スマホ片手に勃起をヴァギナへ…人妻探偵“盗撮任務”を遂行#3

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2023-03-31 12:16
投稿日:2023-03-24 06:00

これまでのあらすじ

 夫の単身赴任に伴い、スーパーの店員から一転、探偵として働くことになったT子さん(38歳探偵/子供なし)。雪国の生まれの彼女は、透き通るような白い肌と大きな瞳、サラサラのボブヘアが似合うクール美女だ。

 探偵事務所の面接の際、T子さんは、社長であるA氏(推定50歳前後)にトキめいてしまったという。「筋肉質なチョイ悪オヤジ系」の彼は、T子さんのタイプだった。

 しかし、緊張を巧みに隠して面接に挑んだ彼女に、A社長は「肝が据わっていて気に入った」と、その場で合格。そんな彼に認められようと、与えられた任務をこなす日々が続いた。

工作員として対象者と寝ることも

 探偵事務所には、浮気調査、元交際相手の動向、片思いの彼女の自宅を突き止めるなどの依頼のほか、離婚したい夫(妻)に対して工作員を送りこんで浮気させる「壊し屋」などの依頼もあるという。

 対象者の尾行や、対象者と接触して連絡先を聞き出すのは初歩的な任務だ。元演劇部であり、20代はソープ嬢として働いていたT子さんに怖いものなどなかった。

 A社長から「対象者の男性と寝ることは可能かな?」とのLINEにも「やります」と果敢に立ち向かった。

 今回、T子さんがベッドを共にする対象者は、品川の会社に勤めるXさん(45歳デザイン会社/既婚・子供アリ)だ。

 A社長からは、X氏とのセックスするほかに、以下の任務を命じられた。

 1. セックスの動画撮影をすること。撮影は2台の定点カメラで2方向から撮り、可能なら、スマホでも動画撮影をすること。
 2. ICレコーダーで行為中の声も録音すること。
 3. X氏のザーメン入りのコンドームを持ち帰ること。

 依頼人は教えてくれない。

 それどころか、探偵同士、工作員同士が顔を合わせないようにするのがA社長のやり方だった。T子さんは素直に従った。

チャットルームで卑猥な会話を

 Xさんとセックスする前段階として、ほかの社員がT子さんに成りすまし、すでにマッチングアプリのチャットルームで、甘いやり取りがなされているという。

――Xさんは、湘南にお住まいなんですね。海の近くって憧れます♥

――T子ちゃんも白金台だなんて、セレブな人妻じゃないか。旦那さん、お金持ちなんだね。

 どうやら、T子さんは「白金台のセレブな人妻」という設定のようだ。

――もう、夫の話はダメ。今はXさんと恋人気分に浸りたいの。

――本気にしちゃうよ。

――本気になって欲しいな。私はもう本気だもん♥

 甘い会話の後、「T子さんの成りすまし」は、乳房の画像を送っていた。

 驚くT子さんだったが、そこは肝が据わった彼女。「いいセン行ってるわ」と丸々とした乳房の画像を見ながらほくそ笑む。

 T子さん自身Eカップで、形のいいバストだとよく褒められたという。

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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