同棲編<1>男のアレを抜いてトリコにさせる第一歩

小悪魔ドルチェ寿司 編集者
更新日:2019-07-28 17:50
投稿日:2019-05-10 06:00
 わたしとひろし(非仮名w)の48歳差の激しすぎる恋――男は何歳まで男なのか、81歳との恋愛模様とはいかなるものか。ホットなイットボーイというより、じわじわ低温やけどさせる引退系男子。そんな男を好いて惚れ尽くしたわたしの話をしてみたいと思います。今回は男のアレを“抜く”についてお話しします。

言わぬが仏、秘すれば花

【vol.12】

 夏休みをアフリカ大陸で満喫中のわたしに、ひろしからひたすら1日に最低3回は電話がかかってきます。「なんでアフリカにおんねや」と聞かれたら彼氏に会いに来たとは言えず答えに窮してしまうので、出国前はシンガポールで取材と伝えていました。

 シンガポールと日本の時差は1時間、わたしが滞在していたアフリカの一国と日本との時差はマイナス9時間で、寝る前にひろしが電話をかけて来た場合、こちらの午後で、ひろしの仕事が終わった頃の午後5時あたりはちょうどこちらが起きた頃。ストレスフリーで相手ができて、このスムースさに、これまた運命かもと思ったものです。

 秘密の渡航バケーションの場合、まだステディスタディではないけれどちょっと気になる意中の方がアクティブタイムのときに、こちらが深夜3時とかであれば我が“カスタマーサービスセンター”は完全クローズドになるので、なんの申し開きもできず「え、もしかして日本にいないのか。本命と旅行中か」などと信頼をなくし問い詰められた上、罵倒されることで自爆するパターンが多い気がします。でも女子ってなんでも相手にすべて伝えることが花と思っていない上、我々の美徳としては、“言わぬが仏”、“秘すれば花”文化ですからね。仏と花の百花繚乱騙し騙されシーソーゲームなわけです(正当化)。

 からの……!

 なんだかおかしいと思ったんですよ。バケーションからの帰国日を聞いてくる人、帰国日の時間を聞いてくる人(あわよくば今夜いけるかもステータス)はいましたが、帰国便の出発地、トランジット、時間を詳細に聞いてくる人は、81歳のひろしがはじめてでした。とはいえ、年長者にありがちな、すべての事柄を紙にメモっておいて行動を把握して安心、みたいなことだとわたしは思っていたのですが……。

「なかなか帰ってこんけ、迎えに来たったわ」

 たとえば、大人数の野外アクティビティなどで、参加人数の出席票を紙で作ってアナログにチェックするメンバーのせいで受付を配置せざるを得なくなるBBQとか、トラベラーズチェック(遺物)のすべての番号を書き控えて同じ封筒に入れておく、とかそんなノリだと思っていたわけです。なんなら、根掘りん葉堀りんなところが、意外にかわいいな、とまで思っていました。

 ところが、トランジットのシンガポールに到着したゲートに、

ひろしが!!!

いたのです!!!!!

「なかなか帰ってこんけ、迎えに来たったわ」

 なんとひろしは羽田→シンガポール→羽田という往復14時間のお迎えに来てくれたのです……。びっくりするより先に、わたしスッピン! 化粧したい、完璧に会いたかったのに! どうしよう! 逃げ場がない! と軽いパニック。ひろしに会う前は美容院に行くわたしなのに、今は小汚いバックパッカーそのもの。嬉しいけど、綺麗にしたい、一晩空港で過ごしてお風呂も入ってないし、混乱、思考停止、もうよく分からないけど、ひろしがHND出発ゲートにスタスタ歩いて行くので、着いていきます(デジャブ)。

 はぐれないように。

「ドン引き」と「度肝」の違い

 度肝を抜く、というのは、なかなか悪くないアプローチなのでは、と思います。“バカ”と“天才”は紙一重と古来より申しますが、“ドン引き”と“度肝”は語感こそ似ていますが、ドン引きされると起死回生不可能です。その違いは実にシンプル。

 中途半端にしない、ということです。

 事前通告なしで羽田空港に来られたらドン引きですが、アフリカから帰国するためのトランジットがシンガポールだから“シンガポールで取材”とわたしはひろしに言いつつ、半分本当(シンガポールから東京の出発時間と便名は本当)、半分嘘(アフリカからトランジットでシンガポールに到着する時間はいわない)というシチュエーションで、ひろしが東京までの帰国便に合わせてゲートまで来ちゃったら、ゲシュタルト崩壊からの混乱、からの愛している♥になっちゃうわけです。

 だって、こんなひろしに対応できるほどのCPUはわたし装備してないんだもん。やっぱり初デートで割り勘されたとか、ドライブデートでガソリン代請求されたとか、既婚者のくせに3軒目で口説いてきたとか(これは3軒行くオマエが悪い)、チンケなドン引きエピソードなどには事欠きませんが、男も女も意中の相手に対して度肝を抜く、くらいまでやり切れば、面白いことに実際相手はあなたについてきます。

 情報処理能力が追いつかないので、一旦保留、様子見。からの、気になる、あれはなんだったのだろう、こんなにあの人のことを考えているわたし、もしかしてわたしあの人のこと好きなのかな……? 

