主婦レズビアンの告白#1…欲望を埋めてくれた同性パートナー

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2019-04-25 17:26
投稿日:2019-04-18 06:00

女ならではの快楽のツボを的確に

 年々、増加傾向にあるセックスレス夫婦。夫に「拒まれ続けた」妻たちが、誰かに愛されることを実感したい切なる思いから婚外恋愛へと走ってしまうケースは少なくない。

 ――ただ、その相手が「同性」ならばどうだろう? そして女性とのセックスが、これまで経験したことのない快楽と心の充足感を与えてくれたとしたら――?

 実は筆者自身、女性と付き合った過去がある。

 ペニスを持たない女性は、指と舌を駆使し、女ならではの快楽のツボを的確に押さえた愛撫を与えてくれる。何度も絶頂へと導かれ、底なし沼のような果てしもない快楽を味あわせてくれ、これまでのセックスを覆すほどの愉悦を体に刻んでくれたのだ。

 今回は「心の隙間を埋めてくれる同性パートナー」に出会ってしまった妻(35歳・薬剤師)のケースをご紹介します。

すがるように「帰りたくない」と

「10歳上の夫とは、結婚と同時にセックスレスが始まりました」

 そう語るのは一昨年結婚した妻・Y子さん(35歳・薬剤師)だ。

 3年間の恋人期間を経ての結婚とあって、よく言えば安定、悪く言えば新鮮味が薄れた状態での新婚生活がスタートしたという。

 また、子供を持つことへの考えも正反対だった。バツイチの夫はすでに先妻との間に小学生の男児がおり、子供は望まない向きだ。

「子供を持たない件は私も理解していましたが、気持ちって変化しますよね。妊娠だけが目的ではありませんが、セックスレスで悩んでた時期でもあり、時々セックスの誘いを持ちかけたんです」。

 初めこそ「疲れてる」「週末にね」と先延ばし状態でしたが、ある日、「いい歳して色ボケか?バーカ」と心ない言葉を返され、ショックを受けたという。

 そんな時だった。ミュージカルや宝塚観劇が趣味だったY子さんに、趣味仲間がDさん(37歳・映像関係・独身)を紹介してくれた。

「ショートカットですらりと背の高い、宝塚の男役のようなオーラがある美しい女性でした。映像関係の仕事をしているせいか、物の見方やセンスが斬新で頭の回転が速い、話も面白い。細身のパンツスーツが似合う都会的な彼女に会うたび、惹かれている自分に気づきました」

 ちなみにY子さんは、男性としか付き合ったことのないヘテロ(異性愛者)。

 Dさんとは数回、二人だけで食事をし、いつものように彼女が運転する車で送ってもらった時――。

柔らかな唇が押し当てられて

「『ちょっとドライブしようか。スカッとするよ』と夜の湾岸を飛ばしてくれたんです。その日は少しだけ夫の愚痴をこぼしてしまったので、彼女なりに私を元気づけようとしてくれたんでしょう。夜景の美しさにはしゃいでいたら、ふっと彼女の手が私の手に重なってきて――」

「えっ」と思う間もなく、車が路肩に止められました。綺麗な顔が迫ってきたと思ったら、柔らかな唇が押し当てられて。「私、Dさんとキスしてる」って胸が高鳴りました。

「でも、嫌じゃなかったんです」

 同性とは初めての経験。驚くと同時に、柔らかな唇と甘い香りにY子さんはめまいがしたそう。そして、気づけば彼女の二の腕をつかんで、熱いキスに応えていた。

「私、すごく興奮してる――そう自覚しました。誰かに欲望をぶつけられるなんてここ数年、すっかり忘れていたので。徐々に火照っていく体や、ショーツの奥が潤んでいくのを恥ずかしいくらい感じました……」

 キスが解かれたのち、Y子さんはすがるように「帰りたくない」とDさんに告げていた。 

 夫の顔が脳裏をよぎったが、セックスを拒まれ続けた苦い経験が、Y子さんにその言葉を言わせたのだ。

 二人を乗せた車は、そのままホテルへと向かったのだった。

(続きは次回)

