我が子が夜驚症に…見えない“退院ゴール”との闘い、治療費の捻出は?

tumugi・ひでまる ツレ婚夫婦ライター
更新日:2023-03-20 06:00
投稿日:2023-03-20 06:00
 ステップファミリー6年目になる占い師ライターtumugiです。私は10代でデキ婚→子ども2人連れて離婚→シングルマザーを経て「ひでまる」と再婚。今では3人目の子どもが誕生し、5人家族で暮らすアラサーです。
 3人の子どもを抱えながら働くって、思っていたよりも大変! 本連載は子育てをしながらバタバタと過ぎていく毎日の中で、私が感じたことやちょっとした事件(笑)を「働くママのリアル」を通してお伝えします。

見えない不安を抱えながら子どもに付き添う

 みなさん今日もママ業お疲れ様です! 前回は子どもの付き添い入院についてお話しました。もしも我が子が突然、原因不明の病気だと判明したらどうしますか?それに伴い、入院準備や付き添い入院など、環境がガラッと変わってしまいます。

 本人にも親にも複雑な気持ちはあるものの、少しでも早く治療に専念しなくてはなりません。子どもの場合、小児科病棟などに入院します。実際に入院をしてみると、一般病棟とは異なり、小児科病棟や付き添い入院ならではの制約がありました。

 そこで見た光景は、想像を絶する地獄。子どものために母親が身を削り、見えない不安を抱えながら付き添っている……その集合体が小児科病棟なのです。

 この地獄に救いの手を差し伸べたのは、他でもない両親たちの手助けでした。今回は、付き添い入院における周りの環境についてのお話です。

手術をした後も「夜驚症」に苦しむ私たち

 手術後、今まで感じたことがないであろう痛みに泣き叫ぶ我が子。痛みのせいなのか、毎日寝ながら泣き叫び、本人は朝起きたら忘れているという現象が続くようになりました。医師に相談すると『夜驚症(やきょうしょう)』と診断され、気休め程度の睡眠薬を処方してもらうことに。

 夜驚症とは、睡眠時に突然起き上がって暴れたり、叫び声をあげたりするといった、パニックを起こしてしまう症状です。本人は寝ているので、朝起きるとその時の記憶はありません。医師いわく、手術後の子どもは心理的な要因でよくある症状の一つだそうです。

 症状が出ている間はなだめようとしても効果がなく、ただ大人しくなるのを待つのみ。ですが、大部屋で入院をしている以上、他の入院患者や付き添いの方に迷惑をかけることは避けなければなりません。

 実際に、我が子の夜驚症について看護師さんに苦情を言う同室の母親も見かけました。看護師からもやんわりと「息子くん、どうにかならないの?」と言われましたが、無意識の現象を止める術などあるはずもなく……。

 追い詰められた私は頭ではダメだと分かっていても、夜驚症がおこる度に私は息子の口を塞ぎました。

 こんな小さな頃から睡眠薬を服用しなければならないほどの体験をしてしまったこと。夜驚症のせいで周りから嫌がられてしまうこと。変わってあげられない悔しさ。何もできない無力さ。

 私はカーテンで仕切られた狭い折り畳みベッドの上で、声を殺して泣きました。結局、私たちはこの夜驚症が原因で退院までにさまざまな大部屋を転々とすることになったのです。

tumugi・ひでまる
記事一覧
ツレ婚夫婦ライター
10代で結婚、20代で離婚した3人の子を持つ占い師ライターtumugiと、元妻に2回も不倫サレてバツイチとなった会社員のひでまるが出会い、ステップファミリー(子連れ再婚)に。夫婦ともにFPの資格を所持し、保険会社勤務の経歴を持つ。自らの体験から『ステップファミリーの本音』をテーマに情報発信をしている。ステップファミリーを目指す方の背中を押すべく占い×実体験のアドバイスを用いて活動中!
ブログYouTubeXInstagram公式LINE
◆相談はこちら

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


自分で皮下注射も…採卵手術前日までにやるべき3つのこと
 日本は不妊治療の件数は世界一なのに、体外受精で赤ちゃんが産まれる確率は最下位。そんな状況を変えるために、ミレニアル世代...
キリスト教のお盆「ハロウィン」 その由来とカボチャの意味
 ワタクシ、全く上達しないドイツ語の個人レッスンを受けております。上達しない理由は一重にワタクシの不真面目さによるもので...
自然災害に巻き込まれた…子どもとどう向き合ったらいい?
 台風19号の爪あとが各地に深刻な被害をもたらしていますが、近年は相次ぐ自然災害で被災住民が避難生活を余儀なくされるケー...
月吹友香さん<後>41歳専業主婦が小説家を目指して見えたもの
 第18回(2019年度)「女による女のためのR-18文学賞」(※)の大賞受賞作「赤い星々は沈まない」は老女の性を大きな...
今日の議題はにゃに? 夕暮れの猫集会でポロリ“にゃんたま”
 猫の島、日暮れ近くに猫の集会にお邪魔しました。  おのおの一定の距離を保って、茶白、黒白、サビ、三毛、キジ、サバ...
“生活習慣病”も予防して! 介護は認知症だけじゃないんです
 日本は長寿大国です。誰しも安心して生涯を全うできるとしたら、高齢であることはとても素敵なこと。しかし、介護士でもある筆...
月吹友香さん<前> 私がR-18文学賞で高齢者の性を描いた真意
 読書の秋到来。直木賞や芥川賞、日本推理作家協会賞に本屋大賞……国内には数多の文学賞がある中で、「R-18文学賞」(※)...
犬でなく人間だったらと思うと…モラ気質なワンコの実態3選
 モラハラ気質は、人間だけに限ったお話ではないのかもしれません。「うちの犬が人間だったら、モラ男(モラ女)に違いない…」...
子宮全摘だけでもつらいのに…腸閉塞で長さ190㎝の管を挿入
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー2年生です(進級しました!)。がん告知はひと...
お日様パワーでモテにゃんに…ぽかぽか日光浴“にゃんたま”
 きょうのにゃんたまωは、雨上がりの日光浴。  濡れた毛を乾かして、お日様パワーでぽかぽかリラックス♪  気...
魔法の鍋! 自動調理鍋の購入でキッチンはどう変わったか?
 最近話題の自動調理鍋。材料を入れてスイッチを押すだけで、料理ができてしまうという優れもののようです。少しでもラクをした...
癒し系の彼女になって? 恋愛はそういうサービスじゃない!
 あなたには理想の恋人っていますか? 「優しい人がいい♡」「背が高くて色白がいい♡」「お金持ちがいい♡」  好きなタ...
共感されないけど…子どもを欲しいと思わない女の4つの理由
「子どもが欲しいと思わない」――。女性がポツリともらすと、男女問わず「どうして!?」「なんでほしくないの?」と質問責めに...
人はなぜ死者に花を手向けるのか? 古代から続く花のチカラ
 お花屋さんという御商売は、本当にさまざまなお客様のいらっしゃる場所でございます。ワタクシのお店は神奈川でもちょっぴりカ...
都会男子にスナックがブーム?おしゃれな20代男子が集うワケ
 スナックといえば従来は、場末な雰囲気でおじさんが多くて、煙たいイメージが強かったかもしれません。しかし、今そんなスナッ...
レディーファーストは常識!成熟“にゃんたま”デートに密着
 にゃんたマニアのみなさんこんにちは。  きょうは、にゃんたまωデートを後ろから大接近!  猫の写真週刊誌が...