 え、ウソ、ウソ!! ヤダーーーー! だけど好きフェーズに勝手に入ってしまうのです。

再び、ひろし宅に…

 さて羽田空港に着き、真逆の自宅(築地)まで送ってもらうのが悪いので、

「ありがとうございました。どうされますか?」と聞くと、

「お前は黙ってわしについて来たらええ」と車に乗り込み、再び、ひろし宅に搬入完了!?

 それから2週間はお家に帰らせてもらえず(朝から仕事、17時から夕食マストで帰宅)という日々で洋服を取りに帰るイトマもなく、ホルターネックのサマードレスや短パン、常夏の布を巻きつける系ファッションなわたしに後輩の女子は、

「なんで毎日トロピカルなんすか? もう秋っすよwww」

と嘲笑。こうして始まった、ひろしとの同棲生活は目まぐるしい修羅場の連続でした。

 次回(5/17更新予定)に続きます。

小悪魔ドルチェ寿司
記事一覧
編集者
出版社で勤務のかたわら、現場主義のスケベライフを送っている最中に81歳と恋に落ち同棲生活開始。

関連キーワード

エロコク 新着一覧


女性官能作家が伝授する「男を虜にするフェラチオ」3選 #2
 皆さん、こんにちは。前回に引き続き、今回も官能作家が伝授する「フェラチオの奥義」についてお伝えしたいと思います。十年間...
蒼井凜花 2020-12-11 17:52 エロコク
激しいプレイでも挿入部はしなやか…根元はぶれないティルド
 この連載では、私が振動刺激を好むということもあって、ディルドを紹介してきませんでした。張り形といわれることもありますが...
桃子 2020-12-06 06:00 エロコク
女性官能作家が伝授する「男を虜にするフェラチオ」3選 #1
 もうすぐクリスマス。今から愛するパートナーとの熱い夜を待ちわびている女性も多いことでしょう。今回から数回にわたり「官能...
蒼井凜花 2020-12-04 18:00 エロコク
リアルが怖い時は…バーチャルセックスでいいんじゃない?
 冬を迎え、新型コロナウイルスの感染が加速しています。こんな時は濃厚感染なセックスをするのが怖い、という女性たちも増えて...
内藤みか 2020-12-03 06:00 エロコク
力加減が絶妙!Gスポットの広い範囲を的確に刺激してくれる
 その年を象徴するラブグッズというものがあり、2020年は、今回紹介する「LELO ソラーヤ・ウェーブ」がそうなりそうで...
桃子 2020-11-28 06:00 エロコク
「妻を他の男に抱かせたい…」エリート商社マンの告白 #5
 これまで4回にわたり連載してきた「ネトラレ」――。自分の愛する妻を他の男に抱かせることで、夫婦のセックスレスを解消しよ...
蒼井凜花 2020-11-27 06:00 エロコク
やっておいて損はない! 3つのボールで日常的に膣トレを♡
 今年は膣トレグッズが豊作です。コロナ禍を経て、これまで以上に自身の体に目が向くようになったからでしょうか。  膣...
桃子 2020-11-21 06:00 エロコク
「妻を他の男性に抱かせたい…」エリート商社マンの告白 #4
 出張ホストの美青年Yくん(24)の巧みなクンニリングスに身もだえする妻を見たエリート商社マンMさん(43)。ネトラレで...
蒼井凜花 2020-11-20 17:00 エロコク
シンプルで軽いのに振動は重量級!ヘビロテしたくなる電マ
 使いやすい道具って、見た目はなんの変哲もないものが多いですよね。先日、旅行先でお箸を買ったのですが最初から手になじんで...
桃子 2020-11-14 06:00 エロコク
「妻を他の男に抱かせたい…」エリート商社マンの告白 #3
 ネトラレとは「自分の妻や恋人の女性を他人に抱かせる(奪われる)ことで興奮する」性癖を意味します。  妻を自分以外の男...
蒼井凜花 2020-11-13 06:00 エロコク
吸引系でセルフ前戯の後は…ミドルサイズのバイブをイン♡
 吸引系にしてはずいぶん大きいなぁ――。これが「幸福吸引 超愛振動 2WAY 吸引バイブ」の第一印象でした。クリトリスに...
桃子 2020-11-07 06:00 エロコク
オイルをほんの数滴…指先でそっと触れただけで全身に快感が
 感度アップ系セクシュアルアメニティーブランド「センスバ」から新商品が届きました。  ラブグッズの世界ではここ数年...
桃子 2020-10-31 06:00 エロコク
「妻を他の男に抱かせたい…」エリート商社マンの告白 #2
「ネトラレ(寝取られ)」という言葉をご存じでしょうか。官能小説やアダルトゲーム等ではすでに定番化しているこちらの分野、い...
蒼井凜花 2020-10-30 06:00 エロコク
膣トレにも目標設定を カラフルボールで楽しくトレーニング
「トレーニングは、効いている実感がないと続かない」――これは誰もが同意してくれることではないでしょうか。加えて、目標も必...
桃子 2020-10-24 08:49 エロコク
もこもこ泡とぬるぬるローション…官能が刺激される入浴剤
 日に日に秋の色が濃くなっていくこの季節、ぬくもりが恋しくなりませんか? 私はなります! セックスしたいとか気持ち良くな...
桃子 2020-10-17 06:00 エロコク
新たな性感帯を知るチャンス♡自分のカラダを探索してみて
「ビーン スポット ピンク」には度肝を抜かれました。私だけではないはず。このS字形の物体が最新バイブレーターだと聞いて、...
桃子 2020-10-12 16:34 エロコク