更新日:2022-12-09 12:08
投稿日:2022-12-02 06:00
思い出すのもおぞましい…新婦の儀式とは?
――総合病院の院長であるお義父さまに、「新婦の儀式がある」と言われ、寝室に呼ばれた。その後をお聞かせください。
「はい……今、思い出すのもおぞましいのですが、寝室に行くと、義母となったE美さんがサテンのガウンに着替えてベッドに座っていました。
ベッドと言ってもキングサイズの豪華なものです。義父母の寝室は、洒落たドレッサーや猫足のソファー、アンティーク調のランプなど、素晴らしい調度が設えられていましたね。
脳裏から離れない「新婦の儀式」の響き
――R子ちゃん、いいパーティだったわね。ウェディングドレス姿も素敵よ。
義母は妖しい微笑を向けてきました。
私はどうふるまっていいのか分かりません。何よりも、「新婦の儀式」という響きが脳裏から離れなくて……。
義父の手に握られたハサミ
すると、先ほどまでスーツ姿だった義父もいつの間にかガウン姿になって……。手にはシルバーのハサミを持っているんです。
私は息をのみました。
――R子さん、そのウェディングドレスは用済みだな。
言いながら、立ちすくむ私に接近し、ドレスの肩紐をハサミで切り始めたんです。
――ジャキッ、ジャキ……ッ!
静謐な室内に布が切られる音が響きました」
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