「モダンラブ・東京」2話がセックスレス世代にぶっ刺さり!

ミクニシオリ フリーライター
更新日:2022-11-08 06:00
投稿日:2022-11-08 06:00

エピソード2のテーマは「セックスレスによる夫婦のすれ違い」

(C)コクハク
(C)コクハク

(編注:記事内にはドラマに関する多少のネタバレを含みます)

 Amazonのプライム会員向け動画配信サービス「Prime Video」にて配信されている、Amazon Originalドラマ『モダンラブ・東京~さまざまな愛の形~』の第2話が「女性の共感を呼ぶ」と話題になっている。

 原作エピソードがニューヨーク・タイムズ紙に寄稿された実話エッセイなのも話題だが、エピソード2(第2話)のテーマは「セックスレスによる夫婦のすれ違い」だ。

 セックスレス大国とも呼ばれる日本。しかし日本と比べるとかなり性生活の満足度が高いというアメリカでも、夫婦間のセックスとなると問題を抱える夫婦もいる。ある意味万国共通である、生涯を遂げるパートナーとのセックスレス問題について、物語の主人公は“ある正解”を見つけていく。

「パートナーとだけ、セックスがうまくいかない」課題

 榮倉奈々が演じる主人公・佐藤加奈は、柄本佑演じるフリーライターの圭介とは離婚したばかりだ。しかし、物語は加奈が圭介ではない男性とベッドインしている状況から始まる。

 加奈はなぜか、マッチングアプリで既婚男性を狙って出会い、男性たちに「奥さんとはセックスしているんですか?」「なぜ不倫なんてするんですか?」と問いかけていく。

 男性たちの反応は似通っていて、皆呆れ顔から入る。そんな男性に対して加奈は「不倫を否定しているわけじゃない。でも、まず話し合うべきでしょ?」と諭す。

 男性の家庭事情はさまざまだが、強い反発を向ける男性もいる。「子どものできない夫婦のセックスがどんなものか、あなたに想像がつくのか?」「ローンの返済についての会話があった後に、そんなことする気分になると思う?」など。

 女性側が思う以上に、セックスに関する会話を「避けたい」と感じる男性は多いのかもしれない。

 加奈と不倫している以上、性欲がないわけではない男性たち。でも、外の女性には反応しても、生活をともにするパートナーに対してはうまく反応しない……夫婦に起こるセックスレスとして、よくある状態のように思う。

なぜ男性はパートナーと話し合わず不倫するのか

素敵な役者さんたちですよね(C)日刊ゲンダイ
素敵な役者さんたちですよね (C)日刊ゲンダイ

 加奈自身、セックスにおけるすれ違いが理由で、圭介との離婚を経験している。しかし、加奈は不倫男性たちと会いながらも、元夫である圭介とも会い続けている。

 不倫男性たちも、いろいろと言い訳はしながらも、セックスレス状態にあってもパートナーと離婚する、という話をする人はいない。

 セックスに問題があっても、嫌いなわけじゃない。離れたいわけでもない。そんなグレーな心境が、加奈にも不倫男性たちにもあるのだ。

 だから、男性は不倫や浮気をする。劇中で加奈は「浮気は男の本能ともいえる」と話すが、女性と比べると男性の方が、不特定多数の異性と身体の関係を持つことにハードルが低いと感じる読者が多いのではないだろうか。

 とはいえ、加奈自身も不特定多数の男性と不倫するわけで、明確に男女で分かれる、とも限らないのだが。

男性もパートナーを傷つけたいわけではない

 話を戻すが、つまりはパートナーとのセックスがうまくいかないなら、外で関係を持てばいいと考える男性は少なからずいるのだ。そして、加奈はその事実に憤慨しているようにも見える。

 だってそうでなければ、わざわざ既婚男性を狙って不倫をして「奥さんとレスのことを話し合うべきだ」なんて啓蒙活動はしないはずだから。

 加奈自身、なぜ男性が「パートナーと話し合いをせずに不倫するのか」の答えを知りたがっているようにも見える。

 男性たちの回答に触れ、だんだん加奈も自分なりの答えを見つけていく。男性の中には「話し合いをしてみて、ちゃんとセックスしようということになっても、余計相手を傷つけるような事が起きてしまった」と話す人もいた。

 男性も、パートナーを傷つけたいわけではないのだ。セックスレスというセンシティブなテーマに対して、向き合って傷つけるくらいなら、見ないふりをしたいと思う人もいる。

ミクニシオリ
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フリーライター
フリーランスの取材ライター・コラムニスト。ファッション誌や週刊誌、WEBSITEメディアなどで幅広く活動。女性向けのインタビュー取材や、等身大なコラム執筆を積極的に行う。いくつになってもキュンとしたい、恋愛ドラマと恋バナ大好き人間。
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