蒼井凜花
記事一覧
官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
オフィシャルサイトYouTube

関連キーワード

エロコク 新着一覧


その女と出張へ…ケイタイに登録されていた私の生理周期
 その女、「G」に出会ったとき、私は30代で、フリーランスの仕事をしていました。彼女は40代後半。私に仕事を依頼した会社...
憧れの有名女優の夫を寝取った女性の“驚きの理由”とは…#3
 大ファンである人気女優・美咲さん(仮名・30代)に近づきたいがために、その夫・Kさん(40代)と肉体的関係を持った邦子...
蒼井凜花 2019-09-02 06:45 エロコク
クワガタの角に息子クンを挟んで…男性を喜ばせるラブグッズ
 彼を喜ばせたい! でも何をどうしていいか分からない。テクニックを身に付けるのって難しそう……という女性に知ってほしいの...
桃子 2019-11-12 04:44 エロコク
映画「火口のふたり」に充満する男女のエロスと切ない裏事情
 女性は甘美な欲望に貪欲かつ忠実な生き物です。いいんです、それでいいんです。むしろ、オトナ女子なら神様が授けてくださった...
「ギネス世界記録」を断る失敗しない男・ひろしの処世術
 わたしとひろしの48歳差の激しすぎる恋――男は何歳まで男なのか、81歳との恋愛模様とはいかなるものなのか。ホットな...
必要以上に身体を触られ…アラフィフ女に覚えた違和感
 同性からのセクハラも、逃げ場を塞がれやすいものです。 (この人の態度、なにかおかしいけど、まさか……女同士だし…...
女性器リノベに投資する女たち#3…「膣がゆるい」の真相は?
 美容整形外科のメニューにはあるのに、あまり表立って語られることの少ない女性器の整形手術。費用はどれぐらいかかるのか? ...
憧れの有名女優の夫を寝取った女性の“驚きの理由”とは…#2
 大ファンである人気女優・美咲さん(仮名・30代)に近づきたいがために、その夫・Kさん(40代)と肉体的関係を持った邦子...
蒼井凜花 2019-08-26 06:00 エロコク
地球の裏側からでも操れる? スマホで遠隔操作可能なバイブ
 仕事でもプライベートでも必要不可欠なものになっているスマートフォン。これからはセックスライフにも欠かせないものになるか...
桃子 2019-11-12 04:44 エロコク
タバコもピルも本当の自分も捨てたら酒カスになったわたし
 わたしとひろしの48歳差の激しすぎる恋――男は何歳まで男なのか、81歳との恋愛模様とはいかなるものなのか。ホットな...
「会わずに君を追い詰めたい」SMサイトの男性が講じた奇策
 とあるSMサイトで出逢った人の中に、「会わないままで君のことを追い詰めたい」という一風変わった人がいました。  ...
性癖を通してパートナーを…緊縛されたかった女性の出会い
 あなたは、どういった性の願望を抱いていて、ひそかに何をしたい/されたいと願っていますか。自分の性癖の形を知れば、もっと...
大泉りか 2019-08-21 19:20 エロコク
吸って震えてのダブル刺激…“吸引系”火付け役の高級モデル
 毎年、「出会えてよかった!」と心から思えるバイブレーターが何本かあります。「ウーマナイザー デュオ」もそのひとつ。 ...
2019-11-05 13:23 エロコク
祝結婚・小泉進次郎的「鎧を脱がせる」隠れた被支配欲求とは
 わたしとひろしの48歳差の激しすぎる恋――男は何歳まで男なのか、81歳との恋愛模様とはいかなるものなのか。ホットなイッ...
性欲の強い女性が好きそうな食べ物“ベスト5”を考察してみた
 私の周りには性欲の強い女性のお友達がいるのですが、彼女たちとご飯に行くと、メニューやお店のセレクトにどうやら傾向が見ら...
大きさも振動も…女性が安心できる「電マ」売れているワケ
 自分で自分を気持ち良くするセルフプレジャー。じっくりと楽しみたい夜もあれば、短時間でささっと済ませて眠りにつきたい夜も...
桃子 2019-11-12 04:43 エロコク