我が子が夜驚症に…見えない“退院ゴール”との闘い、治療費の捻出は?

tumugi・ひでまる ツレ婚夫婦ライター
更新日:2023-03-20 06:00
投稿日:2023-03-20 06:00

義父母の協力があったから乗り越えられた

 夜驚症のせいで身体も心もボロボロな私がなんとか正気を保てたのは、再婚相手の夫・ ひでまるのご両親のおかげ。

 病院が家からバスで通える距離であったのと、私が不在の間は義父が代わりに付き添ってくれたので、付き添い入院と言えど毎日必ず家に帰ることができました。義母も末っ子の面倒を見たり、忙しい私に代わり家事全般を行ったり、とても協力的です。

 入院中のサイクルとして、15時頃になると義父がやってきて付き添いをバトンタッチ。家に帰りシャワーを浴び、少しだけ仮眠をとって洗濯と夕飯を作り、19時頃には病院へと戻ります。この一時帰宅は、私にとってなくてはならない貴重な休息時間でした。家に残してきた姉弟にも会えるので、心が穏やかになります。

 病院から離れる時間があると、不思議とまた頑張ろうというマインドになれました。きっと、片時も離れられない状態だとストレスを発散させる場が無くて苦しい想いをしていたことでしょう。

 ひでまるも金曜の夜に付き添ってくれたり、家に帰って爆睡している私の代わりに慣れない料理や洗濯を行ってくれたり、家族として支え合いながら付き添い入院生活を乗り越えることができました。

無事退院した後も治療は続く…

 義父母のおかげで無事息子も約1カ月半で退院。治療費は当時住んでいた自治体だと1カ月あたり1000円で済みました(※食事は1食あたり460円が1日3回分として別途請求)。

 さらに共済保険に入っているため、入院と手術の給付金がおります。費用だけ見ると3万円程度プラスになりました。

 しかし、ペルテス病は歩行困難なのにも関わらず障害者として認定されないので、車椅子は自費で購入しなければなりません。自治体によってはレンタルもできるそうですが、車椅子も小児用のものではないと子ども自身が扱いづらいため、オンラインで探して取り寄せました。あわせて雨の日用のカバーも購入。

 他にも、装具をつける場合は靴に特殊な加工が必要であり、それなりの金額がかかります。結局、給付金なんてすぐ使い果たしてしまいました。そして、手術をしても歩けるようになるまでは、かなりの時間がかかります。息子も定期的なリハビリと検診を行い、ようやく最近歩けるようになりました。

 ここまでくるのに4年。その間に手術は3回。手術のたびに付き添い入院で心をすり減らす。この感覚は当事者にならないと、きっと分からないかもしれません。

 私は義父母の助けがあり、なんとか乗り切ることができました。義父母から言わせれば再婚相手の子どもになるので、血は繋がっていません。ところが、「そんなの関係ない」と言わんばかりに、本当の孫のようにいつも可愛がってくれています。義父母には頭が上がりません。

 もし、付き添い入院でつらい想いをしている人がいるのなら、「あなただけじゃないよ。独りじゃないよ」と伝えたいです。子どもと一緒に闘う母親たちの背中に、両手を振ってエールを送ります。そして、ペルテス病がもっと多くの人に認知・理解されますように……!

tumugi・ひでまる
記事一覧
ツレ婚夫婦ライター
10代で結婚、20代で離婚した3人の子を持つ占い師ライターtumugiと、元妻に2回も不倫サレてバツイチとなった会社員のひでまるが出会い、ステップファミリー(子連れ再婚)に。夫婦ともにFPの資格を所持し、保険会社勤務の経歴を持つ。自らの体験から『ステップファミリーの本音』をテーマに情報発信をしている。ステップファミリーを目指す方の背中を押すべく占い×実体験のアドバイスを用いて活動中!
ブログYouTubeXInstagram公式LINE
◆相談はこちら

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


大学中退で最終学歴は高卒…自身のキャリアは子育てで消滅?
 ステップファミリー6年目になる占い師ライターtumugiです。私は10代でデキ婚→子ども2人連れて離婚→シングルマザー...
友達に「縁を切られた」時こそ見直すべき5つのことがある
 人間関係は、大人になればなるほど難しくなるものです。「仲が良い」と思っていた相手から、突然冷たい態度を取られて「縁を切...
2022-12-12 06:00 ライフスタイル
∞(無限)にかわゆい♡にゃんたま見ーっけ!神ショット!!
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
つまずいた時、自分ひとりで立ち上がれる?2022.12.11(日)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
リモートワーク中に意識ブッ飛んでない?眠い原因と賢い対策
 コロナ禍で一気に増えたリモートワーク。でも、「会社でならテキパキ仕事をこなせるはずなのに、家だととにかく眠い!」と悩ん...
「子供っぽい大人」の対処法 完全オミットの前に試してみて
 人にはそれぞれ個性があり、性格も異なりますが、年齢を重ねるごとに成長するものです。しかし、最近は「子供っぽい大人」が増...
「生きづらさ解消」の糸口は? 幼少期の褒められ体験にあり
 みなさんは自分がどんな子供だったか覚えていますか? 活発だった、運動が苦手だった、人見知りだった。いろいろあるとは思い...
ミニマリストが気になる!「物を減らすこと」の意外な利点
 徐々に社会に浸透してきた「ミニマリスト」の生活。気になるという人も多いですよね。物が溢れた時代だからこそ、本当に必要な...
寒い季節は「おうち時間」を極めるいい機会 2022.12.8(木)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
ぷっくりひげ袋がかわいい“たまたま”わんぱくなお顔をパチリ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
バックパンツ丸出しで赤っ恥!勝負の同窓会でやらかし失敗談
 懐かしい同級生と再会できる同窓会ですが、楽しい時間を過ごした人ばかりではありません。中には、同級生をドン引きさせてしま...
大人になって誕生日の意味が変わってきた 2022.12.7(水)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
切り花が「長持ちする場所」ってどこ?遠ざけたい意外な天敵
 自宅用のデイリーユースだけでなく、冬のイベントやお歳暮シーズンなのでお花がとても売れます。 「切り花を長持ちさせ...
「稼ぐ派vs節約派」の主張 どっちの方がお金が貯めやすい?
 あともう少し、自由に使えるお金がほしいと思った時、あなたは「稼ぐ派」ですか?「節約派」ですか? 今回はそれぞれの意見を...
青空猫集会に突撃!サービス満点“たまたま”の完璧ポージング
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...