好きな作家と同じ時代を生きる心強さ 2023.8.2(水)

小原玲 動物写真家
更新日:2023-08-02 06:00
投稿日:2023-08-02 06:00
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナガの写真とともに、勉強に仕事に恋愛に、毎日をがんばる私たちの背中を押してくれる、きょうのシマエナガちゃんの“ひとこと”です。

 ミラン・クンデラが94歳で亡くなった。「存在の耐えられない軽さ」で知られるチェコ出身の作家は、僕らの小説のイメージを軽やかに飛び越えて、まるで音楽を奏でるように物語をつづった。

 自分にとって意味ある一冊に出合った時、本来なら、その作者が生きているか死んでいるかを気にする必要はないのかもしれない。会って感想を伝えられるわけでもないしね。

 だけど、人生のある時期をともに過ごした作品を生み出した人物が、同じ時代を生きているのはなんだか心強い。

 ある読書家の女性は、仕事終わりに作家のサイン会やブックイベントをめぐるため東京で働いていると言っていた。

「本人に会えるなんて、直接言葉を交わせるなんて。こんな幸せなことはない」

 新作をおとなしく待つのもよし、都会を動き回るのもよし。愛の伝え方は人それぞれ。

小原玲
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動物写真家
1961年、東京都生まれ。茨城大人文学部卒。写真誌「フライデー」の専属カメラマンを経て報道写真家として国内外の雑誌での活動後、動物写真家に転身。近著に写真集「シマエナガちゃんの日々 - ぼくはここにいるよ -」(ワニブックス)や「Kiss!」(小学館)や「アザラシの赤ちゃん かわいいのヒミツ」(講談社)などがある。2021年11月、永眠。
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