「漢方の基本」プレ更年期世代の素朴な疑問10【専門家監修】

コクハク編集部
更新日:2023-01-26 18:53
投稿日:2023-01-26 06:00
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、ちょっとした有名人。でもって、タヌキか妖怪の噂も囁かれるなか、健康に関する知識はズバ抜けている――。
 そんなえりのボスのもとにはウワサを聞きつけ、今日も悩みを抱えた女性が、ふらりと立ち寄ったようですよ。

1. 体調ガタガタの40代…漢方って本当に効果があるの?

 今回は京子さん(43歳女性・仮名)のお悩みです。京子さんは、けだるそうな様子でえりのボスに相談しました。

「なんか最近、全身ガタガタな感じなんです……。年齢のせいですかね」

「全身ガタガタ? 具体的には、どういう症状なの?」

前よりも疲れやすくなったし、イライラしやすくなりました。寝つきも悪いし。からだが急にほてったり、逆に手足の冷えが強くて困ったりすることもあるんですよ」

「いろいろな不調が出ているのね。……とてもつらいでしょう?」

 京子さんは、力なくうなずきます。

「はい。病院で相談するほどでもないんですけど、なんとなく調子が悪くて」

「あなたの不調は、プレ更年期の典型的な症状かもしれないわ」

「プレ更年期?」

 えりのボスは静かな口調で続けます。

本格的な更年期に先駆けた、30代後半ごろからのプレ更年期には、心身の不調が出やすくなるの。生活習慣を整えたり、漢方薬を使ったりするのが効果的よ」

「この不調をやわらげる方法があるんですか!? 詳しく教えてください!」

 目を輝かせて話に聞き入る京子さん。

 これは放っておけません!

2. アラフォーの体調変化はプレ更年期のせい?

「30代後半から40代半ばのいわゆるアラフォー世代は、プレ更年期の時期と重なるわ。プレ更年期には、女性ホルモンの分泌量が徐々に減り始めるといわれているの」

「えりのさん。どうして女性ホルモンが減ると、全身に不調が出やすくなるんですか?」

「女性ホルモンは月経だけではなく、自律神経や肌、血管など、全身の機能に影響を与えているからよ。プレ更年期や更年期の不調に悩まされる女性は、とても多いの」

 えりのボスは、さらに説明を続けました。

「プレ更年期の体調変化への対処で大切なのは、心とからだをよく休めて、ストレスをためないようにすること。栄養バランスのよい食事や運動も、更年期の不調をやわらげるのに大切よ。そして……」

 えりのボスの話を、京子さんは真剣な顔で聞いています。

「漢方薬を飲むのも、おすすめよ。更年期の不調は、漢方薬による治療が向いているといわれているの。あなたは、漢方薬を試したことはある?」

「いいえ。漢方薬には全然なじみがなくて、なんとなく近寄りづらいというか……」

 えりのボスは笑顔でうなずきながら、言いました。

「せっかくだから、今日は漢方薬のよくある疑問を一緒に解消していきましょう!」

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