初めての女が激白!息子のカテキョは“童貞大学生”でした #1

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2024-08-22 17:27
投稿日:2022-08-05 06:00

土砂降りの夜…2人の関係に変化が

――続けてください。

「変化が起こったのは3カ月目に入る前でした。息子の課外授業の帰り道に大雨が降ったため、貸し切りバスの到着が大幅に遅れるとのこと。その日は火曜日。いつも通り午後6時からU君が訪問してくれる日でしたが、息子からスマホに連絡が入ったのは、すでに5時半を過ぎていたんです。

 東京も土砂降りでした。息子から連絡が入ると、私はすぐに家庭教師の本部に電話したんです。当日キャンセルはキャンセル料が発生しますが、肝心の息子が不在ですからどうしようもありません。

 でも、なぜか本部の電話はコール音が鳴るだけで、誰も出てくれません。そうこうしているうちに、玄関のチャイムが鳴って……。

 ドアを開けるとU君が立っていました。

 それも、ずぶ濡れになって……。私、思わず『風邪ひくわよ。早く入って』と招き入れましたね。すぐにタオルを渡し、未使用の主人用の部屋着に着替えてもらって……」

土砂降りの雨の音に「これもまた運命だ」と

――続けてください。

「U君は恐縮しながら、着替えました。そして、息子の帰りがかなり遅れるので、今日はキャンセルする旨を伝えたんです。

 ずぶ濡れになった洋服は洗濯機に入れました。洗いと乾燥までは2時間ほどかかりそうです。温かなココアを出し、リビングで休んでもらったんです。

 息子からは『まだまだかかりそう。家に着くのは9時過ぎかも』とメールがありましたね。

 外では土砂降りの音。そして部屋には2人きり。リビングのソファーにはL字の位置で私たちが座っています。私は緊張しながらも『これもまた運命だ』と感じました。ええ、2人がもっと親密になるという運命です。

彼は真っ赤に頬染め「まったくモテません」

 さりげなく、話を切り出しました。

『U先生は聡明でカッコいいから、大学ではモテモテでしょう?』

 そう言うと、彼ったら頬を真っ赤に染めて否定するんです。会話は以下のようなものだったと記憶しています。

『い……いえ、まったくモテませんよ。そもそも女子はほとんどいない学部ですし』

『あら、学部が男子ばかりでも、サークルや合コンに行けば女の子がいっぱいでしょう?』

『ああ、一応、映画研究会のサークルには籍を置いていますが、そこも男子ばっかりですね。合コンは苦手で……』

『じゃあ、彼女いない歴何年かしら?』

 つい口をすべらせてしまったんです。しまったと思ったのですが、彼はうつむいたまま、

『年齢そのまま、彼女いない歴になります……』

 と消え入りそうな声で言ったんですね。

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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