「みんな好き」と言っていた子が突然「順位」を付け始めた

小原玲 動物写真家
更新日:2024-03-08 06:00
投稿日:2024-03-08 06:00
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナガの写真とともに、勉強に仕事に恋愛に、毎日をがんばる私たちの背中を押してくれる、きょうのシマエナガちゃんの“ひとこと”です。

 この間まで、お気に入りのぬいぐるみを並べて「ワンワンも、にゃーにゃ―も、うさぎも、ハリネズミもみんな好き!」と言っていた小さい子が、ある日から「一番はうさぎで、その次がにゃーにゃーで、その次が…」と順位をつけ始めた。

「あれ? そういうタイミングなのかな」と思ったけれど、日によって、その順位が微妙に入れ替わることに気が付いた。

 僕らが当たり前に従っている秩序とか整合性とか、そんなの関係ないところで、「今この瞬間」に「一番好き」な感情を素直に表現していると思ったら、なんだかハッとした。

 そんな軽やかな時代はとうに過ぎてしまったけれど、子どもに気付かされることってあるよね。

小原玲
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動物写真家
1961年、東京都生まれ。茨城大人文学部卒。写真誌「フライデー」の専属カメラマンを経て報道写真家として国内外の雑誌での活動後、動物写真家に転身。近著に写真集「シマエナガちゃんの日々 - ぼくはここにいるよ -」(ワニブックス)や「Kiss!」(小学館)や「アザラシの赤ちゃん かわいいのヒミツ」(講談社)などがある。2021年11月、永眠。
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