プロならではのアイデアを拝借
赤身とトロの両方を使うことで、食欲をそそる美しいコントラストが描かれます。
「脂が乗ったトロは味が入りづらいので漬けにせず、そのまま使っています。店では軽くあぶってから、ウニものせてお出しすることもあります。漬けダレに入れる昆布はえぐみが出ないように冷めてから加えてください」
店によってはマグロの刺し身や漬けに黄身をのせたユッケを提供するところもありますが、ハーブマヨを加えるのは珍しい! プロならではのアイデアです。
「中華料理ぽくないんですが、ハーブのアクセントを加えると、ソービニヨン・ブランのような爽やかで草っぽい白ワインとよく合うんですよ」
鮮やかなコントラストは見た目を楽しませるだけではありません。口の中でも2種類のマグロが奥行きのある風味をもたらしてくれます。そこにマヨネーズと黄身が絡むと困ったことに箸が進み、どんどんおかわりしたくなるのです。
「ハーブマヨに香りが欲しい場合はオリーブ油を足してもいいです。最後に漬けダレを黄身に少しかけると味が締まりますよ」
安いマグロも見違えるようにおいしくなるメニューです。
【材料】
・マグロの赤身 40グラム
・トロ 40グラム
・卵の黄身 1個
漬けダレ
・醤油 100グラム
・酒 100グラム
・みりん 100グラム
・昆布 20グラム
ハーブマヨ
・マヨネーズ 20グラム
・ミョウガ 1つ
・ディル 少々
・黒こしょう 少々
【レシピ】
(1)漬けダレを作る。醤油、酒、みりんを鍋に入れ火にかけてアルコール分を飛ばす。火から外したら昆布を入れる。
(2)ハーブマヨを作る。マヨネーズ、みじん切りのミョウガ、ディル、黒こしょうを加えて混ぜる。
(3)赤身とトロをさいの目に切り、赤身だけを1のタレに30分ほど漬ける。
(4)皿にハーブマヨを敷き、赤身とトロを彩りよく盛り付けて黄身をのせ、1のタレを少しかける。
本日のダンツマ達人…濵田利彦さん
▽濵田利彦(はまだ・としひこ)
1977年、徳島県生まれ。高校卒業後に中華料理の老舗「銀座アスター」に入り、関西や首都圏の店舗で10年間、料理人として修業を積む。伊豆のオーベルジュなどでソムリエやサービスを経験したのち独立。2019年5月、学芸大学に同店をオープン。
▽ファーム・スタジオ・ニーマルサン
誰もがオーダーする「阿波牛の四川麻婆豆腐」は、自家製豆板醤のうま味と鮮烈な山椒の刺激がクセになる一品。白子やシマチョウが入ったオリジナルメニューも外せない。もうひとつの看板メニュー「デトックス・サラダ」は、40種類以上の野菜を混ぜ合わせたもの。香りのチョイスで「山椒」を選べば、しびれる辛さが口いっぱいに広がる。阿波尾鶏、阿波匠豚と、シェフの出身地・徳島のブランド肉を使った料理も人気。
東京都目黒区鷹番2-20-4 学大十字街ビル203
(日刊ゲンダイ2020年9月26日付記事を再編集)
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