲家 イラスト:こばやしまー/漫画家)

孔井嘉乃
記事一覧
作詞作曲家・ライター
3歳からピアノを始め、現在は作詞作曲家&シンガーソングライターとして活動中。2014年からウェブライターとしての活動を開始。得意ジャンルは美容、恋愛、ライフスタイル。コスメコンシェルジュ、日本化粧品検定1級、ベビーマッサージ資格、乳児心理+児童心理資格取得。
2016年、ママユニット「mamakanon」を結成。活動5年目にして、YouTube再生回数1,200万回達成。2020年、フレンチシンガーバイオリニストソングライターとのDuo「ellipsis」を結成。両者の絶対音感を活かしてカバー演奏などを行う。
1児のママ。特技は早起き。ウィスキーが好き。

◇孔井嘉乃公式サイトmamakanon公式 YouTubeチャンネルellipsis公式 YouTubeチャンネル

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


かつて入り浸った店も 横丁の思い出も時代と共に変わってゆく
 昼間の細い路地を軽装の観光客が闊歩する。  誰かにとってはノスタルジーでも、また違う誰かにとっては新鮮に映るんだ...
にゃんたま写真の成立には“たまたま”への愛のピントがマスト
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「才色兼備」は女性だけに使われる不適切表現?
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
ずーっといい子ちゃんとか無理!「笑える悪口LINE」で上手に息抜きを
 友達や同僚から人の悪口を聞かされたらあまり良い気分にならないでしょう。でもそれがユニークな悪口だとしたら、思わずクスッ...
ほっこり読み切り漫画/第57回「隣りの芝生はオーノー」
【連載第57回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 生きものたち、...
これって良心ですか、マウントですか?「おまいう」説教LINE3選
 説教をされて、いい気分になる人はあまりいませんよね。でも、いつもどこか偉そうで、何かと説教をしてくる人はいるもの。 ...
相棒のぬいぐるみは無理! 大人になっても捨てられないもの6選と対処法
 物や情報に溢れた現代では、断捨離やミニマリストに憧れる人が多いですよね! でも、大人になってもどうしても捨てられないも...
40代で振り返ると納得!いろいろあった人生の転機、思い出してみない?
 人生の転機とは、その時には気がつかず、後になってから「転機だった」と気がつくもの。特に40代を過ぎると、人生の前半を振...
今年はお日様が大きく見える そろそろ落ち着いてくれるかな
 この数年で男性の日傘がすっかり定着したのも納得の暑さ。  日陰に逃げても、どこまでも太陽に追いかけられている気が...
記事読んだらソワソワ♡ 予定がない週末は寝溜めより楽しい6つのことを
 子どもの頃は暇さえあれば遊んでいたのに、大人になると週末は「予定もないし、寝溜めしておくか〜」と何もしない1日を過ごし...
人生これで正解? “30代からの思春期”ミッドライフクライシスに勝つ法
 大人のみなさん、「私の人生、これで良かったの?」と考えて不安になる時はありませんか? そしてその不安、名前がついている...
マジで買ってよかった! 猛暑に活躍&まだまだ使い倒す涼感アイテム3選
 8月の東京はなんと31日連続真夏日! いやー、暑かった。9月になったらちょっとは涼しくなるかなと思いきや、まだまだ厳し...
モフらずにはいられない!無防備すぎる“たまたま”にメロメロ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
“我が城”で1ミリも後悔したくない!自宅の間取り注意すべきポイント8つ
 こだわり抜いて設計したはずの夢のマイホームでも、住み始めたら「え、この間取り不便!」とガッカリすることがあるようです。...
「事故物件に住んでるよ」メンタル強すぎでしょ! 鋼の心臓LINE3選
「強さ」にはさまざまありますが、特に鍛えたいのが「メンタル」。心が強ければ、小さなことに悩まず、ピンチもチャンスと捉えて...
買い物と恋愛は似てる? 人はなかなか手に入らない物が好き
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...